EV・自動運転 🤖 自動運転専業
D

滴滴自動運転 (ディディ)

滴滴自動駕駛 / DiDi Autonomous Driving

🗓 事実の最終確認: 関連記事の更新: 出典: 当サイト企業データベース (一次資料・自社記事の解剖に基づく)

主力製品・モデル
Robotaxi R2 (広汽埃安と共同開発したロボタクシー専用車)
上場
非上場
同業 4 社との比較 (企業データベースの同じ列)
企業 主力製品・モデル 評価額・時価総額 最新発表 / 確認日
小馬智行 (ポニー・エーアイ) 第7世代ロボタクシー (bZ4X、アルファT5、アイオンV… — 2026-10-01
文遠知行 (ウィーライド) ロボタクシー GXR (2024年10月発表、5人乗り) — 2026-10-01
白犀牛 (Rino.ai) RX (鑫源汽車と開発した無人配送車の量産車、2026年1… — 2026-09-28
ウェイブ Wayve AI Driver (自動車メーカーに供給する… 86億ドル (2026年2月のシリーズD、資金… 2026-10-01
執筆・監修: (編集長・アナリスト) 最終確認: — 公式発表・SEC/EDINET 等の一次資料と自社記事を突合 出典 20 件 更新: 記事→企業行は日次、一次情報の再確認は週次の自動運用 編集方針
中国の配車アプリ大手、滴滴出行 (ディディ) の自動運転部門で、レベル4のロボタクシーを開発し運行する。2016年に開発を始め、2019年8月に独立した会社になった。持ち株会社はケイマン諸島籍のボイジャー・グループ (Voyager Group) で、滴滴が70.2%を持つ (2026年4月時点)。ソフトバンクグループ傘下のファンドなどが出資し、2024年末までの調達額は累計11億2,300万ドル。広州汽車集団傘下の広汽埃安 (アイオン) と共同開発した専用車「R2」は、2026年1月に納車が始まった。8月には広州市と北京市の指定区域で、無人の試験運行に入った。部門単体の売上高と損益は開示されていない。
🔗 公式サイト

Postation の入口

📦 製品・商品 (5)

🧠 Robotaxi R2 モデル

アールツー (広汽埃安と共同開発したロボタクシー専用車)

ロボタクシーの運行に使う専用の電気自動車。滴滴の自動運転部門のソフトウェアとハードウェアを、広汽埃安の車台に載せた。会社は、海外での利用も想定して設計したと説明している。納車後は広州、北京、深圳などで公道試験を重ね、2026年8月に無人の試験運行を始めた。
安全
制動、操舵、通信、電源などに予備の系統。会社は C-NCAP と Euro NCAP の5つ星の基準を満たすと説明
車内
17.3インチの天井のモニター、音声で操作する機能、角度を大きく変えられる後部座席
運行
広州市と北京市の指定区域で無人の試験運行 (2026年8月時点)
開発
滴滴の自動運転部門と広汽埃安 (合弁会社は安滴科技)
センサー
33個 (レーザー光で距離を測る LiDAR、カメラ、4Dミリ波レーダー、赤外線カメラ、音を拾うセンサー)
納車の開始
2026年1月23日
車載計算機
Orca (GPU の演算性能は2,000TOPS超)

対象: ロボタクシーの乗客

出典: didiglobal.com/news/newsDetail?id=1084&type=news

🛠️ ロボタクシーの配車 サービス

配車アプリ DiDi で自動運転車を呼ぶサービス

滴滴の配車アプリから自動運転車を呼ぶサービス。乗降地、道路の状況、配車の距離、周辺の車両の需給に応じて、システムが車両を割り当てる。無人の車両が来たときは、アプリの画面か、車に近づくことでドアの鍵を開ける。
注文の方法
アプリの自動運転の入り口から呼ぶか、通常の配車と同時に指定する
乗車中の機能
行き先の変更、近くの安全な場所での降車、遠隔の係員への連絡
広州市花都区
運賃を受け取る運行 (2023年3月に開始)
広州市黄埔区
指定区域で24時間の無人の試験運行 (2025年12月1日に開始)

対象: 滴滴の配車アプリの利用者

出典: didiglobal.com/news/newsDetail?id=1078&type=news

🛠️ 慧桔港 サービス

Huiju Port (車両の出庫から点検までを自動化した運行拠点)

ロボタクシーの運行と保守を担う拠点。車両は自動で出庫して注文を受け、拠点に戻って駐車する。洗車、充電、点検にはロボットを使う。R2 はこの拠点での運用に合わせて設計されている。
公表
2023年4月13日
自動化率
90% (2023年4月、会社の説明)
自動化する工程
出庫、受注、帰庫、駐車、洗車、充電、点検

対象: 自社のロボタクシーの運行

出典: didiglobal.com/news/newsDetail?id=1021&type=news

🏢 安滴科技 子会社・関連

アンディ・テクノロジー (Andi Technology、広汽埃安との合弁会社)

ロボタクシーの量産車を開発するために、広汽埃安と折半出資でつくった合弁会社。2023年5月に設立で合意し、2024年4月に営業許可を得た。最初の車種が R2 である。広州汽車集団の2025年の年次報告書は、この会社を合弁企業の一覧に載せている。
所在地
広州市黄埔区
董事長
張雄氏 (広汽埃安の副総経理、2024年4月時点)
出資比率
滴滴の自動運転部門と広汽埃安が50%ずつ
営業許可
2024年4月

対象: ロボタクシーの量産車の開発

出典: didiglobal.com/news/newsDetail?id=1053&type=news

🏢 カーゴボット 子会社・関連

KargoBot (幹線輸送の自動運転トラック。2023年9月に滴滴の連結対象から外れた)

滴滴の自動運転部門が2021年に始めたトラックの自動運転の事業。天津市と内モンゴル自治区の間で試験運行をした。2023年9月に外部の投資家から資金を調達し、滴滴の連結子会社ではなくなった。滴滴は株式を持ち続けており、公正価値で測る投資として会計処理している。
事業
大口貨物の幹線輸送
公表
2023年4月13日
方式
運転手が乗る先導車1台に、レベル4の自動運転トラック数台が続く
資本の動き
2023年9月28日に外部から2億9,500万元を調達し、滴滴の連結対象から外れた
台数と売上高
トラック100台超、物流の売上高は累計1億元超 (2023年3月時点、会社の説明)

対象: 荷主、物流会社

出典: didiglobal.com/news/newsDetail?id=1023&type=news

🧪 技術・サービス (7)

🧪 レベル4の自動運転ソフトウェア 技術

自社で一貫して開発する自動運転システム

ロボタクシー向けに自社で開発する自動運転のソフトウェア。実際の走行データとシミュレーションのデータの両方で開発する。滴滴グローバルの年次報告書は、大きな規模ではまだ商用化していないと説明している。
構成
自車位置の推定、認識、予測、運転の判断、車両の制御
専門人材
1,200人超 (2026年4月の年次報告書)
開発の基盤
シミュレーション、走行データの処理
開発の開始
2016年

出典: sec.gov/Archives/edgar/data/1764757/000110465926042350/didi-20251231x20f.htm

🧰 Orca 基盤

オルカ (3つの領域をまとめた車載計算機)

自社で開発した車載計算機。自動運転、車内の情報機器、通信の3つの領域の処理を1台で担う。R2 に載せている。採用した半導体のメーカーは公表されていない。
公表
2023年4月13日
演算性能
GPU は2,000TOPS超、CPU は48コア (2025年4月、会社の説明)
まとめた領域
自動運転、車内の情報機器、通信とナビゲーション
前の世代との比較
つなげるセンサーの数は2倍、コストは74%減、荷室の使える容積は88%増 (2025年4月、会社の説明)

出典: didiglobal.com/news/newsDetail?id=1069&type=news

🧪 第4世代のハードウェア 技術

33個のセンサーを使う量産車向けの構成

量産車に載せるセンサーと計算機の構成。レーザー光で距離を測る LiDAR など、種類の違うセンサーを組み合わせ、車の周囲360度を認識する。赤外線カメラは、夜間や暗い場所で歩行者を見つけやすくする。
公表
2025年4月12日
センサー
LiDAR、カメラ、4Dミリ波レーダー、赤外線カメラ、音を拾うセンサーの計33個
死角用の LiDAR
可動部の無い固体式を量産車に採用
4Dミリ波レーダー
性能は前の世代の4倍 (会社の説明)

出典: didiglobal.com/news/newsDetail?id=1069&type=news

🧪 多層の安全設計 技術

ソフトウェアとハードウェアの予備の系統

自動運転の主系に異常が起きても、車両を安全に止めるための設計。開発の手順は、機能安全と、想定した機能の安全性 (SOTIF) の考え方に沿う。
車両
制動、操舵、通信、電源などに予備の系統
1層目
衝突の危険を独立して監視するソフトウェア
2層目
故障の程度に応じて安全な状態へ移る手順
3層目
ハードウェアの予備の系統。路肩か車線内に停車する

出典: didiglobal.com/news/newsDetail?id=1069&type=news

🛠️ 混合配車 サービス

自動運転車と運転手の車を同じ配車網で動かす運用

滴滴の配車アプリが、自動運転車と運転手の乗る車の両方に注文を割り振る運用。利用者は、自動運転と通常の配車を同時に指定して注文できる。
実績
北京、広州、上海で1,700日超、安全上の事故なし (2025年4月、会社の説明)
開始
2020年6月 (上海市の試験運行)

出典: didiglobal.com/news/newsDetail?id=1069&type=news

🧰 DiDi Gemini 基盤

双子星 (2021年に発表した前の世代のハードウェア)

2021年の上海モーターショーで発表したハードウェア。センサー、予備のシステム、遠隔の支援、車両の4つの層で予備の系統を持つ。制動や操舵の予備の系統を備えた XC90 に載せ、試験車両に使った。
公表
2021年4月19日
センサー
最大50個
演算性能
700TOPS超
載せた車両
スウェーデンのボルボ・カーの XC90

出典: didiglobal.com/news/newsDetail?id=1003&type=news

🧪 北曜Beta 技術

中国の北醒 (ベネウェイク) と共同開発した LiDAR

レーザー光で距離を測るセンサー。会社は、200メートル先のタイヤのような反射の弱い物体の輪郭を捉えられると説明している。R2 に載せたかどうかは公表されていない。
公表
2023年4月13日
性能
1秒あたり300万点を測る。視野は横120度、縦25.6度 (会社の説明)
機能
場面に応じて解像度を切り替える

出典: didiglobal.com/news/newsDetail?id=1021&type=news

🔭 構想 (1)

会社が将来の事業として掲げているが、まだ事業として存在しないもの。売上・契約の実績はない。

🔭 DiDi Neuron 構想

ディディ・ニューロン (2023年に公開した構想の車両)

将来のロボタクシーの姿を示すために公開した構想の車両。運転席を無くして客室を広げ、車内のロボットアームが荷物の積み下ろしなどを担う。量産や発売の計画は公表されていない。
公開
2023年4月13日
特徴
運転席が無い。車内のロボットアームが荷物を運ぶ
センサー
カメラ21個、レーダー類14個 (会社の説明)

対象: 将来のロボタクシーの乗客

出典: didiglobal.com/news/newsDetail?id=1023&type=news

📊 開示データ (7)

部門は未上場で、単体の業績を開示していない。親会社の滴滴グローバルが米証券取引委員会に出した年次報告書と、会社の発表文から、資金調達、運行の実績、車両の仕様を表にまとめた。数字は出所の書類のままで、単位は表ごとに示す。△はマイナス (損失) を表す。

最終確認:

持ち株会社ボイジャー・グループの資金調達 単位: 百万ドル

区分 時期 調達額 出資者
シリーズA 2020年2月・10月 525 SVF II Voyager (ソフトバンクグループ傘下の事業体)、ほかの投資家、滴滴
シリーズB 2021年 300 外部の投資家、滴滴
シリーズC 2024年10月に完了 298 外部の投資家 (名前は非公表)、滴滴
2024年末までの累計 ― 1,123 ―
新たな調達 2025年に契約 269.7 外部の投資家、滴滴
  • 調達額は、優先株の発行で受け取った現金の額で、滴滴自身の出資分を含む。
  • シリーズAは、年次報告書が525.0百万ドルとする。
  • 滴滴の2020年5月の発表文は「5億ドル超」で、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2が主導したとしている。
  • ソフトバンクグループ傘下の事業体が2024年末までに払い込んだ額は、325百万ドル。
  • シリーズBの300百万ドルは、2023年12月期の年次報告書が示すシリーズAとBの合計825百万ドルから、シリーズAを引いた額 (編集部の計算)。
  • 年次報告書はシリーズBの出資者の名前を示していない。
  • シリーズCのうち外部の投資家の分は149百万ドルで、2023年10月に広州汽車集団の取締役会が決めた出資の上限と同じ額。
  • 広州汽車集団の決議は、広汽資本と広州開発区投資集団が同じ比率で出資する基金を通じて払い込むとしていた。
  • 新たな調達は、2026年4月13日の時点で一部が完了していない。
  • 年次報告書は、この回の出資者の名前を示していない。

出典: 滴滴グローバル 年次報告書 Form 20-F (2025年12月期、2026年4月13日提出) 、滴滴グローバル 年次報告書 Form 20-F (2024年12月期、2025年4月18日提出) 、滴滴グローバル 年次報告書 Form 20-F (2023年12月期、2024年4月15日提出) 、会社の発表文「自動運転の子会社が5億ドル超を調達」(2020年5月29日) 、会社の発表文「広州汽車集団から出資」(2023年10月12日) 、広州汽車集団 第6期取締役会第49回会議の決議の公告 (2023年10月13日)

滴滴の持ち分と開発の体制

項目 2024年4月の年次報告書 2025年4月の年次報告書 2026年4月の年次報告書
滴滴の持ち分 70.4% 69.0% 70.2%
自動運転の専門人材 850人超 1,000人超 1,200人超
試験をしている都市 上海、広州、北京 上海、広州、北京 広州、北京
試験車両 200台超 ― ―
  • 各年の年次報告書 (Form 20-F) の提出時点の記載。
  • 持ち分は、ボイジャー・グループの持ち分の全体に対する滴滴の割合。
  • 試験車両の台数は、2025年4月と2026年4月の年次報告書には記載が無い。

出典: 滴滴グローバル 年次報告書 Form 20-F (2023年12月期、2024年4月15日提出) 、滴滴グローバル 年次報告書 Form 20-F (2024年12月期、2025年4月18日提出) 、滴滴グローバル 年次報告書 Form 20-F (2025年12月期、2026年4月13日提出)

運行の都市と許可

都市 内容 時期
上海市 公道試験の許可を取得。嘉定区での試験運行を計画 2019年8月
上海市 配車アプリで乗客を乗せる試験運行を開始。保安要員が同乗し、運賃は無料 2020年6月
北京市、上海市、蘇州市、合肥市、米カリフォルニア州 公道試験の許可を保有 2021年3月時点
広州市 運転席に人が乗らない遠隔監視の公道試験の許可を取得 2022年11月
広州市花都区 運賃を受け取る運行を開始 2023年3月
広州市、北京市 無人の試験を開始 2024年
広州市黄埔区 指定区域で24時間の無人の試験運行を開始 2025年12月
広州市 R2 の最初の車両が公道試験の許可を取得 2026年1月
広州市、北京市 R2 による無人の試験運行を指定区域で開始 2026年8月
アラブ首長国連邦 (UAE) ロボタクシーの試験と実証を計画 2026年のうち (計画)
  • 許可の名前と区域は会社の発表文による。
  • 2022年11月の許可は、発表文が「遠隔 (無人) の公道試験の許可」と書き、年次報告書が広州市で取得したとする。
  • 2025年12月と2026年8月の運行は、会社が試験運行と位置づけている。
  • 会社は2026年4月の発表で、2025年10〜12月期に広州市と北京市の指定区域で24時間の試験運行を始めたと説明した。
  • UAE の計画は、張博氏が2026年4月13日に北京市の会議で述べた。

出典: 会社の発表文「上海で試験運行を計画」(2019年8月30日) 、会社の発表文「上海でロボタクシーの運行を開始」(2020年6月27日) 、会社の発表文「広州で自動運転の研究開発を開始」(2021年3月18日) 、会社の発表文「広州で24時間の無人の試験運行を開始」(2025年12月2日) 、会社の発表文「2025年までに量産車を配車網に投入」(2023年4月13日) 、滴滴グローバル 年次報告書 Form 20-F (2023年12月期、2024年4月15日提出) 、滴滴グローバル 年次報告書 Form 20-F (2025年12月期、2026年4月13日提出) 、会社の発表文「広汽埃安と R2 を納車」(2026年1月23日) 、会社の発表文「R2 による無人の試験運行を開始」(2026年8月31日) 、会社の発表文「海外進出を開始、UAE で年内に実証」(2026年4月15日)

ハードウェアの世代の比較

項目 DiDi Gemini (2021年4月発表) R2 (2026年1月納車)
車両 スウェーデンのボルボ・カーの XC90 広汽埃安と共同開発した専用車
センサーの数 最大50個 33個
演算性能 700TOPS超 GPU が2,000TOPS超
車載計算機 ― Orca (CPU は48コア)
予備の系統 センサー、予備のシステム、遠隔の支援、車両の4層 アルゴリズム、ソフトウェア、ハードウェア、制動、操舵、通信、電源
車内のモニター ― 17.3インチ (天井)
  • 数字は会社の発表文による。
  • TOPS は演算性能の単位で、1TOPS は1秒あたり1兆回の演算を表す。
  • 会社は R2 の車載計算機について、前の世代よりコストを74%下げ、つなげるセンサーの数を2倍にしたと説明している。
  • 採用した半導体とセンサーのメーカーは公表されていない。

出典: 会社の発表文「ボルボ・カーと試験車両で提携」(2021年4月19日) 、会社の発表文「量産向けのレベル4の車両を公開」(2025年4月12日) 、会社の発表文「広汽埃安と R2 を納車」(2026年1月23日)

主な協業先

協業先 対象 内容
広州汽車集団、広汽埃安 ロボタクシーの量産車 2021年5月に戦略提携。2023年5月に合弁会社の設立で合意。2024年4月に合弁会社の安滴科技が営業許可を取得。2026年1月に R2 を納車
広汽資本、広州開発区投資集団 出資 2023年10月に、基金を通じた上限1億4,900万ドルの出資を決定
ソフトバンクグループ傘下の事業体 出資 2020年のシリーズAから出資。2024年末までに3億2,500万ドルを払い込み
仏ヴァレオ ロボタクシーの安全装置 2023年5月に戦略提携と出資の意向で合意。主系が止まったときに車両を制御する予備のシステムを共同で開発すると発表
スウェーデンのボルボ・カー 試験車両 2020年に XC60、2021年4月の戦略提携で XC90 を供給
中国の北醒 (ベネウェイク) LiDAR レーザー光で距離を測るセンサー「北曜Beta」を共同開発 (2023年4月に公表)
アブダビ投資事務所 (ADIO) UAE での事業 2025年11月に戦略提携。技術の応用、AI人材の育成、関連産業の育成で協力
広州市花都区 研究開発と商用化 2021年3月に戦略提携

内容は各社の発表文による。ヴァレオの出資は意向の段階で発表されたもので、額と実行の有無は公表されていない。

出典: 会社の発表文「広州汽車集団と戦略提携」(2021年5月17日) 、会社の発表文「広汽埃安と合弁会社の設立で合意」(2023年5月10日) 、会社の発表文「広汽埃安との合弁会社が営業許可を取得」(2024年4月7日) 、会社の発表文「広汽埃安と R2 を納車」(2026年1月23日) 、会社の発表文「広州汽車集団から出資」(2023年10月12日) 、広州汽車集団 第6期取締役会第49回会議の決議の公告 (2023年10月13日) 、滴滴グローバル 年次報告書 Form 20-F (2025年12月期、2026年4月13日提出) 、会社の発表文「ヴァレオと戦略提携と出資で合意」(2023年5月30日) 、会社の発表文「ボルボ・カーと試験車両で提携」(2021年4月19日) 、会社の発表文「2025年までに量産車を配車網に投入」(2023年4月13日) 、アブダビ政府メディア事務所の発表文 (2025年11月13日) 、会社の発表文「広州で自動運転の研究開発を開始」(2021年3月18日)

沿革

時期 出来事
2016年 滴滴が自動運転の開発を開始
2019年8月 自動運転部門を独立した会社にした。滴滴の CTO (最高技術責任者) の張博氏が CEO (最高経営責任者) を兼務
2020年5月 初めての外部からの資金調達を発表
2020年6月 上海市で、乗客を乗せる試験運行を開始
2021年4月 ハードウェア DiDi Gemini を発表。ボルボ・カーと戦略提携
2021年5月 広州汽車集団傘下の広汽埃安と戦略提携
2023年3月 広州市花都区で、運賃を受け取る運行を開始
2023年4月 車載計算機 Orca、運行拠点の慧桔港、構想の車両 DiDi Neuron、トラックの自動運転のカーゴボットを公表
2023年9月 カーゴボットが外部から2億9,500万元を調達し、滴滴の連結対象から外れた
2024年4月 広汽埃安との合弁会社の安滴科技が営業許可を取得
2024年10月 シリーズCの資金調達が完了
2024年11月 張博氏が滴滴の CTO を退き、部門の経営に専念
2025年4月 量産向けのハードウェアと、広汽埃安と共同開発した車両を公開
2025年11月 アブダビ投資事務所と戦略提携
2025年12月 広州市黄埔区で、24時間の無人の試験運行を開始
2026年1月 R2 の納車を開始
2026年8月 R2 による無人の試験運行を、広州市と北京市の指定区域で開始

会社の発表文と、滴滴グローバルの年次報告書による。

出典: 会社の発表文「自動運転部門を独立した会社に」(2019年8月5日) 、会社の発表文「自動運転の子会社が5億ドル超を調達」(2020年5月29日) 、会社の発表文「上海でロボタクシーの運行を開始」(2020年6月27日) 、会社の発表文「ボルボ・カーと試験車両で提携」(2021年4月19日) 、会社の発表文「広州汽車集団と戦略提携」(2021年5月17日) 、会社の発表文「2025年までに量産車を配車網に投入」(2023年4月13日) 、滴滴グローバル 年次報告書 Form 20-F (2025年12月期、2026年4月13日提出) 、滴滴グローバル 年次報告書 Form 20-F (2024年12月期、2025年4月18日提出) 、会社の発表文「広汽埃安との合弁会社が営業許可を取得」(2024年4月7日) 、会社の発表文「量産向けのレベル4の車両を公開」(2025年4月12日) 、アブダビ政府メディア事務所の発表文 (2025年11月13日) 、会社の発表文「広州で24時間の無人の試験運行を開始」(2025年12月2日) 、会社の発表文「広汽埃安と R2 を納車」(2026年1月23日) 、会社の発表文「R2 による無人の試験運行を開始」(2026年8月31日)

親会社 滴滴グローバルの連結業績 (自動運転部門の数字ではない) 単位: 百万元

項目 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期 2026年1〜6月期 (かっこ内は前年同期)
売上高 192,380 206,799 226,701 121,265 (109,666)
最終損益 △4,793 1,258 992 △354 (△129)
その他事業の売上高 9,504 10,015 9,839 4,709 (4,753)
その他事業の調整後EBITA △5,106 △3,011 △2,630 △1,647 (△901)
  • 自動運転部門の数字ではない。
  • 親会社の滴滴グローバルの連結の数字で、国際会計基準 (IFRS) による。
  • 部門は「その他事業」の区分に入る。
  • この区分には、自転車シェア、エネルギーと車両のサービス、市内の貨物輸送、金融サービスも入る。
  • 最終損益は、滴滴グローバルの株主に帰属する損益。
  • 調整後EBITAは、利息、税金、無形資産の償却、株式報酬などを除いた損益で、会社が独自に示す指標。
  • 2026年1〜6月期は監査を受けていない。
  • 滴滴は、2026年1〜6月期に「その他事業」の赤字が広がった理由を、この区分の一部の事業への投資を増やしたためと説明している。
  • 2023〜2025年12月期の数字は、年次報告書の本文の表 (百万元) による。
  • 財務諸表の注記 (千元) を百万元に丸めると、一部の数字が1ずれる。
  • その他事業の売上高は2025年12月期が9,840、調整後EBITAは2024年12月期が△3,010、2025年12月期が△2,629になる。

出典: 滴滴グローバル 年次報告書 Form 20-F (2025年12月期、2026年4月13日提出) 、滴滴グローバル 2025年10〜12月期と通期の決算発表 (2026年3月13日) 、滴滴グローバル 2026年4〜6月期の決算発表 (2026年8月13日)

📋 詳細情報

技術・事業

技術概要
ソフトウェアとハードウェアの両方を自社で開発する。自車位置の推定、認識、予測、運転の判断、制御を担うレベル4のソフトウェアに、車載計算機「Orca」とセンサー一式を組み合わせる。専用車の R2 は33個のセンサーを載せる。内訳は、レーザー光で距離を測るセンサー「LiDAR (ライダー)」、カメラ、4Dミリ波レーダー、赤外線カメラ、音を拾うセンサーである。車両の出庫、充電、点検を自動化した運行拠点「慧桔港 (Huiju Port)」と、配車アプリ「DiDi」を合わせて運用する。
コア技術
同社が掲げる運用の形は「混合配車」である。滴滴の配車アプリが、自動運転車と運転手の乗る車の両方に注文を割り振る。利用者は両方を同時に指定して注文でき、乗降地や道路の状況、周辺の車両の需給に応じてシステムが車両を決める。車両は市販車の改造ではなく、自動車メーカーとの合弁会社で設計の段階から専用車として開発した。会社は、自動運転の開発会社と自動車メーカーの合弁会社がロボタクシーを出すのは中国で初めてと説明している。
事業セグメント
事業はロボタクシーの開発と運行である。広州市では2023年3月に花都区で運賃を受け取る運行を始めた。2025年12月からは黄埔区の指定区域で、24時間の無人の試験運行をしている。量産車の開発は、広汽埃安と折半出資する合弁会社の安滴科技を通じて進める。幹線輸送の自動運転トラックを手がけるカーゴボット (KargoBot) は、2023年9月に滴滴の連結対象から外れた。親会社の決算では、自動運転は自転車シェアや貨物輸送と同じ「その他事業」の区分に入る。部門だけの数字は示されていない。
主力製品・モデル
Robotaxi R2 (広汽埃安と共同開発したロボタクシー専用車)
ガバナンス

経営陣・組織

CEO
張博
役員
CEO (最高経営責任者) 張博氏。副総裁 ワン・ユエ氏 (Wang Yue、2025年11月のアブダビ投資事務所の発表)。2024年4月の会社発表では、COO (最高執行責任者) は孟醒氏で、合弁会社の安滴科技の総経理を兼ねていた。孟氏のその後の在任は、会社の発表で確認できていない。親会社の滴滴グローバルの創業者で会長兼 CEO は程維氏。
親会社
滴滴グローバル (DiDi Global)。持ち分は70.2% (2026年4月の年次報告書)
子会社
持ち株会社: ボイジャー・グループ (Voyager Group Inc.、ケイマン諸島籍)。合弁会社: 安滴科技 (広州市黄埔区、広汽埃安と50%ずつ出資、2024年4月に営業許可を取得)。
専門指標

業界別スペック

主要製品
Robotaxi R2・ロボタクシーの配車・慧桔港・安滴科技・カーゴボット
主力モデル
Robotaxi R2 (広汽埃安と共同開発したロボタクシー専用車)
自動運転レベル
レベル4 (広州市と北京市の指定区域で無人の試験運行)
事業の内容
ロボタクシーの開発と運行
自動運転システム
自社開発のレベル4のソフトウェアと車載計算機「Orca」
開発と運行の段階
広州市と北京市の指定区域で、R2 による無人の試験運行 (2026年8月時点)
資金調達の累計
累計11億2,300万ドル (2024年末まで。滴滴の出資分を含む)
直近の資金調達
2025年に約2億6,970万ドルの調達を契約 (2026年4月時点で一部は未完了)
上場の状況
未上場 (親会社の滴滴グローバルは米国の店頭市場で取引)

⭐ 強み・特徴

  1. ①配車網との一体運用 滴滴の配車アプリから自動運転車を呼べる。会社は2025年4月に、北京、広州、上海で混合配車を1,700日超続け、安全上の事故は無いと説明した。2026年8月の発表では、安全な運行が2,200日超続いているとした
  2. ②自動車メーカーと開発した専用車 広汽埃安と共同開発した R2 は、2026年1月に納車が始まった。会社は、車載計算機のコストを前の世代より74%下げたと説明している
  3. ③資金の出し手 2024年末までに累計11億2,300万ドルを調達した。このうちソフトバンクグループ傘下の事業体が3億2,500万ドルを払い込んだ。広州汽車集団は2023年10月、系列の基金を通じた出資を決議した。滴滴自身も出資を重ねている
  4. ④人材 自動運転の専門人材は1,200人を超える (2026年4月の年次報告書)。2024年4月の年次報告書では850人超、2025年4月は1,000人超だった

📝 現状分析

部門単体の売上高と損益は開示されていない。親会社の滴滴グローバルは年次報告書で、自動運転の技術は大きな規模ではまだ商用化していないと説明している。自動運転を含む「その他事業」の調整後EBITAは、2025年12月期に26億3,000万元の赤字だった。調整後EBITAは、利息、税金、無形資産の償却、株式報酬などを除いた損益を指す。2026年1〜6月期の赤字は16億4,700万元で、前年同期の9億100万元から広がった。滴滴は、この区分の一部の事業への投資を増やしたためと説明している。資金は外部からの調達と滴滴の出資で賄う。2025年に契約した約2億6,970万ドルの調達は、2026年4月時点で一部が完了していない。一部の投資家が持つ優先株には、持ち株会社が一定の期間内に上場しない場合などに、滴滴が持ち株会社に買い戻させるよう努める取り決めがある。

🧭 ビジョン・戦略

会社が公表している方針は3つある。1つ目は、専用車の R2 を使った運行を、広州市や北京市で段階を踏んで広げること。2つ目は、滴滴の配車網に自動運転車を組み込む混合配車を続けること。3つ目は海外への進出で、最初の市場にアラブ首長国連邦 (UAE) を選んだ。2025年11月にアブダビ投資事務所 (ADIO) と提携した。2026年4月には、2026年のうちに現地で試験と実証を始める計画を示した。滴滴グローバルは2026年6月の決算発表で、中国と海外での導入を早めるため、自動運転への投資を増やしていると説明した。

🔮 今後の展望

会社は、台数や売上高の数値目標を期限つきでは公表していない。2024年4月の発表では、量産車を将来は1万台規模まで段階的に投入するとしたが、時期は示していない。公表済みの計画は2つある。R2 による実証運行を2026年に広州市や北京市などで順に広げることと、アラブ首長国連邦 (UAE) で2026年のうちに試験を始めることである。次に確かめる点は3つ。1つ目は、UAE での試験の開始と現地の協業先の発表。2つ目は、2025年に契約した資金調達の完了。3つ目は、滴滴グローバルの7〜9月期の決算で「その他事業」の赤字がどう動くかである。

📊 詳細ビジネスデータ

⚙️ アルゴリズム・メカニズム

ソフトウェアは、自車位置の推定、周囲の認識、ほかの車や歩行者の動きの予測、運転の判断、車両の制御で構成する。開発には、実際の走行データとシミュレーションのデータを使う。滴滴は、配車事業で集めた交通データを位置の推定や予測に生かしていると説明している。異常への備えは3層ある。1層目は、衝突の危険を独立して監視するソフトウェア。2層目は、故障の程度に応じて安全な状態へ移る手順。3層目はハードウェアの予備の系統で、主系が止まっても路肩か車線内に停車できる。

🏗️ システム基盤構成

車載計算機「Orca」は、自動運転、車内の情報機器、通信とナビゲーションの3つの領域を1台にまとめた。会社によると、GPU (画像処理半導体) の演算性能は2,000TOPS超、CPU (中央演算処理装置) は48コアである。TOPS は演算性能の単位で、1TOPS は1秒あたり1兆回の演算を表す。採用した半導体のメーカーは公表されていない。運行拠点「慧桔港 (Huiju Port)」では、車両の出庫、受注、帰庫、駐車を自動で行い、洗車、充電、点検にはロボットを使う。会社は2023年4月に、拠点の工程の自動化率が90%に達したと説明した。

💰 売上の見込み

会社は業績予想を公表していない。親会社の滴滴グローバルも、部門の売上高や損益の見通しを示していない。公表済みの計画は2つある。R2 による実証運行を2026年に広州市や北京市などで順に広げることと、アラブ首長国連邦 (UAE) で2026年のうちに試験を始めることである。

💸 売上の出どころ

収益はロボタクシーの乗客が払う運賃で得る。2023年3月に、広州市の花都区で運賃を受け取る運行を始めた。2025年12月に始めた黄埔区の24時間の無人運行と、2026年8月に始めた R2 による運行は、会社が試験運行と位置づけている。運賃の単価や、車両1台あたりの売上高は開示されていない。滴滴グローバルの年次報告書は、自動運転の売上高を「その他事業」の区分に含めており、内訳を示していない。

👤 経営者履歴

CEO — 張博

張博氏は滴滴出行の共同創業者。中国の武漢大学でソフトウェア工学の学士号、中国科学院で修士号を取得した。修士課程では、人と機械の対話と人工知能を専攻した。中国の検索大手の百度 (バイドゥ) で技術部門の幹部を務めた後、滴滴に加わった。滴滴では CTO (最高技術責任者) として、製品と技術の全体を統括した。2019年8月に自動運転部門が独立した会社になった際、部門の CEO (最高経営責任者) を兼ねた。2024年11月22日に滴滴の CTO を退き、部門の経営に専念している。2024年4月の年次報告書の時点で40歳。

🇯🇵 日本企業との取引・関係

ソフトバンクグループ (9984) は、傘下の事業体 SVF II Voyager を通じて、部門の持ち株会社ボイジャー・グループに出資している。滴滴グローバルの年次報告書によると、この事業体が2024年末までに払い込んだ額は3億2,500万ドル。2020年のシリーズAは、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2が主導した。親会社の滴滴グローバルの2026年4月の年次報告書は、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの事業体の保有を発行済み株式の21.5%とする。ただし保有株数は2021年末の届け出の数字で、比率だけを2026年3月20日時点の株式数で計算している。日本では、通信会社のソフトバンク (9434) と滴滴の合弁会社 DiDiモビリティジャパンが、2018年からタクシーの配車アプリを運営している。この合弁会社が自動運転を手がける計画や、部門が日本で走行する計画は、確認できる開示が無い。トヨタ自動車 (7203) は2019年7月、滴滴と、広汽トヨタを交えて設ける合弁会社に計6億ドルを出資すると発表した。合弁会社は配車の運転手向けに車両関連のサービスを手がける。出資先は自動運転部門ではない。

🚗 モデルラインナップ

現行の車両は、広汽埃安と共同開発した Robotaxi R2。広汽埃安の電気自動車の専用車台を使い、33個のセンサーと車載計算機「Orca」を載せる。後部座席の空間を広く取り、17.3インチの天井のモニターと、音声で操作する機能を備える。2026年1月に納車が始まった。これより前は、スウェーデンのボルボ・カーの車両を改造して使った。2020年の上海の試験運行は XC60、2021年4月に発表したハードウェア「DiDi Gemini (双子星)」は XC90 に載せた。2023年4月に公開した DiDi Neuron は、運転席の無い構想の車両である。

🛡️ 安全機能

R2 は、制動、操舵、通信、電源などに予備の系統を持たせている。会社は、車体が中国の C-NCAP と欧州の Euro NCAP の5つ星の基準を満たすと説明している。開発は、機能安全と、想定した機能の安全性 (SOTIF) の手順に沿う。部品、システム、完成車の3段階で検証し、寒冷地と酷暑地での耐久試験、衝突試験を実施した。運行中は、乗客が車内の画面から遠隔の係員に連絡できる。行き先の変更と、近くの安全な場所での降車もできる。2020年6月には、張博氏を主任とする安全管理の委員会を部門に設けた。

🤝 主要パートナーシップ

量産車: 広州汽車集団と広汽埃安 (2021年5月に戦略提携、2023年5月に合弁会社の設立で合意、2024年4月に合弁会社が営業許可を取得)。
安全装置: 仏ヴァレオ (2023年5月に戦略提携と出資の意向で合意)。
試験車両: スウェーデンのボルボ・カー (2021年4月に戦略提携、多目的スポーツ車 XC90 を供給)。
センサー: 中国の北醒 (ベネウェイク、レーザー光で距離を測るセンサー「LiDAR」を共同開発、2023年4月に公表)。
海外: アブダビ投資事務所 (2025年11月に戦略提携)。

🌏 輸出先・市場

運行は中国の広州市と北京市の指定区域 (2026年8月時点)。上海市では2020年6月に、乗客を乗せる試験運行を始めた。2025年4月の年次報告書は試験の都市に上海、広州、北京を挙げたが、2026年4月の年次報告書は広州と北京だけを挙げる。海外はアラブ首長国連邦 (UAE) を最初の市場とし、2026年のうちに試験を始める計画である。日本での運行の計画は公表されていない。

基本情報

上場・財務

本社
中国 (親会社の滴滴グローバルは北京市。持ち株会社はケイマン諸島籍のボイジャー・グループ)
創業
2019
従業員
自動運転の専門人材1,200人超 (2026年4月の年次報告書)
上場ステータス
未上場
コンプライアンス

信用・米制裁

銀行信用
健全
🇺🇸 米制裁
なし
グローバル

海外進出

資金流出
なし
出典・検証

📚 信頼性メタデータ

信頼度
🅱 専門メディア
最終確認
2026-10-01 18:14:44
検証者
claude+primary-sources

資金調達と資本提携の履歴

内容時期相手
シリーズA。優先株の発行で計5億2,500万ドル。ソフトバンクグループ傘下の事業体が2024年末までに払い込んだ額は3億2,500万ドル2020年2月・10月SVF II Voyager (ソフトバンクグループ傘下の事業体)、ほかの投資家、滴滴
シリーズB。シリーズAとの合計が8億2,500万ドルで、差し引き3億ドル (編集部の計算)2021年外部の投資家、滴滴 (名前は開示されていない)
戦略提携と出資の意向で合意。出資の額は公表されていない2023年5月仏ヴァレオ
両社が同じ比率で出資する基金を通じ、上限1億4,900万ドルの出資を決定2023年10月広汽資本 (広州汽車集団の全額出資子会社)、広州開発区投資集団
シリーズCが完了。優先株の発行で計約2億9,800万ドル2024年10月外部の投資家 (年次報告書は名前を示していない)、滴滴
新たな調達を契約。優先株の発行で計約2億6,970万ドル。2026年4月時点で一部は未完了2025年外部の投資家、滴滴 (年次報告書は名前を示していない)

出典 URL

  • https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1764757/000110465926042350/didi-20251231x20f.htm
  • https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1764757/000141057825000806/didi-20241231x20f.htm
  • https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1764757/000110465924047255/didi-20231231x20f.htm
  • https://ir.didiglobal.com/static-files/830e3adc-50e1-4422-808b-21995cf75b75
  • https://ir.didiglobal.com/static-files/ecefa64e-9101-4928-a628-89a2eeed2fd0
  • https://ir.didiglobal.com/static-files/893cd576-17a8-4e80-b158-0f2b44e131a2
  • https://www.prnewswire.com/news-releases/didi-autonomous-driving-begins-fully-driverless-service-trials-with-next-generation-robotaxi-r2-302864755.html
  • https://www.didiglobal.com/news/newsDetail?id=1088&type=news
  • https://www.didiglobal.com/news/newsDetail?id=1084&type=news
  • https://www.didiglobal.com/news/newsDetail?id=1078&type=news
  • https://www.didiglobal.com/news/newsDetail?id=1069&type=news
  • https://www.didiglobal.com/news/newsDetail?id=1053&type=news
  • https://www.didiglobal.com/news/newsDetail?id=1045&type=news
  • https://www.didiglobal.com/news/newsDetail?id=1023&type=news
  • https://www.didiglobal.com/news/newsDetail?id=917&type=news
  • https://www.mediaoffice.abudhabi/en/transport/abu-dhabi-investment-office-and-didi-autonomous-driving-partner-to-accelerate-smart-mobility-in-the-middle-east/
  • https://static.cninfo.com.cn/finalpage/2023-10-13/1218021151.PDF
  • https://static.cninfo.com.cn/finalpage/2026-03-28/1225047542.PDF
  • https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2018/20180719_02/
  • https://didimobility.co.jp/company/

最新動向

業績 部門単体の数字は開示されていない。親会社の滴滴グローバルは2026年8月13日に、4〜6月期の決算を発表した。自動運転を含む「その他事業」の調整後EBITAは7億4,200万元の赤字で、前年同期の3億7,300万元から広がった。調整後EBITAは、利息、税金、無形資産の償却、株式報酬などを除いた損益を指す。1〜6月期の赤字は16億4,700万元だった。滴滴は、この区分の一部の事業への投資を増やしたためと説明している。3月13日の2025年12月期の決算発表では、自動運転の研究開発と運行への投資を増やし続けるとした。6月2日の1〜3月期の決算発表でも、中国と海外での導入を早めるため、投資を増やしていると説明した。

資金 2025年に新たな資金調達の契約を結んだ。滴滴グローバルの年次報告書 (2026年4月13日提出) によると、滴滴を含む投資家への優先株の発行で、額は計約2億6,970万ドル。提出の時点で一部は完了していない。滴滴の持ち分は70.2% (同じ時点) である。

事業 2025年11月13日、アブダビ投資事務所 (ADIO) が部門との戦略提携を発表した。部門はアブダビ首長国の自動運転産業の集積事業「SAVI」に加わった。12月1日、広州市黄埔区の指定区域で、24時間の無人の試験運行を始めた。2026年1月23日、広汽埃安と共同開発した R2 の納車を始めた。最初の車両は、広州市の公道試験の許可を得ている。4月13日、張博氏は北京市で開かれた会議で、アラブ首長国連邦 (UAE) を最初の海外市場にすると述べた。2026年のうちに現地で試験と実証を始める計画である。8月31日、R2 による無人の試験運行を、広州市と北京市の指定区域で始めたと発表した。納車後の公道試験は、広州、北京、深圳などで重ねた。

技術 R2 は33個のセンサーと車載計算機「Orca」を載せる。会社は、計算機の GPU (画像処理半導体) の演算性能が2,000TOPS超で、前の世代よりコストを74%下げたと説明している。TOPS は演算性能の単位である。車内には、音声で本人確認、出発、空調や窓の操作ができる機能を加えた。

経営陣 CEO (最高経営責任者) は張博氏。2024年11月22日に滴滴の CTO (最高技術責任者) を退き、部門の経営に専念している。

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小馬智行 (ポニー・エーアイ)

ロボタクシーとロボトラックを手がける中国の自動運転企業で、2016年に設立した。米ナスダック (PONY) と香港証券取引所 (証券コード2026) に上場する。北京、上海、広州、深圳の4都市で、運転席が無人のロボタクシーを有料で運行している。ロボタクシーは2026年6月末に1,975台で、会社は年末に3,500台超へ増やす目標を掲げる。2025年12月期の連結売上高は9,000万ドル、営業損失は2億6,090万ドルだった。トヨタ自動車は発行済み株式の9.8%を持つ株主である (2026年3月末)。bZ4X を基にしたロボタクシーは、小馬智行と広汽トヨタが共同で生産している。

🤖 自動運転専業

文遠知行 (ウィーライド)

ロボタクシー、ロボバス、無人の清掃車、運転支援システムを手がける中国の自動運転企業。2017年に景馳科技として創業し、2018年10月に文遠知行 (WeRide) へ社名を改めた。米ナスダック (WRD) と香港証券取引所 (証券コード0800) に上場する。車両の販売と、運行や技術の支援の対価で収益を得る。レベル4の車両は約3,400台で、うちロボタクシーは1,800台を超える (2026年7月末)。アブダビとドバイでは米ウーバーテクノロジーズと組み、保安要員を乗せない有料運行をしている。2025年12月期の売上高は6億8,459万元、最終損失は16億5,490万元。ルノー、日産自動車、三菱自動車の投資会社が株主で、日産自動車の幹部が取締役を務める。

🤖 自動運転専業

白犀牛 (Rino.ai)

無人の配送車を開発、製造、販売する中国の未上場企業。百度 (バイドゥ) の自動運転部門の出身者が、2019年4月に北京市で設立した。宅配の営業所と中継拠点の間の輸送を主な用途とし、宅配大手の順豊 (SFエクスプレス) や中国郵政に車両を納めている。運用中の車両は2,000台を超え、170を超える都市で走る (2025年12月の会社発表)。2026年1月には、商用車メーカーの鑫源汽車と開発した量産車「RX」を発表し、4月に合弁会社の設立を発表した。資金は2025年に3回の調達で1億ドル超を集め、2026年5月にも調達した。売上高と損益は公表していない。

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ウェイブ

1つのAIが認識から操作までを担うエンドツーエンド (E2E) 方式の自動運転AIを開発する、英国の未上場企業。2017年にロンドンで設立し、自動運転AI「Wayve AI Driver」を自動車メーカーに供給する。高精度地図を使わず、車載のカメラやレーダーの情報から運転を判断する。日産自動車は、このAIを使う次世代の運転支援技術「プロパイロット」の搭載車を、2027年度に日本で発売する計画だ。2026年2月のシリーズDでは12億ドルを調達し、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2などが主導した。同年9月には米ウーバー・テクノロジーズとロンドンで、保安要員が乗る自動運転の配車を始めた。2024年8月期の連結最終損失は6,175万ポンドで、会社は重要な収益がまだ無いと説明している。

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