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ニューロ

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🗓 事実の最終確認: 関連記事の更新: 出典: 当サイト企業データベース (一次資料・自社記事の解剖に基づく)

主力製品・モデル
ルーシッド・グラビティのロボタクシー (量産を想定した車両を2026年1月に公開)
評価額・時価総額
60億ドル (2025年のシリーズEの時点、会社発表)
上場
非上場
同業 4 社との比較 (企業データベースの同じ列)
企業 主力製品・モデル 評価額・時価総額 最新発表 / 確認日
小馬智行 (ポニー・エーアイ) 第7世代ロボタクシー (bZ4X、アルファT5、アイオンV… — 2026-10-01
文遠知行 (ウィーライド) ロボタクシー GXR (2024年10月発表、5人乗り) — 2026-10-01
滴滴自動運転 (ディディ) Robotaxi R2 (広汽埃安と共同開発したロボタクシ… — 2026-10-01
白犀牛 (Rino.ai) RX (鑫源汽車と開発した無人配送車の量産車、2026年1… — 2026-09-28
執筆・監修: (編集長・アナリスト) 最終確認: — 公式発表・SEC/EDINET 等の一次資料と自社記事を突合 出典 23 件 更新: 記事→企業行は日次、一次情報の再確認は週次の自動運用 編集方針
米グーグルの自動運転開発に携わった技術者2人が2016年に設立した、米カリフォルニア州マウンテンビューの未上場企業。無人の配送車を自社で開発し、運行してきた。2024年9月に事業の形を改め、いまは自動運転システム「Nuro Driver」を自動車メーカーや移動サービスの会社にライセンス供与している。米ウーバー・テクノロジーズ、米ルーシッド・グループと進めるロボタクシー計画では、レベル4の自動運転システムの開発と検証を担う。ウーバーは3万5,000台以上を導入する方針である。最初の都市はサンフランシスコ・ベイエリア (2026年内に開始の予定)、2番目はヒューストン (2027年半ばの予定) とした。2025年8月にシリーズEの資金調達を終え、累計の調達額は23億ドルを超えた。2026年3月には、東京の公道で保安要員が乗る自動運転の試験走行を始めたと発表した。
🔗 公式サイト

Postation の入口

📦 製品・商品 (7)

📦 Nuro Driver 製品

ニューロ・ドライバー (レベル4の自動運転システム)

車に載せるソフトウェアとハードウェアを一式にした自動運転システム。運転手のいらないレベル4の走行を担う。ウーバーとルーシッドのロボタクシー計画で採用された。
センサー
カメラ、レーダー、LiDAR (レーザー光で距離を測るセンサー)
提供の形
ライセンス供与 (2024年9月から)
載せた車種
約12 (公式サイトの日本向けページ。会社紹介のページは9。2026年10月1日確認)
ハードウェアの世代
第4世代 (公式サイトの表記、2026年10月1日確認)
車載コンピューター
エヌビディアの DRIVE AGX Thor を土台にした自社製

対象: 自動車メーカー、移動サービスの会社、物流の会社

出典: nuro.ai/nuro-driver

📦 Nuro Toolkit 製品

ニューロ・ツールキット (開発と運用のツール群)

Nuro Driver の開発、検証、運用に使うツール群。2024年9月の発表時は「Nuro AI Platform」と呼んでいた。走行データからAIを学習し直す仕組みと、車両の遠隔監視を含む。
機能
シミュレーション、走行データの管理、性能の評価、遠隔監視、無線でのソフトウェア更新
評価の指標
2,000超 (利用者が設定できる指標)
走行記録の量
数百ペタバイト

対象: Nuro Driver のライセンスを受けた会社

出典: nuro.ai/nuro-toolkit

🧠 ルーシッド・グラビティのロボタクシー モデル

Lucid Gravity (ウーバー専用のロボタクシー)

ルーシッドの電気自動車のSUV「グラビティ」に Nuro Driver を載せた車両。2026年1月に量産を想定した車両を公開した。一般の乗客への提供は2026年内に始める予定で、2026年10月1日時点では試験の段階にある。
生産
ルーシッドの米アリゾナ州カサグランデの工場
試験車
100台近く (2026年8月時点)
センサー
カメラ、回転しない方式のLiDAR (レーザー光で距離を測るセンサー)、レーダー。車体と屋根の上の装置に収める
乗車人数
最大6人
航続距離
450マイル (約724キロメートル、米環境保護局の基準による推定)
導入の計画
6年で3万5,000台以上 (2026年4月、ウーバー)
車載コンピューター
エヌビディアの DRIVE AGX Thor

対象: ウーバーの配車サービスの利用者

出典: nuro.ai/nuro-lucid-uber-robotaxi

🧠 R3 モデル

第3世代の無人の配送車

人が乗る場所の無い配送専用の電気自動車。2022年1月に公開した。中国の比亜迪 (BYD) の北米法人が組み立てる計画だったが、会社は2023年5月に生産ラインの計画を延期した。カリフォルニア州で無人試験が許可された車両に含まれる (2026年4月の一覧)。
公開
2022年1月
安全
歩行者向けの外部エアバッグ
積載
約500ポンド (約227キログラム)
荷室
27立方フィート (約765リットル)
最高時速
45マイル (約72キロメートル)

対象: 小売り、外食、物流の会社 (配送の実証)

出典: nuro.ai/blog/introducing-our-next-generation-nuro

🧠 R2 モデル

第2世代の無人の配送車

2020年に導入した配送専用の電気自動車。米運輸省の道路交通安全局 (NHTSA) が2020年2月に安全基準の適用除外を認めた車両で、官報での名前は R2X。ヒューストンのドミノ・ピザの配送などに使った。
導入
2020年
積載
約420ポンド (約190キログラム)
最高時速
25マイル (約40キロメートル、低速車の区分)
適用除外の上限
12か月で2,500台、2年で計5,000台

対象: 小売り、外食の会社 (配送の実証)

出典: federalregister.gov/documents/2020/02/11/2020-02668/nuro-inc-grant-of-temporary-exemption-for-a-low-speed-vehicle-with-an-automated-driving-system

🧠 R1 モデル

無人の配送車の試作車

2016年から開発した最初の無人の配送車。2018年12月に、アリゾナ州スコッツデールで食料品の配送に使い始めた。2023年4月に、米スミソニアン協会の国立アメリカ歴史博物館の収蔵品になった。
配送料
1回5.95ドル (クローガー系の店の設定)
配送の開始
2018年12月18日

対象: クローガー系の店の利用者 (アリゾナ州の実証)

出典: nuro.ai/blog/nuro-and-kroger-launch-first-ever-unmanned-delivery-service-for-the-general-public

📦 Nuro Driver Assist 製品

ニューロ・ドライバー・アシスト (運転支援)

運転手が前方を見続けることを前提にした運転支援のシステム。2025年4月の発表文は主力製品の1つに挙げた。共同CEO (最高経営責任者) のジュー氏は2026年7月、レベル2の製品はつくらないと公式ブログに書いた。公式サイトの製品のページには説明が残っている (2026年10月1日時点)。
水準
レベル2 (会社の表記は L2++)
センサー
カメラ、レーダー
対象の道路
一般道、高速道路、駐車

対象: 個人が所有する乗用車をつくる自動車メーカー

出典: nuro.ai/solutions

🧪 技術・サービス (5)

🧪 ユニバーサル・オートノミー・モデル 技術

Universal Autonomy Model (自動運転のAIの基盤モデル)

センサーの入力から運転の操作までを1つのモデルで学習するAI。途中の結果を人が読める形で出力し、検証と安全の仕組みに使う。会社は、日本の走行データで学習していないモデルが東京の公道を走ったと発表した。
方式
エンドツーエンド (E2E) 方式に、人が読める途中の出力を加えたもの
解説の公開
2026年4月21日
学習に使うデータ
実際の走行、合成したデータ、インターネット上の画像

出典: nuro.ai/blog/nuros-universal-autonomy-model

🧪 次世代のセンサー構成 技術

市販の車載向け部品で組んだセンサー

車種に合わせて配置を変えられるセンサーの構成。回転する部品を持たないLiDAR (レーザー光で距離を測るセンサー) を採り、屋根の上の装置を低くした。会社は、市販の部品を使うことで費用を抑え、量産しやすくなると説明している。
LiDAR
回転しない方式。長距離と短距離
公開
2025年6月18日
カメラ
超長距離、長距離、短距離、信号機の検出用。明暗の差が大きい場面も写せる (24ビット)
そのほか
サイレンを聞き取るマイク、慣性計測装置 (機能安全の水準は ASIL-D)
レーダー
長距離の画像レーダーなど

出典: nuro.ai/blog/introducing-the-nuro-drivers-next-generation-sensor-architecture

🧰 車載コンピューター 基盤

エヌビディアの DRIVE AGX Thor を使う自社製の計算機

センサーの処理、AIの計算、安全にかかわる機能を1つにまとめた車載の計算機。エヌビディアの車載半導体の採用を2024年3月に発表した。自動車の標準の12ボルトの電源で動く。
電源
12ボルト
半導体
エヌビディア DRIVE AGX Thor
CPUの技術
アームの車載向け技術 (Neoverse V3AE)

出典: nuro.ai/blog/nuro-selects-nvidia-drive-thor-to-power-its-nuro-driver-autonomous-driving-system

🧪 LAMBDA 技術

ラムダ (画像と言葉を扱う大規模言語モデル)

周囲の状況についての問いに答える形で、車両の判断を助けるAIモデル。車載の計算機の上で動く。会社は2024年5月に公式ブログで紹介した。
公開
2024年5月15日
動く場所
車載の計算機

出典: nuro.ai/blog/lambda-the-nuro-drivers-real-time-language-reasoning-model

🏭 安全の検証の手順 工程

シミュレーション、閉鎖コース、公道の3段階

無人で走らせる前に通す検証の手順。シミュレーション、ラスベガスの閉鎖コースでの試験、保安要員が乗る公道での試験を順に進める。ロボタクシー計画でも、ニューロが検証を主導する。
検証の区分
40
閉鎖コース
米ネバダ州ラスベガス。74エーカー (約30ヘクタール)
参考にする規格
ISO 26262、UL 4600

出典: nuro.ai/nuro-toolkit

📊 開示データ (7)

ニューロは未上場で、売上高や損益を公表していない。ここでは、会社と提携先の発表文、米証券取引委員会 (SEC) への提携先の報告書、官庁の公表で確かめられる数字を表にまとめた。金額はドルのままで、円に換算していない。

最終確認:

資金調達の履歴 単位: 百万ドル

時期 区分 調達額 評価額 主な出資者
2019年2月 シリーズB 940 ― ソフトバンク・ビジョン・ファンド
2020年11月 シリーズC 500 ― ティー・ロウ・プライス (主導)、フィデリティ、ベイリー・ギフォード、ソフトバンク・ビジョン・ファンド1、グレイロック・パートナーズ
2021年11月 シリーズD 600 ― タイガー・グローバル・マネジメント (主導)、グーグル、クローガー、ソフトバンク・ビジョン・ファンド1、ウーブン・キャピタル、高榕資本など
2025年4月 シリーズE 第1回 106 6,000 ティー・ロウ・プライス、フィデリティ、タイガー・グローバル・マネジメント、グレイロック・パートナーズ、XN
2025年8月 シリーズE 追加 97 6,000 ウーバー・テクノロジーズ、エヌビディア、ベイリー・ギフォード、アイスハウス・ベンチャーズ、キンドレッド・ベンチャーズ、プレッジ・ベンチャーズ
  • 調達額と評価額は会社の発表による。
  • 評価額の「―」は、会社が発表していないことを示す。
  • シリーズEは2回の合計で2億300万ドル。
  • 会社は累計の調達額を、2019年2月に10億ドル超、2025年4月に22億ドル、2025年8月に23億ドル超と発表した。
  • シリーズAの額と時期は、会社の発表文で確かめられなかったため載せていない。
  • ウーブン・キャピタル (トヨタ自動車系) は2021年3月に、シリーズCの一部として出資した。
  • 額は公表していない。
  • 米チポトレ・メキシカン・グリルは、ニューロのシリーズCの優先株を持つ。
  • チポトレの年次報告書によると、その帳簿価額は2024年末が1,596万8,000ドル、2025年末が980万ドルで、観察できる取引を基に評価したと説明している。
  • ウーバーの出資は開発と商用化の節目の達成が条件で、その一部がシリーズEに含まれる。

出典: ニューロ 発表文 (2019年2月11日、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの出資) 、ニューロ 発表文 (2020年11月9日、シリーズC) 、トヨタ自動車 ニュースルーム (2021年3月25日、ウーブン・キャピタルの出資) 、ニューロ 発表文 (2021年11月2日、シリーズD) 、ニューロ 発表文 (2025年4月9日、シリーズEの第1回) 、ニューロ 発表文 (2025年8月21日、シリーズEの完了) 、チポトレ・メキシカン・グリル 年次報告書 10-K (2025年12月期)

ロボタクシー計画の進み具合

時期 出来事 発表した会社
2025年7月17日 3社が計画を発表。ウーバーは6年で2万台以上を導入。ウーバーはニューロとルーシッドに出資 3社
2025年9月 ルーシッドが最初の試験車をニューロへ納めた ルーシッド
2025年10月 最初の市場をサンフランシスコ・ベイエリアと発表 3社
2025年12月 保安要員が乗る公道での自動運転の試験を開始。試験車は12台 ニューロ
2026年1月5日 見本市CESで、量産を想定した車両を公開 3社
2026年2月 ルーシッドが試験車の納車を終えた ルーシッド
2026年4月 ウーバーの一部の社員が配車アプリから試乗。試験車は100台近く ニューロ
2026年4月 カリフォルニア州の車両管理局 (DMV) から、保安要員なしで試験する許可 ニューロ
2026年4月14日 ウーバーが導入の下限を3万5,000台へ引き上げ。ルーシッドの中型車も対象 ルーシッド
2026年5月8日 カリフォルニア州の公益事業委員会 (CPUC) から、保安要員が乗る試験車に乗客を乗せる許可 ニューロ
2026年6月17日 2番目の市場をヒューストンと発表。開始は2027年半ばの予定 3社
2026年8月4日 ルーシッドが量産の前段階の車両をニューロへ納め始めた ルーシッド
2026年内 (予定) ベイエリアで一般の乗客への提供を開始 3社
  • 3社はウーバー・テクノロジーズ、ルーシッド・グループ、ニューロ。
  • 車両はルーシッドの電気自動車のSUV「グラビティ」。
  • 車両生産の契約は2025年7月16日付で、導入の期間は生産の開始から6年。
  • 最初の市場の発表の時期は、ニューロの2026年5月8日の発表文が「2025年10月」と記す。
  • ルーシッドの2025年7〜9月期の決算発表 (11月5日) も2026年にサンフランシスコで始めると記し、ルーシッドの公式サイトの記事は11月25日付である。
  • ウーバーの四半期報告書 (2026年1〜3月期、5月6日提出) は、下限を2万台、購入に必要な資金の額は決まっていないと記す (2026年3月末時点)。
  • 2026年5月までに得た2つの許可は、運賃を取る運行を認めていない。
  • 運行会社として、米ハーツ・グローバル・ホールディングス系のオロが2026年内にベイエリアで運行を始める予定である。
  • 2026年10月1日時点で、一般の乗客への提供を始めたという発表は確認できない。
  • ニューロの発表文の一覧の最新は2026年6月17日、ブログの最新は9月29日である。

出典: ルーシッド、ニューロ、ウーバーの発表文 (2025年7月17日) 、ルーシッド 臨時報告書 8-K (2025年7月17日提出) 、ルーシッド 公式サイトの記事 (最初の市場の発表) 、ルーシッド 2025年7〜9月期の決算発表 (2025年11月5日) 、ニューロ 公式ブログ (2025年12月18日、2025年の振り返り) 、ルーシッド、ニューロ、ウーバーの発表文 (2026年1月5日、CES) 、ニューロ 公式ブログ (2026年4月13日、ウーバーの社員の試乗) 、ルーシッド 臨時報告書 8-K の添付の発表文 (2026年4月14日) 、ウーバー 四半期報告書 10-Q (2026年1〜3月期) 、ニューロ 発表文 (2026年5月8日、CPUCの許可) 、ウーバー、ニューロ、ルーシッドの発表文 (2026年6月17日、ヒューストン) 、ルーシッド 2026年4〜6月期の決算発表 (2026年8月4日) 、ハーツ・グローバル・ホールディングス 2026年4〜6月期の決算発表 (2026年8月6日)

官庁の許可と適用除外

時期 官庁 中身 対象の車両と区域
2020年2月11日 米運輸省 道路交通安全局 低速車の安全基準の3項目 (ミラー、フロントガラス、後方カメラの表示時間) の適用除外 R2X。12か月で2,500台、2年で計5,000台まで
2020年 カリフォルニア州 車両管理局 保安要員なしで試験する許可 R2
2020年12月23日 カリフォルニア州 車両管理局 商用展開の許可 サンマテオ郡、サンタクララ郡
2026年4月 カリフォルニア州 車両管理局 保安要員なしで試験する許可 (対象の車両を追加) ルーシッド・グラビティ、R3。サンタクララ郡、サンマテオ郡。時速45マイルまで
2026年5月8日 (発表) カリフォルニア州 公益事業委員会 保安要員が乗る試験車に乗客を乗せる許可。運賃は取れない カリフォルニア州
  • 道路交通安全局は NHTSA、車両管理局は DMV、公益事業委員会は CPUC。
  • 適用除外の期間は2年で、対象の車両の最高時速は25マイル (約40キロメートル)。
  • 時速45マイルは約72キロメートル。
  • 会社は、自動運転車への適用除外と、カリフォルニア州の商用展開の許可は、どちらも初めてだったと説明している。
  • 車両管理局の一覧は、保安要員が乗る試験の許可の保有者にもニューロを載せている (2026年9月17日時点)。
  • 保安要員なしで試験する許可の一覧は2026年4月3日の更新。
  • 商用展開の許可の一覧 (2025年11月21日時点) は、ニューロの区域をサンマテオ郡とサンタクララ郡と記す。
  • 昼夜とも走れ、時速の上限は25〜35マイル (約40〜56キロメートル)。
  • 会社によると、車両管理局の保安要員なしの試験の許可と、公益事業委員会の許可の両方を持つ会社は5社である (2026年5月時点)。

出典: 米連邦官報 85 FR 7826 (道路交通安全局、2020年2月11日) 、カリフォルニア州 車両管理局 (DMV) 自動運転車の許可の保有者 、ニューロ 発表文 (2020年12月23日、DMVの商用展開の許可) 、ニューロ 公式ブログ (R2 の無人の走行) 、カリフォルニア州 公益事業委員会 (CPUC) 自動運転の許可の一覧 、ニューロ 発表文 (2026年5月8日、CPUCの許可)

車両と自動運転システムの世代

名前 種類 時期 主な仕様 いまの状態
R1 無人の配送車 (試作) 2018年12月に配送を開始 2016年から開発 引退。2023年に博物館の収蔵品
R2 無人の配送車 (第2世代) 2020年に導入 積載は約420ポンド。最高時速25マイル 配送の実証に使用した。2026年4月の無人試験の一覧には無い
R3 無人の配送車 (第3世代) 2022年1月に公開 積載は約500ポンド。最高時速45マイル。外部エアバッグ 生産ラインの計画を2023年5月に延期
プリウスの試験車 保安要員が乗る試験車 2018年8月に配送の実証を開始 配送車と同じセンサーと計算機を載せる 試験、地図づくり、データの収集に使用
第4世代のハードウェア Nuro Driver のセンサーと計算機 2024年9月に発表 エヌビディアの DRIVE AGX Thor。回転しない方式のLiDAR ロボタクシーに採用
グラビティのロボタクシー 乗客を運ぶ車両 (ルーシッド製) 2026年1月に公開 最大6人。航続距離は450マイル (推定) 試験中。試験車は100台近く
  • LiDAR はレーザー光で距離を測るセンサー。
  • 420ポンドは約190キログラム、500ポンドは約227キログラム。
  • 時速25マイルは約40キロメートル、時速45マイルは約72キロメートル、450マイルは約724キロメートル (換算は編集部の計算)。
  • R2 の最高時速は、適用除外を認めた官報の記載による (官報での名前は R2X)。
  • 「第4世代」は公式サイトの表記で、2024年9月の発表文は「次の世代」と記す。
  • 無人試験の一覧は、カリフォルニア州の車両管理局が2026年4月3日に更新したもの。
  • R3 は中国の比亜迪 (BYD) の北米法人が組み立てる計画だった。
  • 延期の後の生産の状況は、会社の発表文で確かめられなかった。
  • グラビティの航続距離は米環境保護局の基準による推定で、ロボタクシーの仕様の車両の数字ではない。
  • 試験車の台数は2026年8月時点。

出典: ニューロ、クローガーの発表文 (2018年12月18日) 、ニューロ 公式ブログ (2023年3月9日、車両の一覧) 、米連邦官報 85 FR 7826 (道路交通安全局、2020年2月11日) 、ニューロ 公式ブログ (2022年1月12日、第3世代の配送車) 、ニューロ 創業者のブログ (2023年5月、開発の進め方の変更) 、ニューロ 発表文 (2024年9月11日、事業の形の変更) 、ニューロ 発表文 (2024年3月18日、エヌビディア) 、ルーシッド、ニューロ、ウーバーの発表文 (2026年1月5日、CES) 、ルーシッド、ニューロ、ウーバーの発表文 (2025年7月17日) 、ルーシッド 2026年4〜6月期の決算発表 (2026年8月4日) 、カリフォルニア州 車両管理局 (DMV) 自動運転車の許可の保有者

走行とデータ収集の実績

指標 2024年 2025年前半 2025年12月 2026年
走行距離 (万マイル) 100超 (9月) 120超 (4月) 170超 200超 (9月)
データを集めた米国の都市 59 150超 (7月) 200超 ―
システムを載せた車種 7 (2月) 9 (7月) ― 約12 (9月)
ロボタクシーの試験車 (台) ― ― 12 100近く (4月〜8月)
  • 数字は会社の発表文と公式サイトによる。
  • かっこ内は発表した月。
  • 2026年9月の数字は、公式サイトを2026年9月28日と10月1日に確認した値である。
  • 車種の数の「約12」は公式サイトの日本向けページと2026年1月のブログによる。
  • 会社紹介のページは9と記す。
  • 走行距離は自動運転で走った距離の累計。
  • 会社は、自社に過失のある事故は無いと説明している。
  • 100万マイルは約160万キロメートル、200万マイルは約320万キロメートル (換算は編集部の計算)。
  • 2024年の都市の数は、同年後半の1回目のデータ収集の実績。
  • 無人の走行の実績がある州は、カリフォルニア、テキサス、アリゾナの3州。
  • 海外では2026年3月に東京で、保安要員が乗る自動運転の試験走行を始めたと発表した。

出典: ニューロ 発表文 (2024年9月11日、事業の形の変更) 、ニューロ 公式ブログ (2025年4月15日、日本へ試験車を送る) 、ニューロ 公式ブログ (2025年12月18日、2025年の振り返り) 、ニューロ 公式ブログ (2026年4月23日、憲章) 、ニューロ 公式サイト「Technology」(2026年9月28日と10月1日に確認) 、ニューロ 公式ブログ (2025年2月28日、全米のデータ収集) 、ニューロ 創業者のブログ (2025年7月17日) 、アーム、ニューロの発表文 (2024年2月22日) 、ニューロ 公式ブログ (2025年7月1日、提携先との進め方) 、ニューロ 公式サイト「Japan」(2026年9月28日と10月1日に確認) 、ニューロ 公式ブログ (2026年4月13日、ウーバーの社員の試乗) 、ルーシッド 2026年4〜6月期の決算発表 (2026年8月4日) 、ニューロ 公式ブログ (2026年3月11日、東京の試験走行) 、ニューロ 公式ブログ (2026年1月29日、ハードウェア) 、ニューロ 公式サイト「Company」(沿革、2026年10月1日に確認)

主な協業先と計画

相手 分野 時期 中身 段階
ウーバー・テクノロジーズ ロボタクシー 2025年7月 Nuro Driver のライセンスを受け、車両を所有して運行。ニューロに出資 試験中
ルーシッド・グループ ロボタクシー 2025年7月 車両の供給。工場の生産ラインでハードウェアを組み付ける 試験中
オロ (ハーツ系) ロボタクシー 2026年8月 ウーバーの計画で車両を運行する会社 2026年内に運行を始める予定
エヌビディア 半導体 2024年3月 車載半導体 DRIVE AGX Thor の採用。2025年8月に出資 採用済み
アーム 半導体 2024年2月 車載向けの技術を使う複数年の協業 採用済み
グーグル クラウド 2021年11月 クラウド部門と5年の提携。シリーズDで出資 ―
ウーバーイーツ 配送 2022年9月 10年の提携。マウンテンビューとヒューストンで料理の配送 実証
フェデックス 配送 2021年6月 複数年の契約。ヒューストンで荷物の配送 実証
ドミノ・ピザ 配送 2021年4月 ヒューストンで R2 によるピザの配送 実証
CVS 配送 2020年5月 ヒューストンで処方薬の配送 実証
ウォルマート 配送 2019年12月 ヒューストンで食料品の配送 実証
クローガー 配送 2018年6月 アリゾナ州とヒューストンで食料品の配送。シリーズDで出資 実証
比亜迪 (BYD) 車両の生産 2022年1月 北米法人が第3世代の配送車 R3 を組み立てる計画 生産ラインの計画を延期
  • 時期は、発表文の日付による。
  • 会社は2024年9月に、配送を自ら運営する事業からライセンス供与へ軸足を移した。
  • 配送の実証がいまも続いているかどうかは、会社の発表文で確かめられなかった。
  • 2023年5月に、実証の規模を縮小すると公表している。
  • 「採用済み」は、ニューロが自社のシステムに使っていることを示す。
  • オロの参加は、ハーツ・グローバル・ホールディングスの決算発表による。

出典: ルーシッド、ニューロ、ウーバーの発表文 (2025年7月17日) 、ウーバー、ニューロ、ルーシッドの発表文 (2026年6月17日、ヒューストン) 、ハーツ・グローバル・ホールディングス 2026年4〜6月期の決算発表 (2026年8月6日) 、ニューロ 発表文 (2024年3月18日、エヌビディア) 、ニューロ 発表文 (2025年8月21日、シリーズEの完了) 、アーム、ニューロの発表文 (2024年2月22日) 、ニューロ 発表文 (2021年11月2日、シリーズD) 、ウーバー、ニューロの発表文 (2022年9月8日) 、フェデックス 発表文 (2021年6月15日) 、ドミノ・ピザ、ニューロの発表文 (2021年4月12日) 、ニューロ 公式ブログ (2020年5月28日、CVS) 、ニューロ 発表文 (2019年12月10日、ウォルマート) 、クローガー、ニューロの発表文 (2018年6月28日) 、ニューロ 公式ブログ (2022年1月12日、第3世代の配送車) 、ニューロ 創業者のブログ (2023年5月、開発の進め方の変更) 、ニューロ 発表文 (2024年9月11日、事業の形の変更)

沿革

時期 出来事
2016年 ジアジュン・ジュー氏とデーブ・ファーガソン氏が設立
2018年12月 無人の配送車 R1 で、アリゾナ州の食料品の配送を開始
2019年2月 ソフトバンク・ビジョン・ファンドから9億4,000万ドルを調達
2020年2月 米運輸省の道路交通安全局から、安全基準の適用除外
2020年12月 カリフォルニア州の車両管理局から、商用展開の許可
2021年11月 シリーズDで6億ドルを調達
2022年1月 第3世代の配送車 R3 を公開
2022年11月 約300人 (全体の約20%) の人員削減を公表
2023年5月 R3 の生産ラインの計画を延期。自動運転の開発に集中すると公表
2024年9月 自動運転システムのライセンス供与へ事業の形を変更
2025年4月 日本へ試験車を送ると公表。シリーズEの第1回を発表
2025年7月 ウーバー、ルーシッドとロボタクシー計画を発表
2025年10月 ファーガソン氏が共同CEOに就任
2026年3月 東京の公道で、保安要員が乗る自動運転の試験走行を開始
2026年5月 ドイツのミュンヘン近郊に欧州の拠点を置くと発表
2026年6月 ロボタクシーの2番目の市場をヒューストンと発表
  • 会社の発表文と公式サイトの沿革による。
  • CEO は最高経営責任者。
  • 会社の沿革は、2024年に最初の高速道路の運行をしたと記している。
  • 2022年11月の人員削減の時点で、会社は手元の資金が10億ドルを超えると説明した。

出典: ニューロ 公式サイト「Company」(沿革、2026年10月1日に確認) 、ニューロ、クローガーの発表文 (2018年12月18日) 、ニューロ 発表文 (2019年2月11日、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの出資) 、米連邦官報 85 FR 7826 (道路交通安全局、2020年2月11日) 、ニューロ 発表文 (2020年12月23日、DMVの商用展開の許可) 、ニューロ 発表文 (2021年11月2日、シリーズD) 、ニューロ 公式ブログ (2022年1月12日、第3世代の配送車) 、ニューロ 創業者の社内向けの文面 (2022年11月18日) 、ニューロ 創業者のブログ (2023年5月、開発の進め方の変更) 、ニューロ 発表文 (2024年9月11日、事業の形の変更) 、ニューロ 公式ブログ (2025年4月15日、日本へ試験車を送る) 、ニューロ 発表文 (2025年4月9日、シリーズEの第1回) 、ルーシッド、ニューロ、ウーバーの発表文 (2025年7月17日) 、ニューロ 発表文 (2025年10月22日、共同CEO) 、ニューロ 公式ブログ (2026年3月11日、東京の試験走行) 、ニューロ 発表文 (2026年5月13日、ドイツの拠点) 、ウーバー、ニューロ、ルーシッドの発表文 (2026年6月17日、ヒューストン)

📋 詳細情報

技術・事業

技術概要
製品の中心は、車に載せるソフトウェアとハードウェアを一式にした自動運転システム「Nuro Driver」である。カメラ、レーダー、レーザー光で距離を測るセンサー「LiDAR (ライダー)」を組み合わせ、運転手のいらないレベル4の走行を担う。開発と運用を支えるツール群「Nuro Toolkit」は、シミュレーション、走行データの管理、性能の評価、遠隔監視を備える。顧客はこの2つのライセンスを受け、自社の車両や配車サービスに組み込む。ニューロは2つを合わせて「ユニバーサル・オートノミー・プラットフォーム」 (車種や用途を問わない自動運転の基盤) と呼んでいる。
コア技術
AIの設計は、センサーの入力から運転の操作までを1つのAIモデルで学習するエンドツーエンド (E2E) 方式を土台にする。そのうえで、AIが周囲をどう理解したかを人が読める形で途中に出力させ、安全の検証と監視に使う。ニューロはこの組み合わせを「ハイブリッド」と呼び、中身が見えないE2E方式との違いに挙げる。ハードウェアは、市販の車載向け部品だけで組む。車種ごとに作り直さずに済む構成で、これまでに約12の車種へ載せた (公式サイトの日本向けページ、2026年10月1日確認。会社紹介のページは9と記す)。センサーはカメラだけに絞らず、レーザー光で距離を測るLiDAR (ライダー) とレーダーを併用する。
事業セグメント
事業の区分別の売上高は公表していない。会社が挙げる用途は3つある。1つ目はロボタクシーなどの移動サービスで、ウーバーとルーシッドの計画がこれに当たる。2つ目は個人が所有する乗用車、3つ目は配送などの物流である。2024年9月までは、自社で設計した無人の配送車を使い、小売りや外食の会社の商品を届ける事業を自ら運営していた。いまは車両の製造を自動車メーカーに、サービスの運営を移動サービスの会社に任せている。自社は自動運転システムの開発に絞った。
主力製品・モデル
ルーシッド・グラビティのロボタクシー (量産を想定した車両を2026年1月に公開)
ガバナンス

経営陣・組織

CEO
ジアジュン・ジュー (Jiajun Zhu)、デーブ・ファーガソン (Dave Ferguson)
創業者
ジアジュン・ジュー氏、デーブ・ファーガソン氏 (2016年に設立。2人とも米グーグルの自動運転開発の出身)
役員
最高執行責任者 (COO) アンドリュー・チェイピン氏 (Andrew Chapin)、最高財務責任者 (CFO) マイク・マンシーニ氏 (Mike Mancini、2026年5月就任)、最高法務・政策責任者 ジェームズ・オーウェンズ氏 (James Owens)、技術担当副社長 ジャック・グオ氏 (Jack Guo、AI基盤)、同 ティロ・シュワルツ氏 (Tilo Schwarz、Nuro Driver)、同 マット・レナ氏 (Matt Renna、車両とハードウェア)。取締役にクリスタ・クォールズ氏 (Christa Quarles)、ジョン・リリー氏 (John Lilly、グレイロック・パートナーズ)。ウーバーも取締役会に加わる (2025年7月の創業者のブログ)。
専門指標

業界別スペック

主要製品
Nuro Driver・Nuro Toolkit・ルーシッド・グラビティのロボタクシー・R3・R2・R1・Nuro Driver Assist
主力モデル
ルーシッド・グラビティのロボタクシー (量産を想定した車両を2026年1月に公開)
自動運転レベル
レベル4 (米国の3州で無人走行の実績)
事業の内容
自動運転システムのライセンス供与 (レベル4)
自動運転システム
Nuro Driver (レベル4の自動運転システム)
半導体の調達先
エヌビディア (DRIVE AGX Thor)、アーム
開発と運行の段階
ベイエリアとヒューストンで保安要員が乗る試験走行。ロボタクシーの試験車は100台近く (2026年8月時点)
資金調達の累計
累計23億ドル超 (2025年8月、会社発表)
直近の資金調達
シリーズE (2025年8月に完了、2億300万ドル)
上場の状況
未上場
主な出資者
ウーバー・テクノロジーズ、エヌビディア、ソフトバンク・ビジョン・ファンド、ウーブン・キャピタル (トヨタ自動車系)、グーグル、クローガー、チポトレ・メキシカン・グリル、ティー・ロウ・プライス、フィデリティ、タイガー・グローバル・マネジメント、ベイリー・ギフォード、グレイロック・パートナーズ、高榕資本 (Gaorong Capital)、XN、アイスハウス・ベンチャーズ、キンドレッド・ベンチャーズ、プレッジ・ベンチャーズ。各回の発表文と出資者の開示に名前が出た先で、現在の保有の有無は公表されていない。

⭐ 強み・特徴

  1. ①無人走行の実績 2020年から、運転席に人がいない車両を公道で走らせてきた。自動運転での走行距離は200万マイル (約320万キロメートル) を超えた。会社は、自社に過失のある事故は無いと公表している (公式サイト、2026年10月1日確認)
  2. ②官庁の許可を得た実績 2020年2月、米運輸省の道路交通安全局 (NHTSA) から安全基準の適用除外を受けた。同年12月には、カリフォルニア州の車両管理局 (DMV) から商用展開の許可を得た。会社によると、どちらも自動運転車では初めてだった
  3. ③車種を選ばない設計 市販の車載向け部品で組んだハードウェアを、自社の配送車、乗用車、大型トラックなど約12の車種に載せた (公式サイトの日本向けページ、2026年10月1日時点)。会社紹介のページは9と記す
  4. ④大口の導入計画 ウーバーは、ニューロのシステムを載せたルーシッドの車両を3万5,000台以上導入する方針を示している (2026年4月)

📝 現状分析

未上場で、売上高や損益は公表していない。資金は増資で賄ってきた。累計の調達額は23億ドルを超え、2025年のシリーズEでは評価額を60億ドルと発表した。
人員は2度減らした。2022年11月に、全体の約20%に当たる約300人を削減した。2023年5月にも追加の削減と、第3世代の配送車の生産計画の延期を公表した。創業者は当時、資金が持つ期間を約1年半から約3年半に延ばすと説明した。
収益の柱になるロボタクシーは、まだ一般の乗客を運んでいない (2026年10月1日時点で、開始の発表は確認できない)。2026年5月に得たカリフォルニア州公益事業委員会 (CPUC) の許可は、保安要員が乗る試験での乗客輸送に限られ、運賃は取れない。会社が公表した大口の導入計画は、ウーバーとルーシッドの1件である。
出資者の米チポトレ・メキシカン・グリルは、保有するニューロのシリーズC優先株の帳簿価額を年次報告書で開示している。2024年末の1,596万8,000ドルが、2025年末は980万ドルになった。チポトレは、ニューロの株式の観察できる取引を基に評価したと説明している。

🧭 ビジョン・戦略

会社が掲げる方針は3つある。1つ目は、車両もサービスも自前で持たず、自動運転システムをライセンス供与することである。2つ目は、運転手のいらないレベル4に開発を集中することだ。共同CEO (最高経営責任者) のジュー氏は2026年7月、運転支援 (レベル2) の製品はつくらないと公式ブログに書いた。2つを同時に追う会社はどちらでも一番になれない、というのが理由である。3つ目は、展開の順番である。まずロボタクシーで数十の都市圏に広げ、実績を積んでから、個人向けの乗用車に同じシステムを載せる。海外では日本とドイツに拠点を置き、提携先の将来の展開に備える。

🔮 今後の展望

ウーバー、ルーシッドとのロボタクシーは、2026年内にサンフランシスコ・ベイエリアで始める予定である。2番目のヒューストンは2027年半ばを見込み、その後は数十の市場へ広げる計画だ。量産を想定した車両は、ルーシッドのアリゾナ州の工場で2026年内に生産を始める見通しである。
読者が次に見るべき点は3つある。1つ目は、ベイエリアで一般の乗客を乗せる時期。2つ目は、運賃を取る運行に必要な、カリフォルニア州公益事業委員会 (CPUC) の展開の許可を得る時期。3つ目は、ルーシッドが四半期ごとの決算発表で示す、試験車の台数と生産の進み具合である。

📊 詳細ビジネスデータ

⚙️ アルゴリズム・メカニズム

中核は、会社が「ユニバーサル・オートノミー・モデル」と呼ぶAIの基盤モデルである。カメラなどのセンサーの入力から運転の操作までを、1つのモデルとして学習する。物体の位置や道路の形といった途中の結果は、人が読める形でも出力させる。会社はこの出力を検証し、基準を満たしたモデルだけを車両に載せる。まれにしか起きない場面に備え、インターネット上の大量の画像で学習した画像認識のAIも組み込んだ。高精度地図は手がかりの1つとして使い、走りながら車両が認識した結果と突き合わせる。2026年3月の東京の走行では、日本の走行データで学習していないモデルが公道を走ったと発表した。会社はこれを「ゼロショット」と呼ぶ。

🏗️ システム基盤構成

車載コンピューターは、エヌビディアの車載半導体「DRIVE AGX Thor」を土台にする。英アームの車載向け技術も使う。AIの学習とデータの処理には、クラウド上のエヌビディアの画像処理半導体 (GPU) を使う。2021年には米グーグルのクラウド部門と5年の提携を結び、シミュレーションと学習、走行データの保管に使うと発表した。検証の拠点は、米ネバダ州ラスベガスの閉鎖コースである。ラスベガス・モーター・スピードウェイの敷地のうち、74エーカー (約30ヘクタール) を使う。拠点は本社のマウンテンビューのほか、ヒューストン、東京、ドイツのミュンヘン近郊にある。走行データは、米国の200を超える都市で集めた (2025年12月時点)。

💰 売上の見込み

会社は業績予想を公表していない。公表済みの計画は次のとおり。ウーバーは、ニューロのシステムを載せたルーシッドの車両を、6年で3万5,000台以上導入する。2025年7月の時点では2万台以上としていたが、2026年4月に引き上げた。ウーバーは米証券取引委員会 (SEC) への報告書で、この購入に必要な資金の額は決まっていないと説明している (2026年3月末時点)。購入は、生産の時期、車両の品質、運行会社の参加などの条件に左右されるとも書いている。

💸 売上の出どころ

収益は、自動運転システム「Nuro Driver」と開発ツール群のライセンス供与で得る方針である。ライセンス料の額や、1台ごとか定額かといった契約の形は公表していない。ロボタクシー計画では、ウーバーがシステムのライセンスを受ける。車両は、ウーバーか、ウーバーと組む運行会社が所有して運行する。ルーシッドは工場の生産ラインで必要なハードウェアを組み付け、ウーバーへの納車の際にニューロのソフトウェアを入れる。2024年9月までの配送事業では、小売りや外食の会社と組み、商品を無人の車両で届けていた。

👤 経営者履歴

CEO — ジアジュン・ジュー (Jiajun Zhu)、デーブ・ファーガソン (Dave Ferguson)

共同CEO (最高経営責任者) は創業者の2人である。ジアジュン・ジュー氏は製品と技術を担当する。米グーグルの自動運転開発 (現ウェイモ) の立ち上げに加わり、周囲を認識する機能の開発チームを率いた。中国の復旦大学で学士号、米バージニア大学で修士号を取得した。デーブ・ファーガソン氏は資金と提携を担当する。グーグルでは画像認識、機械学習、行動の予測の開発チームを率いた。米カーネギーメロン大学でロボット工学の博士号を取得している。ファーガソン氏は社長を務めた後、2025年10月に共同CEOに就いた。2人はともに100件を超える特許を持つ。

🇯🇵 日本企業との取引・関係

出資者に、日本の上場企業の傘下のファンドが2つある。ソフトバンクグループ (9984) 傘下のソフトバンク・ビジョン・ファンドは、2019年2月に9億4,000万ドルを出資した。2020年と2021年の増資にも参加している。トヨタ自動車 (7203) 系の投資ファンドのウーブン・キャピタルは、2021年3月に最初の投資先としてニューロを選んだ。
技術では、英アームと2024年2月に複数年の協業を結んだ。アームは、ソフトバンクグループが株式の約86.4%を持つ子会社である (2026年5月21日時点)。
日本では2025年に東京へ事務所を開いた。2026年3月には、公道で保安要員が乗る自動運転の試験走行を始めたと発表した。乗客や荷物は運んでいない。国土交通省、警察庁と連携していると説明している。日本企業との協業の発表は確認できない (2026年10月1日時点)。

🚗 モデルラインナップ

ロボタクシーの車両は、ルーシッドの電気自動車のSUV (多目的スポーツ車)「グラビティ」である。2026年1月に、量産を想定した車両を公開した。最大6人が乗れ、屋根の上にセンサーをまとめた装置を載せる。ウーバーは2026年4月、ルーシッドが開発中の中型車も導入の対象に加えた。自社で設計した無人の配送車は3世代ある。試作のR1 (2018年)、第2世代のR2 (2020年)、第3世代のR3 (2022年1月公開) である。R1は2023年、米スミソニアン協会の国立アメリカ歴史博物館の収蔵品になった。試験と地図づくりには、トヨタのプリウスを改造した車両を使ってきた。

🛡️ 安全機能

安全の検証は3段階で進める。シミュレーション、ラスベガスの閉鎖コースでの試験、保安要員が乗る公道での試験である。無人で走らせる前には、40の区分で検証する。自動車の機能安全の規格 ISO 26262 と、自動運転の安全の規格 UL 4600 を参考にしている。車両は遠隔で監視し、必要なときは担当者が支援する。ロボタクシーのセンサーは、カメラ、レーザー光で距離を測るLiDAR (ライダー)、レーダーを重ねて備える。緊急車両のサイレンを聞き取るマイクも載せる。第3世代の配送車R3は、歩行者を守るために車体の外側で開くエアバッグを備えた。

🤝 主要パートナーシップ

ロボタクシー: ウーバー・テクノロジーズ、ルーシッド・グループ (2025年7月発表)。運行会社として、米ハーツ・グローバル・ホールディングス系のオロ (Oro) が加わる (ハーツの2026年8月の発表)。
半導体と計算機: エヌビディア (2024年3月に採用を発表、2025年8月に出資)、アーム (2024年2月)、グーグルのクラウド部門 (2021年)。
検証: フォーテリックス (Foretellix、2024年1月)。
過去の配送の実証: クローガー (2018年)、ウォルマート (2019年)、CVS (2020年)、ドミノ・ピザ (2021年)、フェデックス (2021年)、ウーバーイーツ (2022年)。
車両の生産: 中国の比亜迪 (BYD) の北米法人 (第3世代の配送車、2022年1月発表。生産ラインの計画は2023年5月に延期)。

🌏 輸出先・市場

公道での走行は米国が中心である。無人の走行は、カリフォルニア州、テキサス州、アリゾナ州で実績がある。2025年には、ラスベガス、ダラス、マイアミ、サンディエゴ、ロサンゼルスへ試験の場所を広げた。海外は日本が最初で、2026年3月に東京で自動運転の試験走行を始めたと発表した。2026年5月には、ドイツのミュンヘン近郊に欧州の拠点を置くと発表した。ドイツでは走行データを集めている。自動運転の試験は、当局の承認を得てから始めるとしている。

基本情報

上場・財務

本社
米国カリフォルニア州マウンテンビュー
創業
2016
上場ステータス
未上場
コンプライアンス

信用・米制裁

銀行信用
健全
🇺🇸 米制裁
なし
グローバル

海外進出

資金流出
なし
出典・検証

📚 信頼性メタデータ

信頼度
🅱 専門メディア
最終確認
2026-10-01 16:56:02
検証者
claude+primary-sources

海外子会社・拠点

会社役割所在地出資比率
東京の事務所走行データの収集と、保安要員が乗る自動運転の試験。2025年に開設日本・東京都―
ドイツの事務所欧州の拠点。技術、運用、提携先との連絡を担う。2026年5月に設置を発表ドイツ・ミュンヘン近郊―

資金調達と資本提携の履歴

内容時期相手
9億4,000万ドル (会社はシリーズBと呼ぶ)。累計の調達額は10億ドル超2019年2月ソフトバンク・ビジョン・ファンド
シリーズC、5億ドル2020年11月ティー・ロウ・プライス (主導)、フィデリティ、ベイリー・ギフォード、ソフトバンク・ビジョン・ファンド1、グレイロック・パートナーズ
シリーズCの一部として出資。額は非公表2021年3月ウーブン・キャピタル (トヨタ自動車系)
シリーズD、6億ドル2021年11月タイガー・グローバル・マネジメント (主導)、グーグル、クローガー、ソフトバンク・ビジョン・ファンド1、ウーブン・キャピタルなど
シリーズEの第1回、1億600万ドル。評価額は60億ドル2025年4月ティー・ロウ・プライス、フィデリティ、タイガー・グローバル・マネジメント、グレイロック・パートナーズ、XN
シリーズEの完了。追加の9,700万ドルを合わせ2億300万ドル。累計の調達額は23億ドル超2025年8月ウーバー・テクノロジーズ、エヌビディア、ベイリー・ギフォード、アイスハウス・ベンチャーズ、キンドレッド・ベンチャーズ、プレッジ・ベンチャーズ

出典 URL

  • https://www.nuro.ai/company
  • https://www.nuro.ai/press
  • https://www.nuro.ai/nuro-driver
  • https://www.nuro.ai/nuro-lucid-uber-robotaxi
  • https://www.nuro.ai/japan
  • https://www.nuro.ai/blog/nuro-expands-autonomous-technology-leadership-with-a-new-business-model
  • https://www.nuro.ai/blog/lucid-nuro-and-uber-partner-on-next-generation-autonomous-robotaxi-program
  • https://www.nuro.ai/blog/nuro-closes-203-million-series-e-financing-to-advance-its-ai-first-self-driving-technology-and-commercial-partnerships
  • https://www.nuro.ai/blog/one-model-all-roads-zero-shot-autonomy-in-tokyo
  • https://www.nuro.ai/blog/nuro-secures-cpuc-permit-for-testing-robotaxi-passenger-service-in-california
  • https://www.nuro.ai/blog/uber-nuro-and-lucid-to-bring-robotaxi-service-to-houston-in-2027
  • https://www.nuro.ai/blog/the-strategy-debate-level-2-adas-vs-level-4-autonomous-driving
  • https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1811210/000110465925068552/tm2520956d2_8k.htm
  • https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1811210/000110465926042847/tm2611666d2_ex99-1.htm
  • https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1811210/000162828026052548/q2fy26ex991earnings.htm
  • https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1543151/000154315126000022/uber-20260331.htm
  • https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1058090/000105809026000009/cmg-20251231.htm
  • https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1973239/000197323926000097/arm-20260331.htm
  • https://www.federalregister.gov/documents/2020/02/11/2020-02668/nuro-inc-grant-of-temporary-exemption-for-a-low-speed-vehicle-with-an-automated-driving-system
  • https://www.dmv.ca.gov/portal/vehicle-industry-services/autonomous-vehicles/autonomous-vehicle-testing-permit-holders/
  • https://www.cpuc.ca.gov/regulatory-services/licensing/transportation-licensing-and-analysis-branch/autonomous-vehicle-programs/autonomous-vehicle-program-permits-issued
  • https://global.toyota/en/newsroom/corporate/34977131.html
  • https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/henkorireki-johoto.html?selHouzinNo=1010803005474

最新動向

業績 未上場で、業績は公表していない。

事業 2025年9月、ルーシッドがロボタクシーの最初の試験車をニューロへ納めた。10月には、最初の都市をサンフランシスコ・ベイエリアと発表した (時期はニューロの2026年5月の発表文による)。12月に、保安要員が乗る公道での自動運転の試験を始めた。2026年1月5日、米ラスベガスの見本市CESで、量産を想定した車両を公開した。4月には、ウーバーの一部の社員がベイエリアで配車アプリから試験車を呼べるようになった。4月14日、ウーバーは導入の下限を2万台から3万5,000台に引き上げた。6月17日、2番目の都市をヒューストンと発表した。試験車は100台近くあり、カリフォルニア州とテキサス州で24時間走っている。8月4日、ルーシッドは量産の前段階の車両をニューロへ納め始めたと発表した。

許可 2026年4月、カリフォルニア州の車両管理局 (DMV) から、ルーシッドの車両を保安要員なしで試験する許可を得た。5月8日には、同州の公益事業委員会 (CPUC) から、保安要員が乗る試験車に乗客を乗せる許可を得たと発表した。どちらも運賃を取る運行は認めていない。

海外 2026年3月11日、東京の公道で保安要員が乗る自動運転の試験走行を始めたと発表した。5月13日には、ドイツのミュンヘン近郊に欧州の拠点を置くと発表した。

技術 2026年4月21日、AIの基盤モデルの仕組みを公式ブログで説明した。センサーの入力から運転の操作までを1つのモデルで学習し、途中の結果を人が読める形で出力する。

経営陣 2025年10月22日、創業者で社長のデーブ・ファーガソン氏が共同CEO (最高経営責任者) に就いた。2026年5月19日には、マイク・マンシーニ氏がCFO (最高財務責任者) に就いた。

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高信頼度 100% 2026-01-17
Transformer発明者、AI研究の停滞に警鐘 生物に着想を得た新構造を提唱

「中国の研究機関や企業は、ジョーンズ氏が提唱するような生物模倣型アーキテクチャやニューロモーフィック・コンピューティングの研究を国家主導で加速させる可能性がある。低消費電力で自律的なAI技術は、軍事用途への応用価値も高く、「軍民融合」戦略と」

高信頼度 100% 2025-12-23
上海交通大学、100万光ニューロン集積チップ「LightGen」開発

「上海交通大学、100万光ニューロン集積チップ「LightGen」開発 上海交通大学の研究チームは2024年、人工知能 (AI) の性能を飛躍的に向上させる新型の光コンピューティングチップ「LightGen」を開発したと発表した。単一基板上に」

🔗 共に語られる企業

同じ記事の中でこの企業と一緒に言及されることが多い企業・装備。数字は共に登場した記事数。

半導体 エヌビディア 3本 AI ソニーグループ 2本 蓄電 NTT 2本 AI ByteDance (バイトダンス) 1本 AI Baidu (バイドゥ) 1本 AI Alibaba (アリババ) 1本

関連 EV・自動運転

🤖 自動運転専業

小馬智行 (ポニー・エーアイ)

ロボタクシーとロボトラックを手がける中国の自動運転企業で、2016年に設立した。米ナスダック (PONY) と香港証券取引所 (証券コード2026) に上場する。北京、上海、広州、深圳の4都市で、運転席が無人のロボタクシーを有料で運行している。ロボタクシーは2026年6月末に1,975台で、会社は年末に3,500台超へ増やす目標を掲げる。2025年12月期の連結売上高は9,000万ドル、営業損失は2億6,090万ドルだった。トヨタ自動車は発行済み株式の9.8%を持つ株主である (2026年3月末)。bZ4X を基にしたロボタクシーは、小馬智行と広汽トヨタが共同で生産している。

🤖 自動運転専業

文遠知行 (ウィーライド)

ロボタクシー、ロボバス、無人の清掃車、運転支援システムを手がける中国の自動運転企業。2017年に景馳科技として創業し、2018年10月に文遠知行 (WeRide) へ社名を改めた。米ナスダック (WRD) と香港証券取引所 (証券コード0800) に上場する。車両の販売と、運行や技術の支援の対価で収益を得る。レベル4の車両は約3,400台で、うちロボタクシーは1,800台を超える (2026年7月末)。アブダビとドバイでは米ウーバーテクノロジーズと組み、保安要員を乗せない有料運行をしている。2025年12月期の売上高は6億8,459万元、最終損失は16億5,490万元。ルノー、日産自動車、三菱自動車の投資会社が株主で、日産自動車の幹部が取締役を務める。

🤖 自動運転専業

滴滴自動運転 (ディディ)

中国の配車アプリ大手、滴滴出行 (ディディ) の自動運転部門で、レベル4のロボタクシーを開発し運行する。2016年に開発を始め、2019年8月に独立した会社になった。持ち株会社はケイマン諸島籍のボイジャー・グループ (Voyager Group) で、滴滴が70.2%を持つ (2026年4月時点)。ソフトバンクグループ傘下のファンドなどが出資し、2024年末までの調達額は累計11億2,300万ドル。広州汽車集団傘下の広汽埃安 (アイオン) と共同開発した専用車「R2」は、2026年1月に納車が始まった。8月には広州市と北京市の指定区域で、無人の試験運行に入った。部門単体の売上高と損益は開示されていない。

🤖 自動運転専業

白犀牛 (Rino.ai)

無人の配送車を開発、製造、販売する中国の未上場企業。百度 (バイドゥ) の自動運転部門の出身者が、2019年4月に北京市で設立した。宅配の営業所と中継拠点の間の輸送を主な用途とし、宅配大手の順豊 (SFエクスプレス) や中国郵政に車両を納めている。運用中の車両は2,000台を超え、170を超える都市で走る (2025年12月の会社発表)。2026年1月には、商用車メーカーの鑫源汽車と開発した量産車「RX」を発表し、4月に合弁会社の設立を発表した。資金は2025年に3回の調達で1億ドル超を集め、2026年5月にも調達した。売上高と損益は公表していない。

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