テクノホライゾンのX線検査装置TI-Xシリーズ(CT撮影・AI高速検査) TI-X Series
テクノホライゾンがTIETECHブランドで売る自動X線検査装置。半導体パッケージのはんだバンプや基板の穴の内部をCT(コンピューター断層撮影)で撮る。最上位のTI-X900sは2025年3月に発売した。2025年8月にはAIで撮影時間を縮めるオプションを加えた。価格は公表されていない。
詳細解説
- 機種
- TI-X500s(オフライン機)とTI-X500i(インライン機)、半導体パッケージ基板の全数検査向けのTI-X700i、高分解能のTI-X900sの4機種を製品ページに載せる。 technohorizon.co.jp
- TI-X900sの発売
- テクノホライゾンは2025年3月26日、TI-X900sを2025年3月に発売すると発表した。分解能0.16マイクロメートルの自動検査を「世界最高水準」とした(会社主張)。 technohorizon.co.jp
- TI-X700iの公開
- TI-X700iの製品ページは2024年1月9日に公開した。半導体パッケージのフリップチップ接合の品質管理に使う。 technohorizon.co.jp
- AI機能オプション
- 2025年8月27日、TI-XシリーズにAIによる高速検査の機能をオプションで載せ、2025年8月から提供すると発表した。 technohorizon.co.jp
- 用途
- 表面実装(SMT)の工程や半導体の製造工程で、はんだバンプ(BGA(ボール・グリッド・アレイ)や、フリップチップ接続用のC4バンプ)の検査や、穴の内部のめっきの充填の検査に使う。 technohorizon.co.jp
- 事業での位置づけ
- テクノホライゾンは2027年3月期中間期の決算で、半導体製造向けのハイエンドX線検査装置の引き合いが、半導体の微細化の進展を背景に国内外で増えていると説明し、今後の成長を担う製品とした。 technohorizon.co.jp
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
| 工場 | 所在地 | 役割 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| 本社工場・茅野工場 | 名古屋市南区・長野県茅野市 | テクノホライゾンの主要な設備は本社工場(映像&IT事業とロボティクス事業)と茅野工場(ロボティクス事業)。TI-Xをどちらで造るかは公表されていない。 | disclosure2dl.edinet-fsa.go… |
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- AIによる撮影時間の短縮
- X線CTは画質を保つため長く撮る必要があった。オプションは撮影時間を短くすると増えるノイズをAIで取り除き、自動検査に使える画質を保つ。 technohorizon.co.jp
- AIオプションの範囲
- 報道によると、ノイズ処理と画像の再構成を組み合わせる。当初はバンプ検査に限り、順に範囲を広げる。短縮の効果は試料や撮影の条件で変わる。 monoist.itmedia.co.jp
- 1枚の検出器で3つの撮影
- TI-X500sはX線検出器を0〜60度で傾け、真上・斜め・CTの撮影を1枚の検出器でこなす。検出器が1枚なので保守もしやすい。 technohorizon.co.jp
- CT撮影の高速化
- TI-X500sは高速・高感度の平面検出器(FPD)と新しい機構で、CT撮影の時間を従来機の3分の1以下にした。16投影なら1視野8秒以下で撮り終える。 technohorizon.co.jp
- TI-X700iの旋回機構
- 並行テーブル式と高精度のリニアガイドを使い、独自のモーター制御で1マイクロメートル以下の位置精度を出す。旋回の軌跡を真円にして撮影を速めた。 technohorizon.co.jp
- 密封型X線管
- TI-X700iは透過ターゲットの密封型X線管を使い、陰極の交換などの定期保守を不要にした。 technohorizon.co.jp
- TI-X900sの自動検査
- 高精度のリニアスケールでステージの位置を決め、倍率に合わせた自動の反り補正と撮像の位置合わせで自動検査の精度を上げる。 technohorizon.co.jp
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| TI-X500sの分解能 | 真上の撮影で最高0.33マイクロメートル、60度傾けて最高0.67マイクロメートル(インライン機のTI-X500iは仕様表で0.75マイクロメートル、特長の説明では0.58マイクロメートル) | technohorizon.co.jp |
| TI-X500sのX線管 | 開放管のマイクロフォーカス、管電圧20〜160キロボルト、最大分析能力は1マイクロメートル | technohorizon.co.jp |
| TI-X500sの重量 | 3,700キログラム(TI-X500iは4,000キログラム) | technohorizon.co.jp |
| TI-X700iの検出器と分解能 | 690万画素のデジタル平面センサー、最高0.7マイクロメートル。分解能1マイクロメートル・48投影・撮影10秒でC4バンプの中の空洞(ボイド)を自動で検出できた | technohorizon.co.jp |
| TI-X700iの重量 | 4,500キログラム | technohorizon.co.jp |
| TI-X900sの分解能 | 真上の撮影・CTとも0.16〜10.0マイクロメートル | technohorizon.co.jp |
| TI-X900sの対象物 | 30×30ミリから600×620ミリまで。投影数は8〜360 | technohorizon.co.jp |
| TI-X900sのX線管と重量 | 透過型開放管のマイクロフォーカス(ダイヤモンド・LaB6(六ホウ化ランタン)仕様)、約4,400キログラム | technohorizon.co.jp |
| X線の漏れ | 各機種とも毎時0.5マイクロシーベルト以下 | technohorizon.co.jp |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
| 部品 | 品名・型式 | メーカー | 銘柄 | 国・製造拠点 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| X線発生管 | マイクロフォーカスX線管(開放管・密封管) | 公表されていない | — | 公表されていない 公表されていない |
製品ページは管の方式と電圧を示すが、供給元を示していない A |
| X線検出器 | 平面検出器(300万画素・690万画素・680万画素) | 公表されていない | — | 公表されていない 公表されていない |
製品ページは画素数だけを示す A |
| XYステージ | リニアモーター駆動・リニアスケール(TI-X900s) | 公表されていない | — | 公表されていない 公表されていない |
製品ページは駆動方式だけを示す A |
| モーター制御 | 独自のモーター制御(TI-X700i) 制御の技術が自社のもので、部品の製造元は示していない |
テクノホライゾン | 6629 | 日本 公表されていない |
製品ページは「独自のモータ制御技術」でマイクロメートル以下の精度を出すと記す A |
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1部品の調達X線管・検出器・ステージの調達先は公表されていない。テクノホライゾンは電子部品の値上がりに備えて購買部門を強化するとしている。企業: 公表されていない
- 2事業の継承2022年10月に名古屋電機工業から実装基板の検査装置事業を譲り受け、その後、子会社アポロ精工から検査事業を譲り受けた。TI-Xとの関係は公表されていない。企業: 名古屋電機工業・アポロ精工
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1生産体制テクノホライゾンのグループは国内と中国で生産し、アジアの協力工場も使う。TI-Xの組み立てと検査の工程は公表されていない。設備・企業: 公表されていない
💴 販売価格
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| TI-X500s・TI-X500i・TI-X700i・TI-X900s | 公表していない。見積もり | 2026-11-08 | technohorizon.co.jp |
| AI機能オプションパッケージ | 公表していない | 2026-11-08 | technohorizon.co.jp |
🛒 購入方法
| 経路 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 直販 | TIETECHのサイトの問い合わせ窓口で受け付け、カタログを配る。代理店での販売は公表されていない。 | technohorizon.co.jp |
| AIオプションの導入 | AIによる高速検査の組み込みと、顧客の現場での実証実験(PoC)1回(性能評価と調整を含む)を一式で売る。追加の実証や特別仕様は個別に相談する。 | technohorizon.co.jp |
🛠️ アフターサービス・保守サービス
| 項目 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 技術支援 | TIETECHのサイトにテクニカルサポートの窓口を置く。保証の年限は公表されていない。 | technohorizon.co.jp |
| 保守の手間 | TI-X700iは密封型X線管で陰極の交換などの定期保守を不要にし、TI-X500sは検出器を1枚にまとめて保守をしやすくした。 | technohorizon.co.jp |
🌏 海外輸出
| 仕向け地 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 国内外 | テクノホライゾンは国内外で引き合いが増えていると説明する。国別の出荷や、輸出管理の規制の対象かどうかは公表されていない。 | technohorizon.co.jp |
| 海外の販売網 | テクノホライゾンは2026年3月期の有価証券報告書で、半導体製造向けハイエンドX線検査装置の販路をニデックアドバンステクノロジーとの業務提携で広げるとした。 | disclosure2dl.edinet-fsa.go… |
| 新製品の販売網 | ニデックアドバンステクノロジーが世界に持つ販売・サポート網の提供は、3月25日のニデックの発表が開発中のバックドリル検査用の新製品について述べたもの。 | nidec.com |
📈 販売の実績
| 期間 | 指標 | 値 | 単位 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年3月期 | ロボティクス事業の売上高 | 136億1,100万円 | 円 | X線検査装置はロボティクス事業に含まれる。機種別の売上高は開示されていない | disclosure2dl.edinet-fsa.go… |
| 2027年3月期中間期(2026年4〜9月) | ロボティクス事業の売上高 | 61億300万円 | 円 | 前年同期比1.6%減 | technohorizon.co.jp |
💰 金額
| 項目 | 値 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|
| ロボティクス事業の研究開発費(2026年3月期) | 7億9,600万円 | disclosure2dl.edinet-fsa.go… |
解析 — 部品・製造・販売の特徴
TI-Xは4機種で、分解能0.16マイクロメートルの解析機から全数検査のインライン機までそろう。CT検査の弱点は撮影の長さで、TI-X500sは機構で、AIオプションはノイズ除去で縮める。AIオプションはバンプ検査に限り、実証実験1回と組で売る。導入は顧客の現場での調整を前提にしている。短縮の倍率や検出の精度の数字は出ていない。機種別の売上高は開示されず、ロボティクス事業の売上高136億1,100万円に含まれる。テクノホライゾンは有価証券報告書で、半導体製造向けハイエンドX線検査装置の販路をニデックアドバンステクノロジーとの業務提携で広げるとした。テクノホライゾンは中間決算で、半導体の微細化の進展を背景に国内外で引き合いが増えたと説明した。
公表されていないこと
- 機種ごとの価格と販売台数
- AIオプションの撮影時間の短縮率と検出の精度
- AIのモデルの種類と学習に使うデータ
- X線管と検出器の供給元
- TI-Xを造る工場
- 輸出管理の規制の対象かどうか
出所
- TIETECH 検査システム事業の製品 (2026-11-08)
- TI-X500s/TI-X500i 製品ページ (2026-11-08)
- TI-X700i 製品ページ (2026-11-08)
- TI-X900s 製品ページ (2026-11-08)
- TI-X900s 発売の発表 (2025-03-26)
- X線検査装置に検査時間短縮AI機能を新搭載 (2025-08-27)
- MONOist X線検査装置にAI高速検査機能搭載 (2025-09-10)
- 有価証券報告書 第16期 (2026年3月期) (2026-06-26)
- 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信 (2026-10-30)
- ニデックアドバンステクノロジー 開発協業の発表 (2026-03-25)
出所との照合日: 2026年11月8日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
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