📦 製品の詳細 部品・ユニット

ホンダとルネサスが共同開発するSDV向け高性能半導体(SoC) High-performance SoC for SDVs (Honda and Renesas)

ホンダとルネサスエレクトロニクスが共同開発する、車の中央の電子制御ユニット (ECU) 向けの半導体 (SoC)。ルネサスの第5世代R-Car X5に、ホンダのAIソフトウエアに合わせたAI処理回路をチップレットでつなぐ。台湾積体電路製造 (TSMC) の3ナノメートル車載プロセスを使う。AI性能2,000TOPS (1秒あたり2,000兆回の演算)、電力効率は1ワットあたり20TOPSを目指す。

🏢 本田技研工業 の企業ページ

詳細解説

契約の発表
ホンダとルネサスエレクトロニクスは2025年1月8日、ソフトウエアで機能を決める車 (SDV) 向けの高性能SoCを共同開発する契約を結んだと発表した。ホンダは前日 (1月7日) に、米ラスベガスの技術見本市CES 2025の会見で明らかにしていた。 global.honda
当初の搭載計画
2020年代後半に出すHonda 0シリーズの将来のモデルに使う計画とした。 global.honda
0シリーズの計画の変更
ホンダは2026年3月12日、米国で生産する予定だったHonda 0 SUV・Honda 0 Saloon・アキュラRSXの開発と発売の中止を決めた。このSoCを載せる車種と時期は改めて示されていない。 global.honda
電気・電子の構成の見直し
ホンダは2026年5月14日、国ごとの違いや外部の部品に対応しやすい「ドメイン型」の構成を採ったと説明した。 global.honda
日産自動車との共通化
ホンダは2026年8月31日、日産自動車と、SoCを使うメインの高性能ECUとゾーンECUなどを共通化する共同開発契約を結んだ。2029年度以降の両社の次世代SDVへの適用を目指す。 global.honda

🏭 製造工場

この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。

工場所在地役割備考出所
台湾積体電路製造 (TSMC) の工場公表されていないTSMCの3ナノメートル車載プロセスで造る計画。どの工場で造るかは公表されていない。global.honda

⚙️ 技術・仕組み

どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。

チップレット (複数の半導体をつなぐ技術)
ルネサスの汎用品の第5世代R-Car X5と、ホンダが独自に開発するAIソフトウエアに合わせたAI処理回路を、複数の半導体の小片 (ダイ) を1つの部品にまとめる技術で組み合わせる。 global.honda
中央の電子制御ユニット (ECU)
運転支援・自動運転、パワートレインの制御、快適装備をまとめて1つのECUで管理する構成に向けた半導体とした。 global.honda
AI性能の需要
ホンダは、SDVが求めるAI性能は2030年までに2024年の500倍になると見込む (会社の見通し)。 global.honda
後からの性能向上
チップレットにより、顧客ごとの仕様に合わせた構成や、将来の機能と性能の向上に対応できるとする。 global.honda

主要諸元

項目値出所
AI性能2,000TOPS (1秒あたり2,000兆回の演算、計算の一部を省くスパースなAIモデルを動かしたときの値・目標)global.honda
電力効率1ワットあたり20TOPS (目標)global.honda
製造プロセス台湾積体電路製造 (TSMC) の3ナノメートル車載プロセスglobal.honda
土台のSoCルネサスの第5世代R-Car X5シリーズglobal.honda

🔩 各部品と部品メーカー

部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。

部品品名・型式メーカー銘柄国・製造拠点根拠
汎用のSoC R-Car X5 (第5世代)
ホンダはルネサス株を約1,765万株持つ (2026年3月末)
ルネサスエレクトロニクス 6723 日本
台湾積体電路製造 (TSMC) の3ナノメートル車載プロセス
ホンダとルネサスの共同発表 A
AIアクセラレーター ホンダのAIソフトウエアに合わせたAI処理回路 ホンダとルネサスの共同開発 — 日本
公表されていない
ホンダとルネサスの共同発表 A
前工程の受託製造 3ナノメートル車載プロセス
台湾証券取引所・米ニューヨーク証券取引所に上場
台湾積体電路製造
TSMC
— 台湾
公表されていない
ホンダとルネサスが共同発表でTSMCのプロセスを使うと公表した A

🔗 部品製造サプライチェーン

材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。

  1. 1設計
    ルネサスがR-Carとチップレットの技術を、ホンダがAIソフトウエアとAI処理回路の要件を持ち寄る。
    企業: ルネサスエレクトロニクス・ホンダ
  2. 2製造
    TSMCの3ナノメートル車載プロセスで造る。後工程 (組み立てと検査) の委託先は公表されていない。
    企業: 台湾積体電路製造 (TSMC)
  3. 3資本関係
    ホンダは原材料などの調達取引を安定させるためにルネサスの株を持つ。2026年3月末の帳簿価額は379億7,800万円。
    企業: ホンダ・ルネサスエレクトロニクス
  4. 4日産自動車との共通化
    日産自動車との共同開発契約は、SoCを使うメインの高性能ECUを共通化の対象に挙げる。このSoCを使うかどうかは公表されていない。
    企業: 日産自動車

🏗️ 製造ライン

工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。

  1. 1量産
    開発段階で、量産の開始時期と工程は公表されていない。
    設備・企業: 公表されていない

💴 販売価格

型番・グレード税込価格 (円)時点出所
SDV向け高性能SoC公表されていない (開発段階)2026-11-08global.honda

🛒 購入方法

経路内容出所
ホンダの車への搭載ホンダの車の中央ECUに使う計画。他社への販売は公表されていない。global.honda

🛠️ アフターサービス・保守サービス

項目内容出所
性能の向上チップレットの構成で将来の機能と性能の向上に対応できるとする。供給の期間と保守の扱いは公表されていない。global.honda

🌏 海外輸出

仕向け地内容出所
公表されていない搭載車の仕向け地と、先端半導体としての輸出管理の扱いは公表されていない。global.honda

📈 販売の実績

期間指標値単位備考出所
2026年3月末ホンダが持つルネサス株の帳簿価額379億7,800万円前年の3月末は350億8,300万円disclosure2dl.edinet-fsa.go…

💰 金額

項目値備考出所
開発費の分担公表されていないglobal.honda

解析 — 部品・製造・販売の特徴

このSoCはルネサスの汎用品R-Car X5と、ホンダ向けのAI処理回路をチップレットでつなぐ設計だ。2,000TOPS (1秒あたり2,000兆回の演算) は、計算の一部を省くスパースなAIモデルでの目標値になる。当初は2020年代後半のHonda 0シリーズの将来のモデル向けとされ、2026年に出す予定だった3車種に載せる計画は示されていなかった。ホンダは5月に電気・電子の構成をドメイン型に改めたが、1つの中央ECUにまとめる構想との関係は説明していない。8月には日産自動車と、SoCを使うメインのECUを共通化する契約を結んだ。この契約でルネサスと共同開発するSoCを使うかどうかは示されていない。搭載車と量産の時期もまだ公表されていない。

公表されていないこと

  • 搭載車と量産の時期
  • ドメイン型の構成で中央ECUを使うかどうか
  • 日産自動車と共通化するメインのECUにこのSoCを使うかどうか
  • 後工程の委託先

出所

  1. Honda and Renesas Sign Agreement to Develop High-Performance SoC for Software-Defined Vehicles (2025-01-08)
  2. Honda Vision for Software-Defined Vehicles (SDV) (2025-01)
  3. ホンダ「四輪電動化戦略の見直しに伴う損失の発生および通期連結業績予想の修正と今後の方向性について」 (2026-03-12)
  4. Summary of 2026 Honda Business Briefing (2026-05-14)
  5. ホンダ「日産自動車株式会社との次世代SDVの中核を構成するECUやソフトウェアの共通化に向けた共同開発契約締結のお知らせ」 (2026-08-31)
  6. 本田技研工業 有価証券報告書 第102期 (2026-06-18)

出所との照合日: 2026年11月8日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。

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