ファナック オープンプラットフォーム (ROS 2・Python・ストリームモーション) FANUC Open Platform (ROS 2, Python, Stream Motion)
ファナックが外部のAIから自社のロボットを動かせるようにした制御の仕組み。ロボット用の基本ソフトROS 2向けのドライバーをギットハブで公開し、Pythonを制御装置の上で動かせるようにした。パソコンから1ミリ秒ごとに送る動作指令で動く「ストリームモーション」も開発した。可搬質量3kg〜2,300kgのロボットが対象だ。
詳細解説
- 公開
- 2025年12月にROS 2用ドライバーをオープンソースとしてギットハブで公開したと発表した fanuc.co.jp
- 3つの柱
- ROS 2対応、Python対応、ストリームモーションの3つを軸とする (2026年3月期の開発成果) fanuc.co.jp
- 対象
- 協働ロボットCRXと、可搬質量3kgの小型機から2,300kgの大型機まで fanuc.co.jp
- 出荷の実績
- 2025年12月の国際ロボット展以降、フィジカルAI関連で1,000台以上のロボットを出荷した (2026年5月時点、会社発表) fanuc.co.jp
- グーグル系との互換
- グーグル傘下のイントリンジックの開発環境Flowstateに、ファナックのロボットが全面的に対応する予定 (2026年5月発表) fanuc.co.jp
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
| 工場 | 所在地 | 役割 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| ソフトウエアのため製造工場はない | 公表されていない | 制御装置 (R-50iAなど) に載る機能として提供する | fanuc.co.jp |
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- ROS 2ドライバー
- ROS 2の標準のリアルタイム制御の枠組み (ros2_control) に対応し、1ミリ秒周期の高速制御ができる fanuc.co.jp
- Python
- AI開発で広く使われるPythonを、パソコンなしでロボット制御装置だけで実行できる fanuc.co.jp
- ストリームモーション
- パソコンから送るロボットの動作指令を1ミリ秒周期で実行する fanuc.co.jp
- その他の接続
- 外部機器から高速通信で制御するためのインターフェースと、PLC (プログラマブルロジックコントローラー) から簡単に動かすためのインターフェースを備える fanuc.co.jp
- 計算資源
- クラウドやエッジサーバーの計算資源も使える点を利点に挙げる fanuc.co.jp
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| 指令周期 | 1ミリ秒 | fanuc.co.jp |
| 対応ロボット | 可搬質量3kg〜2,300kg | fanuc.co.jp |
| 公開先 | github.com/FANUC-CORPORATION/fanuc_driver | github.com |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
| 部品 | 品名・型式 | メーカー | 銘柄 | 国・製造拠点 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 制御装置 | R-50iA など | ファナック | 6954 | 日本 公表されていない |
新商品案内 A |
| 外部の演算装置 | エヌビディアのAI用演算装置Jetson (実演システムで使用) 米ナスダック上場 (NVDA)。利用者が選ぶ演算装置で、ファナックの標準部品ではない |
エヌビディア | — | 米国 公表されていない |
ファナックの発表 A |
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1オープンソース基盤ROS 2はオープンソース・ロボティクス財団が商標を持つ開発基盤企業: オープンソース・ロボティクス財団
- 2ドライバーファナックが開発し、ソースコードを公開する企業: ファナック
- 3AIの開発企業・新興企業・大学・研究機関がROSとPythonでAIを作り、ファナックのロボットにつなぐ企業: 公表されていない
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1開発・公開ソフトウエアのため製造ラインはない。ドライバーはギットハブで公開し、更新する設備・企業: ファナック
💴 販売価格と補助金
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| ROS 2ドライバー | 無償公開 (オープンソース) | 2026-11-06 | github.com |
| Python・ストリームモーションの機能 | 公表されていない | 2026-11-06 | fanuc.co.jp |
| 項目 | 額 (円) | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|
| 国・自治体の補助金 | 公表されていない | 製品の案内と発表に補助金の記載はない | fanuc.co.jp |
🛒 購入方法
| 経路 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| ギットハブ | ROS 2ドライバーはギットハブから入手できる | github.com |
| 直販 | 国内はファナックの支社・支店と中央・名古屋のテクニカルセンタが導入相談・見積もりに応じる | fanuc.co.jp |
🛠️ アフターサービス・保守サービス
| 項目 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| サポート | オープンソースのドライバーの保守条件は公表されていない | github.com |
| 生涯保守 | ファナックは顧客が商品を使い続ける限り保守する「生涯保守」を掲げる。世界に280以上のサービス拠点を置き、100か国以上で保守する (2026年11月時点) | fanuc.co.jp |
🌏 海外輸出
| 仕向け地 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 全世界 | ドライバーはギットハブで世界に公開している | github.com |
| 輸出管理 | ファナックのロボットのカタログ (R-2000/Eの例) は、掲載商品が外為法の規制対象で、輸出に政府の許可が要る場合と米国の再輸出規制を受ける場合があると記す | fanuc.co.jp |
📈 販売の実績
| 期間 | 指標 | 値 | 単位 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年12月〜2026年5月 | フィジカルAI関連のロボット出荷 | 1,000台以上 | 台 | 会社発表 | fanuc.co.jp |
💰 金額
| 項目 | 値 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|
| 研究開発費 (2026年3月期・会社全体) | 449億5,900万円 | fanuc.co.jp |
解析 — 部品・製造・販売の特徴
ファナックはこの仕組みで、外部のAIからも自社のロボットを制御できるようにした。ROS 2のドライバーを公開したことで、研究機関や新興企業が自前のAIをファナックのロボットで動かせる。ストリームモーションの1ミリ秒周期の指令は、AIがその都度動作を生成する使い方に向く。ファナックはオープン化の後、フィジカルAI関連で1,000台以上を出荷したと発表したが、質疑では導入の多くが試行段階だと述べた。ソフトウエア自体の売上は公表されていない。日立製作所・富士通との提携の発表も、オープンプラットフォームへの対応を背景に挙げる。R-2000/Eのような大型機にもPythonとROSの対応を入れており、オープン化の対象は協働ロボットに限らない。ドライバーはオープンソースの利用条件 (アパッチ・ライセンス2.0) で公開されている。
公表されていないこと
- Python・ストリームモーション機能の価格
- ドライバーの保守体制
- フィジカルAI関連の出荷台数の内訳
出所
- 新技術案内 オープンプラットフォームとフィジカルAI (2025-12-01)
- ROS 2ドライバーのソースコード (2026-11-06)
- ファナック 有価証券報告書 第57期 (2026年3月期) (2026-06-22)
- グーグルとの協業の発表 (2026-05-13)
- R-2000/Eの新商品案内 (2025-12-01)
- ファナック 決算説明会 質疑要旨 (2026年7月31日) (2026-07-31)
- ファナック 決算説明会資料 (2026年10月23日) (2026-10-23)
出所との照合日: 2026年11月6日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
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