Sakana AIのAB-MCTS(複数のLLMで試行錯誤する推論の手法) AB-MCTS (Adaptive Branching Monte Carlo Tree Search)
大規模言語モデル (LLM) に答えを何度も作り直させ、木探索で「新しい案を試す」か「良い案を磨く」かを選ばせる手法で、推論の段階で使う。複数の会社のLLMを組み合わせる版もある。論文を2025年3月6日に公開し、7月1日に会社の発表とコードの公開をした。論文はAI分野の国際学会NeurIPS 2025で注目論文に選ばれた。コードはライブラリー (プログラムの部品集) TreeQuestとしてApache 2.0で公開した。調査ツールSakana Marlinの中核に使う。
詳細解説
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
| 工場 | 所在地 | 役割 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| 工場はない (研究の成果とソフトウエア) | 東京都港区 (研究チーム) | 研究チームが開発した | sakana.ai |
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| ARC-AGI-2の結果 (単体) | 公開評価用の120問で、250回までの試行のうち1度でも正解した割合 (Pass@250)。o4-miniの繰り返し生成は23%、AB-MCTSは27.5% (会社発表) | sakana.ai |
| ARC-AGI-2の結果 (複数モデル) | o4-mini、Gemini 2.5 Pro、DeepSeek-R1-0528を組み合わせた拡張版 (Multi-LLM AB-MCTS) は、同じ条件で30%を超えた (会社発表) | sakana.ai |
| コード | ギットハブのSakanaAI/treequest (Apache 2.0) | github.com |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
| 部品 | 品名・型式 | メーカー | 銘柄 | 国・製造拠点 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 実験で組み合わせたLLM | o4-mini・Gemini 2.5 Pro・DeepSeek-R1-0528 手法は特定のモデルに依存しない |
オープンAI・グーグル・ディープシーク | — | 米国・中国 | 2025年7月1日の発表の実験 A |
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1研究Sakana AIが開発し、論文とコードを公開した企業: Sakana AI
- 2製品への転用Sakana Marlinの調査と、大和証券との分析の検証に使った企業: Sakana AI
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1製造ラインはない研究用のソフトウエアで、製造工程はない
💴 販売価格
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| TreeQuest | 無料 (Apache 2.0) | 2026-11-06 | github.com |
🛒 購入方法
| 経路 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| ギットハブ | コードを取得して自分の環境で動かす。呼び出すLLMの利用料は利用者が負う | github.com |
| 製品として | この手法を使う調査ツールSakana Marlinを有料で売る | sakana.ai |
🛠️ アフターサービス・保守サービス
| 項目 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 保守 | 無償で公開しているコードで、保証や保守の契約はない | github.com |
🌏 海外輸出
| 仕向け地 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 全世界 | 誰でも取得できる成果で、国・地域の制限は示していない。輸出規制の対象かどうかは公表されていない | github.com |
📈 販売の実績
| 期間 | 指標 | 値 | 単位 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年7月〜 | 売上高 | 単体の売上はない | 無償で公開している研究成果 | github.com | |
| 2026年11月6日時点 | ギットハブのスター (お気に入りの登録) の数 (TreeQuest) | 577 | 件 | github.com |
💰 金額
| 項目 | 値 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|
| ARC-AGI-2の実験の呼び出し回数の上限 | 250回 | sakana.ai |
解析 — 部品・製造・販売の特徴
AB-MCTSは、モデルを大きくする代わりに、推論の段階で試行の回数と組み合わせを増やして性能を上げる手法だ。2025年の推論力の指標ARC-AGI-2の実験は、250回までの試行で比べた。1つのモデルを繰り返し使うより、3社のモデルを組み合わせたほうが正解の割合が高かった。
この「複数の会社のモデルを混ぜて使う」考えは、2026年の製品で形になった。Sakana Marlinは調査の仮説の探索にAB-MCTSを使い、Fuguでは呼び出し先の選び方をモデルに学習させた。研究の手法が、1年で有料の製品の中核に入った。
手法のコードはApache 2.0で公開しており、他社も同じ仕組みを自由に組める。Sakana AIが有料で売るのは、手法そのものではなく、それを組み込んだ調査ツールのほうだ。
公表されていないこと
- Sakana Marlinで組み合わせるLLMの構成
出所
- 「集合知」と「試行錯誤」によるフロンティアAIの推論時スケーリング (2025-07-01)
- Wider or Deeper? (arXiv 2503.04412) (2025-03-06)
- ギットハブ SakanaAI/treequest (2026-11-06)
- ギットハブ SakanaAI/ab-mcts-arc2 (2026-11-06)
- Sakana Marlin 製品ページ (2026-11-06)
出所との照合日: 2026年11月6日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
サカナAI のほかの製品
🧰 ツール・特集の入口
一次データで動く 14 本 — 銘柄の絞り込み・供給網・比較・一次データの台帳・解説・規制レンズ (すべて無料)