ACSLのPF2-CAT3(第一種型式認証を持つレベル4対応機) PF2-CAT3
ACSLが有人地帯の上空を目視外で飛ぶレベル4飛行のために開発した機体。正式名は「ACSL式PF2-CAT3型」。2023年3月13日に国土交通省から国内で初めて第一種型式認証を受け、2026年3月9日付で更新した。最大離陸重量は9.8kgで、最大1.0kgの荷物を運べる。日本化薬製のパラシュートを載せる。長崎県や福島県のレベル4配送の実証に使われた。価格は公表されていない。
詳細解説
- 型式認証の取得
- 2022年12月5日に始まった無人航空機の型式認証制度で、ACSLは2023年3月13日に国内で初めて第一種型式認証書の交付を受けた。 acsl.co.jp
- 国の認証一覧
- 国土交通省の一覧(2026年6月19日現在)で、第一種型式認証は第1号の「ACSL式PF2-CAT3型」1件だけ。機体の種類はマルチローター、重量区分は4kg以上25kg未満。 mlit.go.jp
- 認証の更新
- 2026年3月9日付で更新後の認証書が交付された。ACSLによると、第一種型式認証の更新は国内で初めて。有効期間の満了日は2029年3月12日。 acsl.co.jp
- 型式認証の意味
- 国が機体の強度・構造・性能について設計と製造過程を検査する制度。型式認証を受けた型式の機体は、レベル4飛行に要る第一種機体認証の検査の全部または一部が省かれる。 acsl.co.jp
- レベル4配送の実証
- ACSLは2025年11月の長崎県、12月の福島県のレベル4飛行による配送の実証にPF2-CAT3を提供した。 disclosure2dl.edinet-fsa.go…
- 事業での位置
- ACSLは社会インフラの維持・管理の国産化の取り組みとして、PF4の量産とPF2-CAT3の活用を進める(2026年1〜6月期の半期報告書)。 disclosure2dl.edinet-fsa.go…
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
| 工場 | 所在地 | 役割 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| 製造拠点 | 公表されていない | PF2-CAT3の製造拠点は公表されていない。ACSLの有価証券報告書の主要な設備は東京都江戸川区の本社だけで、2020年6月に開発・製造の拠点を本社に統合した。 | disclosure2dl.edinet-fsa.go… | |
| 量産と品質の体制 | 公表されていない | ACSLは、認証の更新で、認証した仕様のとおりに量産し続ける体制と品質保証の体制が要件に合うと確かめられたと説明する。 | acsl.co.jp |
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- 試験
- ACSLは人の住む地域の上空を飛ぶことを想定し、さまざまな環境と条件で試験したと説明する。航空法の安全基準と均一性基準に合うと判定された。 acsl.co.jp
- 飛行と監視
- 電動で自律制御する。地上局のパソコンで飛行を監視し、異常の警告と緊急着陸の指示に対応する。 acsl.co.jp
- 補助の安全装置
- 日本化薬製のパラシュートを載せる。 acsl.co.jp
- 認証の維持
- 型式認証を保つには、設計と製造過程の安全性と均一性に加え、変更管理と設計管理の厳しい手順が要る。ACSLは国土交通省との協議を重ねてこれらの体制を作ったと説明する。 acsl.co.jp
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| 外寸 | 1,174mm×1,068mm×601mm(プロペラを含む) | acsl.co.jp |
| 重量 | 機体5.5kg、電池3.3kg、最大積載1.0kg、最大離陸重量9.8kg | acsl.co.jp |
| 最高速度 | 水平に秒速10メートル(時速36km)、上昇は秒速3メートル、下降は秒速2メートル | acsl.co.jp |
| 最大飛行時間 | 最低離陸重量時20分、最大離陸重量時17.5分 | acsl.co.jp |
| 耐風 | 秒速10メートルの風まで運用できる | acsl.co.jp |
| 認証 | 第一種型式認証と第一種機体認証を取得 | acsl.co.jp |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
| 部品 | 品名・型式 | メーカー | 銘柄 | 国・製造拠点 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| パラシュート | 機体用パラシュート | 日本化薬 | 4272 | 日本 公表されていない |
ACSLの2023年3月13日の発表による(「日本化薬社製パラシュート搭載」) A |
| 電池 | 3.3kgの電池 | 公表されていない | — | 公表されていない 公表されていない |
ACSLは発表で重量だけを公表した A |
| 飛行制御装置 | 自律制御の飛行制御装置 製造の委託先の有無は公表されていない |
ACSL 開発 |
6232 | 日本 公表されていない |
ACSLは有価証券報告書で、飛行制御を自社で開発すると説明する A |
| モーター・プロペラ | 推進系 | 公表されていない | — | 公表されていない 公表されていない |
ACSLの発表と国の一覧に供給元の記述はない A |
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1開発と認証ACSLが設計し、国土交通省の型式認証の検査と試験を受けた。企業: ACSL、国土交通省
- 2安全装置パラシュートは日本化薬製を使う。企業: 日本化薬
- 3運用自治体や物流の事業者が行うレベル4配送の実証に機体を提供する。企業: 実証の実施者
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1製造と検査型式認証の均一性基準に沿って製造過程を管理する。工程の中身と製造の場所は公表されていない。設備・企業: 公表されていない
- 2機体ごとの認証レベル4飛行には機体ごとの第一種機体認証が要り、型式認証を受けた型式なら検査の一部が省かれる。設備・企業: 国土交通省
💴 販売価格
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| PF2-CAT3 | 公表されていない(見積もりで販売) | 2026-11-06 | product.acsl.co.jp |
🛒 購入方法
| 経路 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| ACSLへの問い合わせ | PF2-CAT3は製品サイトの製品一覧に載っていない。導入するにはACSLの問い合わせ窓口を通じる。 | product.acsl.co.jp |
🛠️ アフターサービス・保守サービス
| 項目 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 認証の維持 | ACSLは有価証券報告書で、型式認証制度に基づく適合の維持に対応を続けると説明する。 | disclosure2dl.edinet-fsa.go… |
| 保守 | 保守の内容と保証の年限は公表されていない。 | product.acsl.co.jp |
🌏 海外輸出
| 仕向け地 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 国内 | 第一種型式認証は日本の航空法の制度で、PF2-CAT3の海外販売は公表されていない。 | mlit.go.jp |
📈 販売の実績
| 期間 | 指標 | 値 | 単位 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 公表されていない | PF2-CAT3の販売台数 | 公表されていない | 台 | 小型空撮機以外の機体の合計は2025年12月期21台・1億1,300万円 | www2.jpx.co.jp |
💰 金額
| 項目 | 値 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|
| 認証の有効期間 | 2029年3月12日まで(国の一覧、2026年6月19日現在) | mlit.go.jp |
解析 — 部品・製造・販売の特徴
PF2-CAT3の価値は機体の性能より、国内でただ1つの第一種型式認証にある。国の一覧で第一種は2026年6月時点でもPF2-CAT3の1件だけで、第二種はソニーグループなど複数社が持つ。レベル4配送の実証を行う自治体や事業者は、型式認証済みの機体を使えば機体ごとの検査の一部を省ける。最大積載は1.0kg、最大離陸重量での飛行時間は17.5分で、運べる量は少なく飛べる時間も短い。ACSLは物流機についてPF4の機能向上とコスト低減を想定し、PF4-CAT3で第一種を申請している。更新で、国は量産しながら認証の条件を保つ体制を確かめた。初回の認証から更新までの3年間、他社の第一種は1件も増えていない。
公表されていないこと
- PF2-CAT3の販売台数と価格は公表されていない
- 製造の場所と委託の有無は公表されていない
- 電池・モーターの供給元は公表されていない
出所
- ACSL、日本初、レベル4対応の無人航空機の第一種型式認証書を国土交通省より取得 (2023-03-13)
- PF2-CAT3の第一種型式認証の更新 (英語版) (2026-03-24)
- 国土交通省 型式認証を取得している無人航空機一覧 (令和8年6月19日現在) (2026-06-19)
- ACSL 有価証券報告書 第14期 (2025年12月期) (2026-03-31)
- ACSL 半期報告書 (2026年12月期中間期) (2026-08-14)
出所との照合日: 2026年11月6日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
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