TCADとは
読み: てぃーきゃど Technology CAD 半導体の用語
TCADとは、半導体の製造工程と素子の物理 (不純物の拡散・電子の振る舞い) を計算で再現する道具。回路ではなく工程を設計する点で他のEDAと異なり、新材料・新構造の開発で実験の前に条件を探索する。独立系が主役を張れる数少ない領域。
3段で深く知る — 基礎・高級・投資家視点
1行の定義から、体系解説の該当箇所へそのまま降りられる。抜粋は体系解説でこの語が出てくる箇所から引いた。続きはリンク先にある。
第III部 設計する ⑤ 設計自動化 (EDA) — 回路を描く道具の産業構造
…1つはTCAD (工程の物理を解く道具) で、回路ではなく 製造工程と素子そのもの — 不純物の拡散、電子の振る舞い — を計算で再現する。③で扱ったドーピングやエッチングの条件出しは、 実験の前にまずTCADで探索される。もう1つはプリント基板・パッケージ設計で、完成したチップを基板に載せ、 端子を引き出す段階を担う。チップ設計とは別の道具立てだが、後工程が主戦場になった現在、両者の境界は薄れつつある。 5.2 5つの領域と主な供給者 — 一覧を資本関係まで含めて読む 供給者は総合ツール大手3社 (シノプシス・ケイデンス・シーメンスEDA) と、領域ごとの専業に分かれる。 ただし独立企業として名前が並ぶ会社の一部は、既に他社の傘下にある。名前の数と意思決定の数は違う — この読み替えが投資でも地政学でも効く。 領域 大手3社の製品 専業・独立系 資本関係の注記 アナログ・高周波・電力・M…
第II部 作る ③ プロセス開発・製造技術
円板の上に回路を刻む工程を、光で写す・削る・積む・混ぜる・平らにするの順に見る。どの工程にも「なぜその方法でなければ届かないか」という物理の理由があり、 装置を作れる会社が世界で数社に絞られる理由もそこにある。 3.1 露光 — 光の波長が、描ける線の細さを決める レイリーの式: CD = k₁ × λ / NA 描ける線の細さ (CD) は、光の波長 λ を短くするか、開口数 NA を大きくするか、工程側の係数 k₁ を下げるかの3つでしか変わらない。 EUV は波長を14分の1に縮めた。1回の露光で7ナノ相当の線を描けるのはこのためである。 nm DUV (波長193ナノ・液浸) — 選ばれ続ける理由 ArF エキシマレーザー、波長 193nm 光路に純水 (n=1.44) → NA 1.0 超を実現 4回に分けて露光する方法 (SAQP) で7ナノ相当も描けるが、回数が増えるほど歩留…
半導体設計ツール30社の一覧を資本関係で読み替えると、独立した供給者は半分に減った
…第3の領域が工程と素子の設計、いわゆるTCADである。半導体そのものを作る前に、不純物の拡散や電子の振る舞いを計算で追う工程で、シルバコ、コベンター、シノプシスのSentaurus、カナダのクロスライト・ソフトウェア、オーストリアのグローバルTCADソリューションズが挙がる。第4が物理検証と製造適合で、シーメンス設計部門のCalibre、シノプシスのIC Validator、ケイデンスのPegasus、ASML傘下のブライオン、PDFソリューションズ。第5が基板と実装の設計で、アルティウム、日本の図研、ケイデンスのAllegro、シーメンス設計部門のXpeditionとPADS、オートデスクが並ぶ。 一覧に載る会社の4社が、既に他社の一部だった ここで資本関係を当てると、一覧の見え方が変わる。 アンシスは2025年7月にシノプシスの傘下に入った。同社の年次報告書には、この買収を指す語が本…
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