日産の自動運転モビリティサービス(横浜・神戸の実証と遠隔管制) Nissan autonomous mobility service
日産が自社開発の自動運転で始めようとしている配車型の移動サービス。セレナを基にした車で、横浜のみなとみらい・関内と神戸の灘五郷で実証を重ねる。横浜の遠隔管制室から両地域の車を監視する。神戸は2027年度、横浜は2027年以降のサービス開始を目指し、遠隔監視付きの無人運転 (レベル4相当) を目標に置く。
詳細解説
- 事業化の計画
- 日産は2024年2月28日、自社開発の無人運転を使うサービスを事業にする計画を発表した。2025〜26年度に横浜で20台規模の実証を行い、2027年度に地方を含む3〜4の市町村で車両数十台規模のサービス開始を目指すとした。 global.nissannews.com
- 横浜の2025年度実証
- 2025年11月27日〜2026年1月30日に5台で運行し、乗降地は26か所。遠隔監視の専用管制室をみなとみらい地区の「PLOT48」に設けた。 global.nissannews.com
- 横浜の2026年度実証
- 2026年10月1日〜12月18日に2期に分けて行う。運行台数を10台、乗降地を28か所に広げ、一般モニター約500人を募った。 global.nissannews.com
- 神戸の実証
- 2026年1月19〜23日、日産リーフを基にした車で、決まった経路を回る実証運行をした。 global.nissannews.com
- 神戸の2026年度実証
- 2026年12月8〜18日は区域を広げ、セレナを基にした車で、スマートフォンで予約・配車するオンデマンド型で行う。 global.nissannews.com
- 神戸の事業化
- 2027年度に一部の区域で有償運行、2030年度に商用運行の開始を目指す (2026年10月14日の発表)。 global.nissannews.com
- 横浜のサービス開始
- 参加各社は実証の結果を生かし、2027年以降のサービス開始と、遠隔監視設備を備えた無人運転 (米自動車技術者協会 (SAE)の区分でレベル4相当) のサービスを目指すとしている。 global.nissannews.com
- 東京都の事業
- 東京都は2026年9月4日、日産と三菱商事の合弁会社Moplusを、多摩市の諏訪・永山地区での自動運転の技術検証の受託事業者に選んだ。日産のセレナを基にしたレベル2の車を使う (報道)。 jidounten-lab.com
- これまでの経緯
- 横浜みなとみらい地区では2017年から自動運転の移動サービスの実証を行ってきた。 global.nissannews.com
- イージーライド
- 2018年に自動運転車を使う交通サービス「EasyRide (イージーライド)」の実証を始めた。 global.nissannews.com
- 浪江町
- 福島県浪江町の有人の配車サービス「なみえスマートモビリティ」は、2026年10月1日から町の事業に移った。 global.nissannews.com
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
| 工場 | 所在地 | 役割 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| 遠隔管制室 | 横浜市 (2025年度はみなとみらい地区のPLOT48) | 2025年度に設けた遠隔監視の専用管制室。2026年度は横浜の遠隔管制室から横浜と神戸の車を管制する。 | global.nissannews.com | |
| 車両の工場 | 公表されていない | 実証車はセレナを基にした自動運転の開発車両。改造を行う場所は公表されていない。 | global.nissannews.com |
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- 自動運転の水準
- 実証はセーフティードライバーが同乗する米自動車技術者協会 (SAE)の区分でレベル2相当で行う。将来は遠隔監視を備えたレベル4相当の無人運転を目指す。 global.nissannews.com
- 一元的な遠隔管制
- 複数の走行区域を1か所から遠隔で監視する仕組みを、2026年度に横浜みなとみらい・関内と神戸の灘五郷で検証する。運営を効率化し、導入地域の負担を減らす狙いがある。 global.nissannews.com
- 監視の仕組み
- 2025年度の横浜の実証では、BOLDLYが遠隔監視のシステムを提供し、プレミア・エイドがそのシステムを使って乗客に対応する業務を担った。 global.nissannews.com
- 通信
- 2026年度の横浜の第1期はKDDIが通信環境を評価・改善する。 global.nissannews.com
- オンデマンドの配車
- 神戸の2026年度実証はスマートフォンで予約と配車ができる。横浜は専用サイトから申し込んだモニターが配車サービスを使う。 global.nissannews.com
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| 車両 | セレナを基にした自動運転車両 (乗客定員3人、横浜) | global.nissannews.com |
| 横浜の運行 (2026年度) | 10台・乗降地28か所・火〜金曜の8時30分〜16時 | global.nissannews.com |
| 神戸の運行 (2026年度) | 12月8〜18日の平日 (火〜金曜)、試乗モニター100人程度 | global.nissannews.com |
| 参加費 | 無料 (実証のモニター) | global.nissannews.com |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
| 部品 | 品名・型式 | メーカー | 銘柄 | 国・製造拠点 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| ベース車両 | セレナ | 日産自動車 | 7201 | 日本 公表されていない (自動運転の開発車両への改造の場所) |
日産の発表 A |
| 遠隔監視の仕組み | 自動運転サービスの監視システム (2025年度) 未上場。2026年度の参加企業の一覧には名前がない |
BOLDLY | — | 日本 公表されていない |
4社の発表 A |
| 通信 | 通信環境の評価・改善 (2026年度第1期) | KDDI | 9433 | 日本 該当なし |
日産の発表 A |
| 自動運転のソフトとセンサー | 自社開発の自動運転 | 日産自動車 | 7201 | 日本 公表されていない |
日産は自社開発の無人運転と説明する。センサーの供給元は公表されていない A |
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1企画・運営日産が実証の企画と運営の主体になり、自動運転車両を出して運行する。企業: 日産自動車
- 2サービス運営日産と三菱商事が2025年3月に設けた合弁会社Moplusが、運営と運用体制づくりを手伝う。企業: Moplus
- 3交通事業者横浜の2026年度第2期は国際自動車が交通事業者の立場で運行体制づくりを担う。2025年度は京浜急行電鉄が担った。企業: 国際自動車・京浜急行電鉄
- 4乗客への対応プレミア・エイドが監視システムを使って乗客に対応する (横浜の第2期)。企業: プレミア・エイド
- 5自治体神戸市が事業を統括し、灘五郷酒造組合が乗降場所を提供する。企業: 神戸市・灘五郷酒造組合
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1運行の準備実証で将来の運用体制の課題を洗い出し、サービスの仕組みを作る。車両の改造工程は公表されていない。設備・企業: 日産自動車・Moplus
💴 販売価格と補助金
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| 実証のモニター | 無料 | 2026-09-14 | global.nissannews.com |
| 有償運行 (神戸、2027年度の予定) | 公表していない | 2026-10-14 | global.nissannews.com |
| 項目 | 額 (円) | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|
| 国の事業 | 2025年度 (令和7年度) のデジタル庁「自動運転社会実装先行的事業化地域事業」、2026年度 (令和8年度) の総務省と国土交通省の事業の一環 | 金額は公表されていない | global.nissannews.com |
🛒 購入方法
| 経路 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| モニターの申し込み | 横浜は専用サイト (easy-ride.com)、神戸は神戸市の「おでかけKOBE」から申し込む。 | global.nissannews.com |
🛠️ アフターサービス・保守サービス
| 項目 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 運行中の監視 | 遠隔管制室で運行を常時監視し、監視システムを使って乗客に対応する。 | global.nissannews.com |
🌏 海外輸出
| 仕向け地 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 英国 | 欧州日産は2026年9月28日、ケンブリッジで自動運転サービスの研究「ADventure」を始めると発表した。2022年型の日産リーフの実験車を使い、英国政府の支援を受ける総額300万ポンドの事業。 | global.nissannews.com |
📈 販売の実績
| 期間 | 指標 | 値 | 単位 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年度・2026年度 | 横浜の実証の運行台数 | 5台 (2025年度)・10台 (2026年度) | 台 | 2024年2月の計画は2025〜26年度に20台規模 (2025年8月の発表では最大20台規模) だった | global.nissannews.com |
💰 金額
| 項目 | 値 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|
| サービスの売上高 | 公表されていない (有償運行は2027年度からの予定) | global.nissannews.com | |
| 英国の研究事業の規模 | 総額300万ポンド (参加する企業・機関の全体) | global.nissannews.com |
解析 — 部品・製造・販売の特徴
日産の移動サービスは、2024年2月の計画より小さい規模で進んでいる。計画は2025〜26年度に横浜で20台規模だったが、実際の運行は5台で、2026年度は10台に広げた。横浜では「2027年以降のサービス開始」の目標を掲げ続けている。神戸は2027年度に一部で有償運行、2030年度に商用運行と、段階を踏んだ日程を示した。横浜の管制室で神戸の車も監視する検証は、地域ごとに監視の人員を置かない運営を試す。日産は導入地域の負担を減らす狙いを挙げる。日産は車両と自動運転の技術を受け持ち、運行はMoplusや交通事業者と分担する。2026年度の横浜の実証には、総務省のレベル4の検証事業も加わった。神戸の実証の車は、2026年1月は日産リーフを基にした車、12月はセレナを基にした車になる。
公表されていないこと
- 2027年度にサービスを始める市町村と台数
- 有償運行の運賃
- 国の補助事業の金額
- Moplusへの日産の出資比率 (報道では各50%)
出所
- 日産 ニュースリリース (自動運転モビリティサービスの事業化の計画) (2024-02-28)
- 日産など4社 ニュースリリース (2025年度の横浜の実証) (2025-10-03)
- 日産 ニュースリリース (2025年度の横浜の実証のパートナー) (2025-08-04)
- 日産 ニュースリリース (2026年度の横浜の実証) (2026-09-14)
- 日産 ニュースリリース (神戸の実証運行を開始) (2025-11-28)
- 日産 ニュースリリース (2026年度の神戸の実証) (2026-10-14)
- 日産 ニュースリリース (なみえスマートモビリティが町の事業に) (2026-09-24)
- 日産 ニュースリリース (英国の研究プロジェクトADventure) (2026-09-28)
- 自動運転ラボ (東京都がMoplusを選定) (2026-09-10)
出所との照合日: 2026年11月8日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
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