SB IntuitionsのSarashina API(企業が言語モデルを呼び出すサービス) Sarashina API
SB Intuitionsの大規模言語モデル (LLM)「Sarashina」を、企業が自社のシステムから呼び出すための接続の仕組み (API)。2025年11月に、ソフトバンクと共同で法人向けの提供を始めた。現在はソフトバンクのクラウドと、無償のSarashinaサービス (ベータ版) の2つの窓口で提供する。クラウドでは5モデル、Sarashinaサービスの接続先では7モデルを呼び出せる (2026年11月6日時点)。
詳細解説
- 発表
- 2025年11月5日、ソフトバンクとSB Intuitionsが共同で提供の開始を発表した softbank.jp
- 提供開始の発表
- 法人向けに「Sarashina mini」を呼び出す接続の仕組み (API) として、2025年11月28日に始めるとソフトバンクが発表した softbank.jp
- 提供開始
- SB Intuitionsは2025年11月から商用のAPIで提供していると書く sbintuitions.co.jp
- 開始時の機能
- 文章を作る「Chat Completion API」と、文章の意味を数値に変える「Embeddings API」の2つ softbank.jp
- 商用化の前の試用
- 2025年6月から、ソフトバンクの社員約2万人が試用した softbank.jp
- Sarashina3の提供
- 2026年6月30日から、ソフトバンクのクラウド「Cloud PF Type A」でSarashina3シリーズの5モデルを呼び出せる softbank.jp
- Sarashinaサービスの接続先
- 対話・生成の3種と、安全判定・埋め込み・並べ替え・翻訳の専用の4種の計7モデル (2026年11月6日時点) docs.sarashina.ai
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
| 工場 | 所在地 | 役割 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| Cloud PF Type A | ソフトバンクの国内データセンター (東日本・西日本のリージョン) | 法人向けの提供基盤。クラウドは2026年4月に東日本、9月30日に西日本で始まった。顧客のデータと利用記録を国内で保管し、海外に送らない | softbank.jp | |
| Sarashinaサービスの接続先 | 公表されていない | 無償ベータ版の接続先 api.sarashina.ai を動かすデータセンターは公表されていない | docs.sarashina.ai |
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- 接続の形
- 暗号化した通信 (HTTPS) で要求を送り、利用者ごとのAPIキーで認証する。オープンAIのAPIと同じ書式の指定を多く受け付けるが、一部には対応していない docs.sarashina.ai
- APIの種類
- Chat Completions (対話・生成・安全判定)、Embeddings (埋め込み)、Rerank (並べ替え)、Translate (翻訳)、Models (モデル一覧) の5種類 docs.sarashina.ai
- 外部ツールの呼び出し
- Sarashina3 miniとSarashina3.2 mini thinkingは、指示に応じて外部のAPIを選んで呼び出せる docs.sarashina.ai
- 考える深さ
- Sarashina3.2 mini thinkingは、考える深さを低・中・高の3段階から指定できる (指定の項目名は reasoning_effort) docs.sarashina.ai
- クラウドの機能
- Cloud PF Type Aでは、プロンプト (指示文) を試す画面、ソフトウエア開発キット (SDK)、オラクルのデータベースとの連携、閉域接続 (プライベートエンドポイント) を使える softbank.jp
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| sarashina3.2-mini-thinking | 入力は最大12万8,000トークン。呼び出しは1分あたり30回まで | docs.sarashina.ai |
| sarashina3-mini | 入力は最大12万8,000トークン。呼び出しは1分あたり30回まで | docs.sarashina.ai |
| sarashina3-nano | 入力は最大12万8,000トークン。呼び出しは1分あたり60回まで | docs.sarashina.ai |
| sarashina3-guard | 入力は最大6万4,000トークン。Chat Completionsで呼び出す。呼び出しは1分あたり6回まで | docs.sarashina.ai |
| sarashina3-embedding | 入力は最大8,000トークン、1,536次元。呼び出しは1分あたり60回まで | docs.sarashina.ai |
| sarashina3-rerank | 質問と最長の文書の合計8,000トークンまで。呼び出しは1分あたり60回まで | docs.sarashina.ai |
| sarashina3.2-translate | 1回5,000文字まで。呼び出しは1分あたり30回まで | docs.sarashina.ai |
| 回数の制限 | 契約者とモデルの組み合わせごとに60秒の累計で数える。超えると、制限を超えたことを示す応答 (HTTPの429番) と、再び送れるまでの秒数を返す | docs.sarashina.ai |
| Cloud PF Type Aのモデル | Sarashina3 mini・nano・guard・embedding・rerankの5つ | softbank.jp |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
| 部品 | 品名・型式 | メーカー | 銘柄 | 国・製造拠点 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 言語モデル | Sarashina3シリーズ 非上場 |
SB Intuitions | — | 日本 該当しない |
SB Intuitionsが技術資料で提供モデルに挙げる A |
| クラウド基盤 | Oracle Alloy 米ニューヨーク証券取引所上場 |
オラクル | — | 米国 ソフトバンクの国内データセンター |
ソフトバンクは、Oracle Alloyを使うCloud PF Type Aを自ら運用すると発表した A |
| 推論用の画像処理半導体 (GPU) | 公表されていない | 公表されていない | — | 公表されていない |
ソフトバンクはCloud PF Type AでGPUサーバー (HGX B200) を貸すが、Sarashinaの推論にどのGPUを使うかは公表されていない A |
| 運用と販売 | Cloud PF Type A | ソフトバンク | 9434 | 日本 国内のデータセンター |
ソフトバンクが管理・運用するクラウドで提供する A |
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1モデルSB Intuitionsが開発し、提供する企業: SB Intuitions
- 2クラウド米オラクルの技術を使い、ソフトバンクが国内で運用する企業: ソフトバンク、オラクル
- 3販売法人には主にソフトバンクが販売し、料金は問い合わせを受けて見積もる企業: ソフトバンク
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1要求の受け付けAPIキーで認証し、モデルごとの回数の制限を適用する設備・企業: Sarashina API
- 2推論選んだモデルで、応答文・ベクトル・並べ替えた結果・訳文を返す設備・企業: 国内のデータセンター (Cloud PF Type A)
- 3データの扱いCloud PF Type Aでは、入力と生成の結果をモデルの再学習に使わない設備・企業: ソフトバンク
💴 販売価格
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| 共有型 (On-Demand) | 公表されていない。従量課金で、料金は個別に見積もる | 2026-11-06 | softbank.jp |
| 専有型 (Dedicated) | 公表されていない。専用のGPUを使う固定料金で、料金は個別に見積もる | 2026-11-06 | softbank.jp |
| Sarashinaサービス経由 (無償ベータ版) | 無料 | 2026-10-13 | prtimes.jp |
🛒 購入方法
| 経路 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| ソフトバンクとの契約 | Cloud PF Type Aの問い合わせの窓口から申し込む。最低利用期間は契約の条件によって異なる | softbank.jp |
| 無償ベータ版 | Sarashinaサービスの画面でAPIキーを発行して使う | docs.sarashina.ai |
🛠️ アフターサービス・保守サービス
| 項目 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 導入の支援 | ソフトバンクの技術チームが、試行から本番の導入まで支える | softbank.jp |
| モデルの追加 | ソフトバンクは、需要に応じて提供モデルを増やす予定と案内している | softbank.jp |
| 制限の変更 | 回数の制限の値は利用状況で変わることがあり、SB Intuitionsは重要な変更を技術資料で知らせる | docs.sarashina.ai |
🌏 海外輸出
| 仕向け地 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 海外 | Cloud PF Type Aは国内で完結するクラウドで、データは海外へ転送しないとしている。海外で提供するかどうかは公表されていない | softbank.jp |
| 輸出管理 | 規制の対象かどうかは公表されていない | docs.sarashina.ai |
📈 販売の実績
| 期間 | 指標 | 値 | 単位 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年6月〜 | 商用化前の試用の対象 | 約2万 | 人 | ソフトバンクの社員 | softbank.jp |
| 全期間 | 契約社数・売上高 | 公表されていない | softbank.jp |
💰 金額
| 項目 | 値 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|
| 利用料金 | 公表されていない | softbank.jp |
解析 — 部品・製造・販売の特徴
商用化の前の2025年6月から、ソフトバンクの社員約2万人が試した。Sarashina APIは、法人にはソフトバンクのクラウドの1機能として売られている。2025年11月の開始時は、Sarashina miniの1モデルと2つの機能だけだった。ソフトバンクのクラウドでは、2026年6月から安全判定や検索を含む5モデルを呼び出せる。Sarashinaサービスの接続先では、思考モデルと翻訳を加えた7モデルを同じAPIキーで使える。料金は見積もりで、海外の大規模言語モデルの公開価格と並べて比べることはできない。ソフトバンクは、データを国外に出さないことと再学習に使わないことを売りにし、官公庁や重要インフラの業務を例に挙げる。専有型はmini・nanoだけが対象で、検索や安全判定の専用モデルは共有型で使う。ソフトバンクとSB Intuitionsは、コールセンターの自動応答や営業支援にも広げると発表している。
公表されていないこと
- 料金表と契約社数
- 無償ベータ版の接続先を動かすデータセンター
- 2025年11月に始めたSarashina miniの提供を続けているかどうか
出所
- ソフトバンク・SB Intuitions Sarashina APIの提供開始 (2025-11-05)
- 技術ブログ Sarashina3 mini / Sarashina3 nano (2026-06-30)
- SB Intuitions Sarashina3シリーズの提供開始 (2026-06-30)
- ソフトバンク Cloud PF Type Aで国産生成AI「Sarashina」を提供開始 (2026-06-30)
- ソフトバンク Cloud PF Type Aを西日本リージョンで提供開始 (2026-09-30)
- ソフトバンク Cloud PF Type AでSarashinaを提供 (2026-04-16)
- ソフトバンク Cloud PF Type A 生成AIサービス・機能 (2026-11-06)
- Sarashina API 技術資料 (2026-11-06)
- Sarashina API 技術資料 モデル一覧 (2026-11-06)
- Sarashina API 技術資料 レート制限 (2026-11-06)
- Sarashina API 技術資料 Chat Completions (2026-11-06)
- Sarashinaサービスの無償ベータ版を提供開始 (2026-10-13)
出所との照合日: 2026年11月6日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
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