日立製作所のNaivy(現場作業者を支えるAIエージェント) Frontline Coordinator - Naivy
日立製作所と日立プラントサービスが2025年7月に共同開発した、現場の作業者やロボットに必要な情報を渡すAIエージェント。仮想空間 (メタバース)に再現した現場と実際の事象を結びつけ、手順や場所を示す。日立ソリューションズが2026年3月に製品へ組み込んで売り出した。価格は公表されていない。
詳細解説
- 開発の発表
- 2025年7月3日、日立製作所と日立プラントサービスが共同開発したと発表した hitachi.com
- 名前の由来
- ナビゲーター (Navigator) とAIを合わせた造語で、人とAIとロボットが協働するための調整役の意味。商標は登録済み (2026年6月時点) disclosure2dl.edinet-fsa.go…
- 危険予知への応用
- 2025年10月7日、日立プラントコンストラクションと、作業前のリスク危険予知 (RKY) を支えるシステムを開発したと発表した hitachi.com
- 製品化
- 日立ソリューションズが2026年3月4日、Naivyを使った「設備管理向けナレッジ活用アプリケーション」の提供を始めた。2025年7月の発表では2025年内の製品化予定としていた hitachi-solutions.co.jp
- 対象の現場
- 施設管理と製造ラインの構築から始め、建設・電力・鉄道・製造・保守に広げるとしている hitachi.com
- HMAXとの関係
- 日立のデジタル事業「Lumada」の新しい段階「Lumada 3.0」と、AIサービス群「HMAX」を支える技術と位置づける hitachi.com
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
| 工場 | 所在地 | 役割 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| なし (ソフトウエア) | 開発は日立製作所と日立プラントサービス | 製造する工場はない。アプリは日立ソリューションズ (東京都品川区) が売る | hitachi-solutions.co.jp |
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- 仮想空間と現場の統合
- 日立が2023年12月に開発した「現場拡張メタバース」と連携し、仮想空間に蓄えた情報と現場の事象をまとめて、手順や場所を示す hitachi.com
- 質問への回答
- 装置名や部屋名から対象の機器と位置を特定し、関係する作業手順を抜き出して操作の方法を示す hitachi.com
- 危険予知の補強
- 過去の災害事例やノウハウ集、作業写真を探して、作業者が考えた安全対策に足りない点を補う。地盤が柔らかい場合のクレーン対策などを示す hitachi.com
- 知識の関係づけ (設備管理アプリ)
- 設備情報と熟練者の知見、点検の書類の関係を定義して蓄える。単純なキーワードの一致ではなく関係をたどって答える hitachi-solutions.co.jp
- 習熟度に合わせた回答
- 経験の浅い人には基礎知識や過去事例を足し、熟練者には要点だけを返す hitachi-solutions.co.jp
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| 施設管理での効果 | ルネサスエレクトロニクスの工場で、施設管理の作業で、経験の浅い作業者の業務の遂行能力が3割程度上がった (会社発表) | hitachi.com |
| 危険予知での効果 | 日立プラントコンストラクションが顧客の変電所で実証し、危険予知活動の所要時間が約20%短くなった (会社発表) | hitachi.com |
| 使う端末 | 設備管理アプリはスマートフォンなどの携帯端末からAIエージェントと対話して使う | hitachi-solutions.co.jp |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
| 部品 | 品名・型式 | メーカー | 銘柄 | 国・製造拠点 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 仮想空間の基盤 | 現場拡張メタバース | 日立製作所 | 6501 | 日本 なし (ソフトウエア) |
日立の発表がNaivyと組み合わせる基盤として明記 A |
| 大規模言語モデル (LLM) | 公表されていない | 公表されていない | — | 使うモデルの名前は公表されていない A | |
| 仮想空間の描画 (安全の用途) | NVIDIA Omniverse 日立はOmniverseを使う現場安全の仕組みと連携を強める方針を示した。Naivyに組み込まれているかは公表されていない |
エヌビディア | — | 米国 なし (ソフトウエア) |
日立の発表で、Omniverseを使う現場安全のソリューションと連携を強めると示している A |
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1開発日立製作所が熟練者の知識を体系化し、日立プラントサービスの現場の技術者が検証した企業: 日立製作所・日立プラントサービス
- 2用途の開発日立プラントコンストラクションが発電所や受変電設備の建設・保守の知識で危険予知のシステムを作った企業: 日立プラントコンストラクション
- 3製品化と販売日立ソリューションズが設備管理向けアプリにして売る。日立リアルエステートパートナーズで先に実証した企業: 日立ソリューションズ・日立リアルエステートパートナーズ
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1知見の聞き取り日立ソリューションズが熟練者への聞き取りの音声から知見を整理し、現場で使う用語を定義する設備・企業: 日立ソリューションズ
- 2知識の登録設備情報・知見・点検の書類を関係づけて蓄え、生成AIで暗黙知を取り出す設備・企業: 設備管理向けナレッジ活用アプリケーション
💴 販売価格
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| 設備管理向けナレッジ活用アプリケーション | 公表していない | 2026-03-04 | hitachi-solutions.co.jp |
| 危険予知支援システム | 公表していない | 2025-10-07 | hitachi.com |
🛒 購入方法
| 経路 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 直販 | 日立ソリューションズがウェブの問い合わせ窓口で受け付ける | hitachi-solutions.co.jp |
| 日立グループの案件 | 日立プラントサービスと日立プラントコンストラクションが施設管理や建設の顧客の現場で使う | hitachi.com |
🛠️ アフターサービス・保守サービス
| 項目 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 機能の追加 | 日立ソリューションズは音声での問い合わせ、日報の作成、知識の継続的な更新の機能を足していくとしている | hitachi-solutions.co.jp |
| 保守の契約と年限 | 公表されていない | hitachi-solutions.co.jp |
🌏 海外輸出
| 仕向け地 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 国内と海外 | 国内外の施設管理と製造ライン構築の顧客に広げるとしている。海外での導入例は公表されていない | hitachi.com |
📈 販売の実績
| 期間 | 指標 | 値 | 単位 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年11月時点 | Naivyの売上・導入件数 | 公表されていない | 日立は有価証券報告書で研究開発の成果として挙げている | disclosure2dl.edinet-fsa.go… |
解析 — 部品・製造・販売の特徴
日立ソリューションズは2026年3月4日、Naivyを使う設備管理向けのアプリを売り出した。中身は、仮想空間に再現した現場と、熟練者の知見を関係づけて蓄えた知識ベースを、対話で引き出す仕組みだ。効果の数字は2つを日立が公表している。ルネサスの工場で経験の浅い作業者の遂行能力が3割程度上がり、変電所で危険予知の時間が約20%縮んだ。ただし製品化は、2025年内の予定から2026年3月にずれ込んだ。設備管理アプリの実証先は日立グループの不動産会社 (日立リアルエステートパートナーズ) で、アプリの外部の顧客や売上は公表されていない。日立は大規模言語モデル (LLM) を自社で開発しない方針で、Naivyの価値は現場の知識をどう集めて整えるかにかかる。日立ソリューションズが予定する音声での問い合わせや日報作成の機能の追加が、次の節目になる。
公表されていないこと
- Naivyが使う大規模言語モデルの種類は公表されていない
- Naivyを使った製品の顧客数、売上、価格は公表されていない
- 海外での導入例は公表されていない
出所
- 次世代AIエージェント「Frontline Coordinator - Naivy」を開発 (2025-07-03)
- Naivyを活用し、リスク危険予知支援システムを新開発 (2025-10-07)
- 日立ソリューションズ「設備管理向けナレッジ活用アプリケーション」を提供開始 (2026-03-04)
- 日立製作所 有価証券報告書 (2026年3月期) (2026-06-22)
- AI駆動型のエンタープライズ向けシステムインテグレーションプラットフォームを開発 (自社でLLMを開発しない方針) (2026-07-24)
出所との照合日: 2026年11月7日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
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