ACSLとエアロネクストのAirTruck(物流専用ドローン) AirTruck
ACSLとエアロネクストが共同開発した物流専用のドローン。エアロネクストの重心制御の構造設計「4D GRAVITY」を使い、荷物の揺れを抑えて飛ぶ。2022年3月17日に受注を始め、両社は国内で初めて量産する物流専用機と説明した。最大5kgを積み、最大離陸重量は25kg。ACSLは2026年12月期の決算資料でも量産機の1つに挙げる。価格は公表されていない。
詳細解説
- 共同開発の契約
- ACSLとエアロネクストが2020年8月に結んだ4D GRAVITYのライセンス契約に基づき開発した。2021年3月に試作機を発表した。 bridge-salon.jp
- 受注開始
- 2022年3月17日に受注を始めた。両社は国内で初めて量産する物流専用のドローンと説明した。 bridge-salon.jp
- 開発の検証
- 山梨県小菅村や北海道上士幌町などで計466回、延べ1,730kmの実証飛行を重ねて改良した。 bridge-salon.jp
- 受賞
- 2022年日経優秀製品・サービス賞の最優秀賞を受けた(2023年1月4日発表)。 acsl.co.jp
- 現在の位置
- ACSLは2026年12月期の売上区分の説明で、SOTEN以外の量産機の販売にAirTruckとPF4を挙げる。製品サイトの製品一覧には載っていない。 www2.jpx.co.jp
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
| 工場 | 所在地 | 役割 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| 製造拠点 | 公表されていない | AirTruckの製造拠点は公表されていない。ACSLの有価証券報告書の主要な設備は東京都江戸川区の本社だけで、2020年6月に開発・製造の拠点を本社に統合した。 | disclosure2dl.edinet-fsa.go… |
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- 重心制御の構造
- 4D GRAVITYは、機体の重心を最適化し、姿勢や動きにかかわらずモーターの回転数をそろえる構造設計の技術で、エアロネクストが特許を持つ。飛ぶ部分と荷物を載せる部分を分ける。 bridge-salon.jp
- 空力の最適化
- 空力シミュレーションと風洞試験で形を詰めた。 bridge-salon.jp
- 遠隔の運航
- 携帯電話の通信網(LTE)と操縦用カメラを載せ、無人地帯の目視外飛行(レベル3)を遠隔で操作できる。 bridge-salon.jp
- 積み込み
- 荷物を上から積み込める。積載量はACSLの従来機ACSL-PF2の3kg弱から5kgに増えた。 bridge-salon.jp
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| 寸法 | 展開時1.7m×1.5m、折り畳み時1.0m×1.5m、高さ0.44m | bridge-salon.jp |
| 重量 | 10kg、最大離陸重量25kg | bridge-salon.jp |
| 積載 | 5kg | bridge-salon.jp |
| 最大飛行速度・時間・距離 | 秒速10メートル・約50分・20km(積載の条件は書かれていない) | bridge-salon.jp |
| 上昇・下降 | 上昇は秒速3メートル、下降は秒速2.5メートル | bridge-salon.jp |
| 通信距離 | 携帯電話の通信網(LTE)の圏内で制限なし(諸元は販売時に変わることがある) | bridge-salon.jp |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
| 部品 | 品名・型式 | メーカー | 銘柄 | 国・製造拠点 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 機体の構造設計 | 4D GRAVITY(ライセンス) エアロネクストは非上場 |
エアロネクスト | — | 日本 公表されていない |
両社の発表によると、ライセンス契約に基づいて開発した A |
| 通信機器 | LTEの通信装置 | 公表されていない | — | 公表されていない 公表されていない |
両社は発表で搭載だけを公表した A |
| 操縦用カメラ | FPVカメラ(操縦者の視点の映像を送るカメラ) | 公表されていない | — | 公表されていない 公表されていない |
両社は発表で搭載だけを公表した A |
| モーター・電池・飛行制御装置 | 推進系と制御系 | 公表されていない | — | 公表されていない 公表されていない |
両社の発表に供給元の記述はない A |
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1技術の供与エアロネクストが4D GRAVITYのライセンスを供与した。企業: エアロネクスト
- 2製品の提供ACSLが量産型の物流専用機として提供する。企業: ACSL
- 3運航の連携受注開始の発表にはセイノーホールディングスとKDDIの担当者が談話を寄せ、KDDIは運航管理の仕組みとの組み合わせを挙げた。企業: セイノーホールディングス、KDDI
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1量産量産の工程と場所は公表されていない。設備・企業: 公表されていない
💴 販売価格
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| AirTruck | 公表されていない(見積もりで販売) | 2026-11-06 | bridge-salon.jp |
🛒 購入方法
| 経路 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| ACSLへの問い合わせ | 製品サイトの製品一覧には載っておらず、購入の窓口はACSLへの問い合わせになる。 | product.acsl.co.jp |
🛠️ アフターサービス・保守サービス
| 項目 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 保守 | 保守の内容と保証の年限は公表されていない。 | product.acsl.co.jp |
🌏 海外輸出
| 仕向け地 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 公表されていない | AirTruckの海外販売は公表されていない。 | www2.jpx.co.jp |
📈 販売の実績
| 期間 | 指標 | 値 | 単位 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年12月期 | 小型空撮機以外の機体の販売 | 21台・1億1,300万円 | 台・円 | AirTruck・PF4などの合計。AirTruck単独の値は公表されていない | www2.jpx.co.jp |
| 2026年1〜6月 | 小型空撮機以外の機体の販売 | 33台・2億1,500万円 | 台・円 | 同じ区分の合計 | www2.jpx.co.jp |
💰 金額
| 項目 | 値 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|
| 開発時の実証 | 466回・延べ1,730km | bridge-salon.jp |
解析 — 部品・製造・販売の特徴
AirTruckは、エアロネクストの構造設計の特許をライセンスで使い、ACSLの飛行制御と組み合わせた機体だ。2025年10月には、日本郵便と開発したPF4の量産が始まった。2022年の発表時の諸元でAirTruckの最大積載は5kg、最大飛行距離は20km。PF4は最大積載5.5kgで40kmを飛ぶ。ACSLは2026年12月期の決算資料でも量産機にAirTruckを挙げるが、製品サイトの一覧には載っていない。販売の数字はPF4などとまとめた区分で開示され、2026年1〜6月は33台・2億1,500万円だった。開発段階の実証は山梨県小菅村など過疎の地域が中心で、トラックの配送と組み合わせて最後の区間を担う構想だった。物流機について、ACSLは中期経営方針でPF4の機能向上とコスト低減を想定する。
公表されていないこと
- AirTruckの販売台数と価格は公表されていない
- 製造の場所とモーター・電池の供給元は公表されていない
- 販売を続けるかどうかは公表されていない
- 物流でPF4とどう使い分けるかは公表されていない
出所
- AirTruckの受注開始 (ACSL・エアロネクスト、英語版) (2022-03-17)
- AirTruckが2022年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞を受賞 (2023-01-04)
- 2026年12月期 第2四半期決算説明資料 (2026-08-14)
- ACSL 有価証券報告書 第14期 (2025年12月期) (2026-03-31)
出所との照合日: 2026年11月6日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
ACSL のほかの製品
🧰 ツール・特集の入口
一次データで動く 14 本 — 銘柄の絞り込み・供給網・比較・一次データの台帳・解説・規制レンズ (すべて無料)