フィギュアAI Figure 03 (人型ロボット) Figure 03
米フィギュアAI (非上場、カリフォルニア州サンノゼ) の第3世代の人型ロボット。2025年10月9日に発表し、自社工場 BotQ (サンノゼ) で2026年4月までに350台超を出荷した。身長約173cm・61kg・可搬20kgで、自社開発の AI モデル Helix で動く。納入先は BMW グループ (サウスカロライナ州スパータンバーグ工場) やカタリスト・ブランズ (ネバダ州リノの物流拠点) などの企業。一般向けの販売価格は公表していない。
詳細解説
- 発表日
- 2025年10月9日 (第3世代。Figure 01 は2023年5月に初めて歩行し、Figure 02 は BMW で11か月稼働して2025年に退役を始めた) figure.ai · figure.ai · figure.ai
- 設計の狙い
- Helix (自社の視覚・言語・動作モデル) 向けの感覚系と手の全面再設計、家庭向けの安全、量産向けの構造の3点 figure.ai
- 家庭向けの設計
- 挟み込みを防ぐ密度の異なる緩衝材、布の外装 (工具なしで脱着・洗濯できる)、無線充電、音声用スピーカーは Figure 02 の2倍の大きさ figure.ai
- 商用向けの設計
- アクチュエーターの速度2倍、顧客ごとの外装 (制服)、側面の画面で機体を識別、充電マットに乗る時間を挟めばほぼ連続で運用できる figure.ai
- 生産の立ち上がり
- 2026年4月29日時点で350台超を出荷。生産速度は120日足らずで1日1台から1時間1台へ24倍に高めた figure.ai
- 1,000台目
- CEO ブレット・アドコックが2026年10月22日の全社集会で「夏に1,000台目を製造した」と述べた (報道。会社の発表には無い) humanoidsdaily.com
- 前世代との費用差
- Figure 02 から Figure 03 で製造費用を90%超削減した (CEO の全社集会での発言、報道。金額は非公表) humanoidsdaily.com
- 配備先
- BMW スパータンバーグ工場の52号棟に到着し、部品の順序出し作業を実演した (2026年6月30日発表)。カタリスト・ブランズのリノ物流拠点への配備契約を結んだ (2026年5月26日発表。発表文は機種を明記していない)。サンフランシスコ湾岸地域の30軒で家庭実証を行った (2026年9月17日) figure.ai · figure.ai · figure.ai
- 前世代の退役
- Figure 02 は2026年9月30日に退役。フィンランド・イマトラの製鋼所で溶解し、大半を処分した figure.ai
- 次世代
- Figure 04 は設計を確定し、部品が出荷され始めた。アクチュエーターの試験、電池パック10個の試作、第4世代の手の開発を進めている (2026年10月22日の全社集会、報道) humanoidsdaily.com
- 訴訟
- 元製品安全責任者が2025年11月21日、内部告発への報復を受けたとしてカリフォルニア州北部連邦地裁に提訴した (事件番号 5:25-cv-10094)。訴状には Figure 03 の安全要件に関する記述がある。係争中。2026年8月に両者が私的調停の実施に暫定合意した (Dkt.52) courtlistener.com
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
| 工場 | 所在地 | 役割 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| BotQ (第1世代ライン) | カリフォルニア州サンノゼ (本社と同じ敷地。BotQ の製造品質技術者の求人票の勤務地はサンノゼ) | 人型ロボットの最終組み立てと主要部品群 (アクチュエーター・手・電池・構造部品・電子部品) の内製。第1世代ラインは年1万2,000台まで。4年で累計10万台が目標 | 2025年3月15日に発表した。本社の敷地内の隣の建物にある (Sourcery の見学記)。住所と床面積は会社が公表していない | figure.ai · sourcery.vc |
| BotQ 電池ライン | カリフォルニア州サンノゼ (BotQ 内) | Figure 03 の電池パックの内製。初回良品率99.3%、2026年4月までに500パック超を出荷 | 電池の設計・製造を内製化した経緯は https://www.figure.ai/news/f-03-battery-development | figure.ai |
| BotQ アクチュエーターライン | カリフォルニア州サンノゼ (BotQ 内) | 10品種超のアクチュエーターを9,000個超生産 (2026年4月時点)。ギアボックスのグリス塗布を自動化 | figure.ai | |
| BotQ 信頼性試験室 | カリフォルニア州サンノゼ (BotQ 内) | 高温炉・アクチュエーター試験機・故障解析装置で加速寿命試験を行い、設計へ反映 | figure.ai | |
| The Grid (BotQ に隣接) | カリフォルニア州サンノゼ | 出荷前のロボットを24時間動かして最終検証する施設 (報道。会社の発表には無い) | 2026年5月1日の工場見学の記事 (報道のみで、会社の発表による裏付けは無い) | sourcery.vc |
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- 制御 AI (Helix 02 の3層構造)
- System 2 が場面と言葉を理解して目標を出し、System 1 が毎秒200回全身の関節の目標値を出し、System 0 が毎秒1,000回の周期で姿勢の均衡と接触を処理する。カメラの画像から関節の駆動力までを1つの学習モデルで結ぶ figure.ai
- System 0 (全身制御)
- 1,000時間超の人の動作データをロボットの関節の動きに変換し、20万超の並列シミュレーション環境で強化学習した1,000万パラメーターのモデル。人手で書いた C++ のプログラム10万9,504行を置き換えた figure.ai
- 初代 Helix の構成
- System 2 は70億パラメーターの公開済み視覚言語モデル (毎秒7〜9回)、System 1 は8,000万パラメーターのトランスフォーマー型モデル (毎秒200回)。ロボットに載せた低消費電力の GPU 2基で分担して動く figure.ai
- 視覚を使った歩行 (2026年4月)
- 頭部カメラのカラー画像から奥行きを推定するモデルで立体の情報にして System 0 に渡し、追加の学習なしに実機で階段や段差を歩く figure.ai
- 視覚系
- 新しいカメラ構成で毎秒の撮影コマ数を2倍、遅れを4分の1にし、カメラ1台あたりの視野を60%広げた。ピントが合う奥行きの範囲も広げた figure.ai
- 手のひらカメラ
- 両手の手のひらに広角で遅れの少ないカメラを埋め込み、頭部カメラから見えない棚の中などで物をつかむ様子を捉える figure.ai
- 指先の触覚センサー
- 市販品では耐久性が足りないとして自社で開発した第1世代品。3グラムの力 (クリップ1個の重さ) を検出し、滑りの前兆をつかむ figure.ai
- 電池 (2.3キロワット時・内製)
- プレス鋼板とダイカストアルミと構造用接着剤でできた筐体が、胴体の構造材を兼ねる。ダイカストに冷却部品を一体化し、2キロワットの急速充電をファンによる空冷でまかなう figure.ai
- 電池の安全 (4段階の守り)
- 電池管理システム (BMS、過充電・過放電・過熱・外部短絡を防ぐ)、セル (内部ヒューズ2方式)、セル間の細線接続をヒューズに兼用、パック (断熱樹脂の充填と炎止め付きの排気口で、隣のセルへの延焼と炎の外への噴き出しを防ぐ) figure.ai
- 電池の認証
- 国連の輸送安全試験 UN38.3 に合格済み。米国の電池安全規格 UL2271 には人型ロボット向けの区分が無く、米労働安全衛生局 (OSHA) が認定した試験所と規格を作りながら23項目の試験を進めている figure.ai · figure.ai
- 無線充電
- 足の底の充電コイルで、充電台に乗るだけで2キロワットの充電ができる。充電台に戻ればほぼ連続で運用できる figure.ai
- データ転送
- 毎秒10ギガビットのミリ波無線で、複数の機体がテラバイト級の学習データを送る figure.ai
- アクチュエーター
- 自社設計。Figure 02 比で速度を2倍にし、重さあたりの回転力も高めた。手首はモーター制御器を主計算機に直結し、前腕の配電基板と可動部の配線を無くした figure.ai
- 量産向けの構造設計
- Figure 02 の数値制御 (CNC) の切削加工が中心の作り方から、ダイカスト・射出成形・金属粉末射出成形・プレスへ切り替えた。1週間かかった部品が20秒で成形できる。部品点数と組み立て工程を削減 figure.ai
- 学習データ Index
- 一般の人がスマホアプリで作業動画を投稿する仕組み。2026年8月25日時点で26万4,000ダウンロード・108か国・1,600万本、投稿者に1,500万ドルを支払った figure.ai
- 初めての家での作業 (Helix 2.5)
- Index のデータで事前に学習したモデルを3種類の作業に使い、データを取っていないサンフランシスコ湾岸地域の30軒で試験。成功率は事前学習なし9%に対し56% figure.ai
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| 身長 | 5フィート8インチ (約173cm) | figure.ai |
| 質量 | 61kg (Figure 02 より9%軽い) | figure.ai |
| 可搬質量 | 20kg | figure.ai |
| 稼働時間 | 5時間 (最大出力時、電池2.3キロワット時) | figure.ai |
| 歩行速度 | 秒速1.2メートル | figure.ai |
| 動力 | 電動 | figure.ai |
| 電池容量 | 2.3キロワット時 | figure.ai |
| 充電 | 2キロワット (無線充電、足の底のコイル) | figure.ai |
| 触覚センサーの分解能 | 3グラム | figure.ai |
| 無線データ転送 | 毎秒10ギガビット (ミリ波) | figure.ai |
| 制御周期 | System 1 は毎秒200回・System 0 は毎秒1,000回 | figure.ai |
| 電池の落下試験 | 高さ1メートルからコンクリートの床へ、どの向きでも | figure.ai |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
| 部品 | 品名・型式 | メーカー | 銘柄 | 国・製造拠点 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 搭載計算機 (GPU) | エヌビディア GPU (型式は公表されていない) エヌビディアの CEO が共同発表で「フィギュアAIのロボットに搭載したエヌビディアの GPU」と明言した。2025年8月25日の Jetson Thor の発表では初期採用企業にフィギュアAIを挙げた (https://investor.nvidia.com/news/press-release-details/2025/NVIDIA-Blackwell-Powered-Jetson-Thor-Now-Available-Accelerating-the-Age-of-General-Robotics/default.aspx)。Figure 03 に載せた型式は公表されていない。海外上場: ナスダック NVDA |
エヌビディア | — | 米国 | 会社の発表 A |
| 電池パック | F.03 電池 2.3kWh (構造電池、電池管理システム (BMS) 内蔵) 初回良品率99.3%、500パック超 (2026年4月時点) |
フィギュアAI BotQ で内製 |
— | 米国 サンノゼ BotQ |
会社の発表 A |
| 電池セル | リチウムイオンセル (UN・UL・IEC 認証、内部ヒューズ2方式) 全セルを機械で1個ずつ検査してから組み付ける |
公表されていない | — | 会社の発表 A | |
| 電池管理システム (BMS) | 自社設計 BMS 基板の製造委託先は公表されていない |
フィギュアAI 設計 |
— | 米国 | 会社の発表 A |
| 電池筐体 | プレス鋼板・ダイカストアルミ・構造用接着剤 求人票が調達品目にダイカスト・プレスを挙げる https://job-boards.greenhouse.io/figureai/jobs/4660300006 |
公表されていない ダイカスト・プレスは外部調達 |
— | 会社の発表 A | |
| アクチュエーター (関節) | 自社設計、10品種超 9,000個超を生産 (2026年4月時点)。供給網は4年で300万個まで広げられると説明 |
フィギュアAI BotQ で組み立て |
— | 米国 サンノゼ BotQ |
会社の発表 A |
| モーター・巻線 | アクチュエーター用モーター (自社設計) BotQ の発表文が「モーター巻線など特殊工程を外部に頼る」と記す。コルモルゲンが供給するとの説は一つの投稿にしかなく、確認できていない |
公表されていない 巻線は外部の工程と説明 |
— | 会社の発表 A | |
| ギアボックス | モーター用減速機 グリス塗布を BotQ で自動化 |
公表されていない | — | 会社の発表 A | |
| 手 (5指) | Figure 03 ハンド (手のひらカメラ・触覚センサー内蔵、柔らかい指先) | フィギュアAI BotQ で組み立て |
— | 米国 サンノゼ BotQ |
会社の発表 A |
| 指先触覚センサー | 第1世代の自社開発センサー (3グラムの力を検出) 市販品を調査した上で内製と説明 |
フィギュアAI 開発 |
— | 米国 | 会社の発表 A |
| 頭部カメラ | 新世代カメラ (フレームレート2倍・遅延4分の1・視野60%拡大) 光学は特殊工程として外部に委ねると説明 (BotQ の発表文) |
公表されていない | — | 会社の発表 A | |
| 手のひらカメラ | 広角・低遅延カメラ (左右各1) | 公表されていない | — | 会社の発表 A | |
| 手首のモーター制御器 | 主計算機に直結する制御基板 (前腕の分配基板を廃止) Figure 02 の最多故障部位 (前腕) の対策 |
フィギュアAI 設計 |
— | 米国 | 会社の発表 A |
| 無線充電コイル | 足底の誘導充電コイル (2kW) | 公表されていない | — | 会社の発表 A | |
| ミリ波無線モジュール | 10Gbps データ転送 | 公表されていない | — | 会社の発表 A | |
| 側面スクリーン | 機体識別用の表示 (フレキシブル有機ELと推定。BotQ の発表文の調達品目から) BotQ の発表文がフレキシブル有機ELを特殊工程の調達品目に挙げる |
公表されていない | — | 会社の発表 B | |
| スピーカー・マイク | Figure 02 の2倍の大きさ・約4倍の出力のスピーカー、位置を変えたマイク | 公表されていない | — | 会社の発表 A | |
| 外装 (布) | 洗濯できる布の外装・耐切創生地の制服 求人票の調達品目に繊維製品 |
公表されていない | — | 会社の発表 A | |
| 緩衝材 | 多密度フォーム (挟み込み防止) | 公表されていない | — | 会社の発表 A | |
| 構造部品 | ダイカスト・射出成形・金属粉末射出成形・プレス部品 数百社を受入検査基準で認定したと説明 |
公表されていない 外部調達 |
— | 会社の発表 A | |
| ワイヤーハーネス | 配線束 求人票の調達品目にワイヤーハーネス |
公表されていない 外部調達 |
— | 会社の発表 B |
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1材料・部品 (外部)
- 2モジュール (内製)アクチュエーター・電池・センサー・構造部品・電子部品を自社で設計し、アクチュエーター・手・電池・最終組み立てを BotQ で内製企業: フィギュアAI
- 3半導体 (搭載計算機)ロボットに搭載する GPU はエヌビディア。学習はエヌビディア Vera Rubin で行い、Isaac Sim で検証する企業: エヌビディア
- 4学習用の計算資源エヌスケールと2026年8月24日に GPU の利用契約を結んだ。Vera Rubin 最大10万個、2027年下期からテキサス州バーストウで稼働する。当初35億ドルで、60億ドル超へ広げる意向。エヌスケールはフィギュアAIに出資し株主になる企業: エヌスケール (新規株式公開を申請中)
- 5学習データブルックフィールドの住宅10万戸超などで人の作業動画を収集 (Project Go-Big)。一般投稿アプリ Index で2026年8月に1,600万本、10月22日時点で3,750万本 (全社集会、報道)。求人票ではメキシコ市とサンパウロに Index のデータ収集拠点の職がある企業: ブルックフィールド・アセット・マネジメント、一般の投稿者
- 6組み立てBotQ の第1世代ライン。ネットワークでつないだ150超の作業台を自社開発の製造実行システム (MES) が束ねる。1時間1台企業: フィギュアAI (BotQ、サンノゼ)
- 7販売・配備企業との直接契約。BMW (スパータンバーグ)、カタリスト・ブランズ (リノ)。社内の研究開発・データ収集・家事実証にも割り当てる企業: BMW グループ、カタリスト・ブランズ
- 8資本 (供給網に関わる出資者)シリーズC (2025年9月16日、10億ドル超) にエヌビディア・インテル・キャピタル・クアルコム・ベンチャーズ・LGテクノロジー・ベンチャーズ・ブルックフィールド・アセット・マネジメントなどが参加した。日本のアステリアは2026年8月13日に100万ドルを出資した (販売契約ではない)企業: パークウェイ・ベンチャー・キャピタル (主導)、エヌビディア、アステリア (3853)
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1部品の受け入れ数百社の部品メーカーを受入検査基準で認定し、良品だけを建屋に入れる。部品メーカーの工程計画と初品検査報告を量産前に審査する設備・企業: フィギュアAIの調達品質部門
- 2電池セルの試験・組み付けロボットがセルを1個ずつ取り上げて検査し、パックに組む (速さを求めて自動化した工程)。設備・企業: セル試験・投入ステーション (自社)
- 3電池パックの組み立て
- 4アクチュエーターの組み立てギアボックスのグリスを自動で塗る (塗る位置と量をそろえるための自動化)。10品種超、9,000個超設備・企業: 自動グリス塗布ステーション (自社)
- 5サブアセンブリ (主要モジュールごとの専用ライン)アクチュエーター・手・電池など主要モジュールごとの専用ラインに分かれ、50超の工程内検査点で良品のサブアセンブリだけを流す設備・企業: BotQ 各モジュールライン
- 6最終組み立て
- 7製造実行システム (MES)自社開発。150超の作業台をつなぎ、部品の履歴追跡・工程監視・全部品の試験データの保管を行う設備・企業: 自社 MES (PLM・ERP・WMS と連携)
- 8出荷前の最終検査 (EOL)1台につき80超の機能試験。複数の手足に同時に負荷をかける試験と、しゃがみ・肩押し・ジョギングを数千回繰り返す慣らし運転で初期不良を除く。最終検査の初回良品率は80%超設備・企業: BotQ 最終検査・慣らし運転の区画
- 9信頼性試験高温炉・アクチュエーター試験機・故障解析装置で加速寿命試験を行い、設計へ反映設備・企業: BotQ 信頼性チーム
- 10生産能力第1世代ラインは年1万2,000台まで。4年で累計10万台 (アクチュエーター300万個) まで供給網を広げられると説明設備・企業: BotQ
💴 販売価格と補助金
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| Figure 03 (企業向け) | 公表していない (企業との個別契約) | 2026-10 | figure.ai |
| Figure 03 (家庭向け、構想) | 公表していない (最高経営責任者 (CEO) が2026年5月5日の取材動画で「月600ドルほどで貸し出す」と述べたと報じられた。契約期間・開始時期は未発表) | 2026-05 | zerohedge.com |
| 項目 | 額 (円) | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|
| 公的補助 | 公表されていない | 会社の発表や米証券取引委員会 (SEC) への届け出に補助金の記載は無い。資金は民間からの出資で賄っている (Form D 2024年3月13日 6億7,500万ドル、シリーズC 10億ドル超) | sec.gov |
🛒 購入方法
| 経路 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 直販 (企業との契約) | BMW グループとは工場への配備、カタリスト・ブランズとは物流網への配備について、企業間の契約を結んだ。一般向けの注文窓口は無く、サイトには問い合わせフォームだけがある | figure.ai · prnewswire.com |
| リース (家庭向け、構想) | CEO は家庭向けには月額の貸し出しで提供すると述べたと報じられた (2026年5月)。Index アプリの発表文は、これをロボットの定額利用 (サービスとしての提供) に向けた準備と位置づける。受付は始まっていない | figure.ai |
| 納期・契約の形 | 公表されていない。出荷した機体は社内の研究開発・データ収集・家事実証・商用開発に割り当てると説明している | figure.ai |
🛠️ アフターサービス・保守サービス
| 項目 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 保守体制 | 自社開発の保守管理システムと専用工具で、本社・顧客拠点・住宅で保守する。現場の故障を追跡し、設計変更に反映する | figure.ai |
| 遠隔監視・更新 | 自社の機体管理システムが機体の状態・位置・稼働を追跡し、ソフトウエアを無線 (OTA) で全機体に同時配信する。機体群を一斉に改修 (リコール) する手順を備える | figure.ai |
| 現場技術者 | 顧客拠点向けの現場技術者を募集している (カリフォルニア州フォンタナ)。業務は点検、約23kg (50ポンド) までの部品交換、機械・電気・ソフトウエアの故障診断と記録 | job-boards.greenhouse.io |
| 保証・保守料金・部品供給 | 公表されていない (会社のサイト・発表に保証期間や料金の記載は無い) | figure.ai |
| 研修 | 公表されていない | figure.ai |
🌏 海外輸出
| 仕向け地 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 米国外 | 米国外への Figure 03 の配備・販売は公表されていない。CEO は2026年10月22日の全社集会で「3州で稼働」と述べたと報じられたが、州名は挙げていない。会社の発表から読めるのはサウスカロライナ州 (BMW)・ネバダ州 (カタリスト・ブランズ)・カリフォルニア州 (本社と家庭実証) の3州 | humanoidsdaily.com · humanoidsdaily.com |
| 日本 | 販売・配備は無い。アステリア (3853) の米子会社のファンドが2026年8月13日に100万ドルを出資したが、出資であり販売契約ではない | jp.asteria.com |
| フィンランド | 前世代 Figure 02 の退役機を2026年にイマトラの製鋼所で溶解した。Figure 03 の輸出ではない | figure.ai |
| 規制・認証 | 電池は国連の輸送安全試験 UN38.3 を取得済みで、米国の安全規格 UL2271 は取得の途中。輸出規制についての記載は無い | figure.ai · figure.ai |
📈 販売の実績
| 期間 | 指標 | 値 | 単位 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年4月29日時点 | Figure 03 出荷台数 | 350 | 台超 | 生産速度は1時間1台 | figure.ai |
| 2026年夏 | Figure 03 累計生産 | 1,000 | 台目 | CEO の全社集会での発言 (2026年10月22日、報道)。会社の発表文には無い | humanoidsdaily.com |
| 2026年4月29日時点 | 電池パック出荷 | 500 | パック超 | 初回良品率99.3% | figure.ai |
| 2026年4月29日時点 | アクチュエーター生産 | 9,000 | 個超 | 10品種超 | figure.ai |
| 2025年 (11か月) | Figure 02 の BMW 実績 | 30,000 | 台 (X3 の生産に関与) | 部品9万個超を投入、稼働1,250時間超。前世代の実績 | figure.ai |
| 2026年9月17日 | 家庭実証の件数 | 30 | 軒 (ベイエリア) | 成功率56% (事前学習なしでは9%)。試行420回・成功237回はヒューマノイズ・デイリーの報道 | figure.ai · humanoidsdaily.com |
💰 金額
| 項目 | 値 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|
| シリーズC 調達額 | 10億ドル超 (2025年9月16日) | figure.ai | |
| シリーズB (Form D) | 募集額6億7,500万ドル、調達済み6億7,498万1,967ドル、出資者45 (2024年3月13日) | sec.gov | |
| 計算資源の契約額 (エヌスケール) | 当初35億ドル、60億ドル超へ拡大の意向 (2026年9月3日) | figure.ai | |
| 学習データの支出 | Index 投稿者への支払い累計1,500万ドル。今後12か月でデータと計算資源に10億ドル超を投じる計画 (2026年8月25日) | figure.ai | |
| アステリアの出資 | 100万ドル (2026年8月13日、米子会社のファンドの第1号案件) | jp.asteria.com | |
| 電池の費用 | Figure 02 比で78%削減 | figure.ai | |
| 機体の製造費用 | Figure 02 比で90%超削減 (CEO の発言と報じられた。金額は非公表) | humanoidsdaily.com | |
| 手元資金 | 20億ドル超 (CEO が2026年10月22日に述べたと報じられた。内訳は非開示) | humanoidsdaily.com |
解析 — 部品・製造・販売の特徴
Figure 03 は部品の多くを自社で設計し、アクチュエーター・手・電池・最終組み立てを1か所の工場 BotQ で内製する。部品メーカーの階層に頼る自動車の作り方とは逆である。会社は人型ロボットには成熟した供給網が無いと説明する。約40品目の部品は外部に委ね、巻線・フレキシブル有機EL・光学など特殊工程だけは専門メーカーを選んだ。部品メーカーの社名は一切公表していない。明らかになっている社名は、搭載 GPU のエヌビディアと学習用計算資源のエヌスケールにとどまる。
製造面では、Figure 02 の数値制御 (CNC) 切削をダイカスト・射出成形・プレスに置き換えた。これ、自社開発の製造実行システム (MES) で150超の作業台をつないだ。2026年4月時点で1時間1台、最終検査の初回良品率80%超、電池ラインは99.3%という数字を会社自身が出している。第1世代ラインの能力は年1万2,000台で、2026年夏までの累計は1,000台 (CEO の発言と報じられた) である。能力と実績の差が、次の論点になる。
販売は BMW とカタリスト・ブランズとの企業間契約が公表された2件で、価格・納期・保証は非公表のままである。CEO が語る月600ドルほどの家庭向け貸し出しは構想の段階で、受付は始まっていない。米国外の配備は無く、日本からの関与はアステリアの100万ドルの出資だけで、販売代理や部品供給の公表例は無い。日本の投資家が追う点は4つある。部品メーカーの開示の有無、米安全規格 UL2271 の取得、BotQ の増設、元製品安全責任者の訴訟の行方である。
公表されていないこと
- 部品メーカーの社名 (モーター・減速機・電池セル・カメラ・GPU の型式・ハーネス・成形品)。会社は一切公表していない。コルモルゲンが供給するとの説は投稿1件のみで確認できなかった
- BotQ の正確な所在地と床面積。会社は「サンノゼの本社敷地」までしか示していない
- Figure 03 の販売価格・リース料・契約期間・納期・保証期間・保守料金。すべて非公表
- BMW とカタリスト・ブランズへの配備台数と契約金額
- 2026年4月29日以降の会社発表による生産台数 (1,000台目は CEO の口頭発言のみ)
- 搭載 GPU の型式 (Jetson Thor の初期採用企業に名を連ねるが Figure 03 への搭載は未確認)
- UL2271 の取得完了の有無 (2025年7月時点で「取得の途中」)
- シリーズC 以後の資金調達の条件 (Form D の提出は2024年3月の1件のみ、エヌスケールの出資額は非開示)
- 元製品安全責任者の訴訟 (5:25-cv-10094) の帰結。2026年7月6日の連邦治安判事の命令で、証拠開示 (ディスカバリー) の期限は2026年11月14日
出所
- Figure 03 の発表 (2025-10-09)
- BotQ 人型ロボットの量産工場 (2025-03-15)
- Figure 03 の生産立ち上げ (2026-04-29)
- F.03 電池の開発 (2025-07-17)
- F.03 が BMW に到着 (2026-06-30)
- カタリスト・ブランズとの契約 (2026-05-26)
- エヌスケールとの計算資源の提携 (2026-09-03)
- Figure 03 製品ページ (主要諸元) (2026-10-24)
- F.02 が BMW で3万台の生産に関与 (2025-11-19)
- Helix 02 全身の自律 (2026-01-27)
- Helix 初代の構成 (2025-02-20)
- Helix 2.5 未知の30軒での汎化 (2026-09-17)
- Index データ収集アプリの発表 (2026-08-25)
- シリーズC 10億ドル超 (2025-09-16)
- ブルックフィールドとの提携 (2025-09-17)
- F.02 の退役 (2026-09-30)
- 採用ページ (本社サンノゼ) (2026-10-24)
- 求人 Manufacturing Quality Engineer, BotQ (サンノゼ) (2026-10-25)
- 求人 Supplier Quality Engineer (調達品目) (2026-10-25)
- 求人 Field Service Technician (フォンタナ) (2026-10-25)
- エヌスケール S-1 (Figure Services Agreement) (2026-09-18)
- Figure AI Form D (シリーズB) (2024-03-13)
- エヌビディア Jetson Thor 発売 (初期採用企業に Figure) (2025-08-25)
- アステリア Figure AI への出資 (2026-08-13)
- Gruendel v. Figure AI 訴訟記録 (N.D. Cal.) (2025-11-21)
- Figure 全社集会 2026 (動画) (2026-10-22)
- 全社集会の要約 (1,000台目・費用90%減・Figure 04) (2026-10-23)
- Figure 04 設計凍結 (2026-05-13)
- Figure 本社・BotQ の見学記 (サンノゼ) (2026-05-01)
- CEO の「月600ドルほどで貸し出す」発言 (2026-05-05)
- 1,000台目の報道 (会社発表無し) (2026-07-24)
- 35億ドルの計算資源契約の分析 (バーストウの施設) (2026-09-04)
- フィギュアAI シリーズB 発表 (PR Newswire、BMW Manufacturing との初の商業契約) (2024-02-29)
出所との照合日: 2026年10月25日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
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