アドバンテストSiConic(シリコン検証の自動化基盤) SiConic Silicon Validation Automation (Explorer / Link / Script / D200 / DFT Engineering)
試作した SoC が設計どおり動くかを机上 (ベンチ) で検証する作業を自動化するソフトウエアとハードウエア。2025年2月20日に発表し、ソフトの SiConic Explorer と測定器の SiConic Link で構成する。2025年5月にテストエンジニアリング用途、2026年7月16日にテスト容易化設計 (DFT) 用途へ広げた。DFT 用には V93000 と同じファイル形式で動くデジタルピン拡張モジュール D200 を加えた。D200 は最大200Mbps で、時間揺らぎ (ジッター) の小さいクロックを4系統持つ。半導体設計ツール (EDA) 大手のケイデンス・シーメンス・シノプシスが提携先。価格は公表していない。
詳細解説
- 製品の区分
- ソフトウエア製品。設計検証 (DV) とシリコン検証 (SV) の自動化を強化し、サインオフ (次の工程に進む承認) の信頼性を高める advantest.com
- 発表
- 2025年2月20日発表。プレシリコン (試作前) の検証用に作った大量のテスト内容をシリコン検証で再利用する自動化フローを提供する advantest.com
- SiConic Explorer
- ソフトウエアの枠組み。業界団体 Accellera の移植可能な刺激規格 (PSS) に準拠した EDA 検証ツール (ケイデンスの Perspec System Verifier など) と統合し、PSS や C/C++ のテストケースを読み込んで実行、トレースを解析する。独ラウターバッハ (Lauterbach) の TRACE32 デバッガーと連携 advantest.com
- SiConic Link
- ベンチ用のハードウエア。USB・PCIe・イーサネットの機能インターフェースと JTAG・SPI・UART・I2C の制御インターフェース、汎用 I/O を1台に収め、空冷で特別な設備が要らない advantest.com
- DFT Engineering
- 2026年7月16日発表。DFT エンジニアがベンチで DFT パターンの実行・デバッグ・自動化・検証を1つの環境で行う。V93000 と同じファイル形式・動作仕様を使い、新モジュール D200 を加える。提供開始は2026年9月末までの予定と発表 advantest.com
- 提携
- ラウターバッハ (デバッガー)、ケイデンス (Perspec)、シーメンス EDA (Questa Portable Stimulus、Tessent SSN・IJTAG で長年の共同開発)、シノプシス (VC Portable Stimulus) advantest.com
- 会社の位置づけ
- 有価証券報告書は2026年3月期の進捗に「SiConic の業界内認知が拡大」を挙げ、研究開発に EDA と ATE を連携させるシリコン検証自動化の開発を挙げる advantest.com
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
| 工場 | 所在地 | 役割 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| 開発拠点 | 公表されていない | 有価証券報告書は研究開発施設が日本・欧州・米国・中国にあるとする。SiConic の開発場所と Link・D200 の製造場所は公表されていない。最高技術責任者 (CTO) のユルゲン・ゼラーが発表でコメント | advantest.com |
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- テスト内容の再利用
- プレシリコン検証で作った PSS ベースのテスト内容をシリコン検証とベンチテストで再利用する。EDA 各社との統合が前提 advantest.com
- V93000 との整合
- DFT Engineering はベンチ上で V93000 互換のワークフローを提供し、検証済みの内容を V93000 に移せる。従来は量産用の自動試験装置 (ATE) の空き時間に頼っていた検証を、量産機から切り離す advantest.com
- 自動化
- SiConic Script でルーチン作業を自動化し、Python のテストフレームワークと統合。パラメーター探索とスイープ試験の自動実行 advantest.com
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| SiConic D200 | デジタルピン拡張モジュール。最大200Mbps、低ジッタークロック4系統 | advantest.com |
| SiConic Link のインターフェース | USB・PCIe・ETH、JTAG・SPI・UART・I2C、汎用 I/O | advantest.com |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
| 部品 | 品名・型式 | メーカー | 銘柄 | 国・製造拠点 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 測定器 | SiConic Link | アドバンテスト | 6857 | 日本 公表されていない |
製品ページ A |
| デジタルピン拡張モジュール | SiConic D200 | アドバンテスト | 6857 | 日本 公表されていない |
発表文 A |
| ソフトウエア | SiConic Explorer・SiConic Script | アドバンテスト | 6857 | 日本 | 製品ページ A |
| デバッガー (連携) | TRACE32 SiConic の部品ではなく連携ツール |
ラウターバッハ ドイツ |
— | ドイツ | 製品ページの提携先コメント A |
| EDA ツール (連携) | Perspec System Verifier・Questa Portable Stimulus・VC Portable Stimulus 連携ツール |
ケイデンス・シーメンス EDA・シノプシス | — | 米国・ドイツ | 製品ページの提携先コメント A |
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1開発EDA 各社と ラウターバッハを提携先とする開放的な環境。シーメンス EDA とは Tessent SSN・IJTAG で長年の共同開発企業: ケイデンス・シーメンス EDA・シノプシス・ラウターバッハ
- 2販売アドバンテストと海外販売子会社。2026年7月の ITC India で展示企業: アドバンテスト各社
- 3製造Link・D200 の製造場所は公表されていない企業: アドバンテスト
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1製造ハードウエア (Link・D200) の製造場所は公表されていない
💴 販売価格
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| SiConic Explorer / Link / D200 | 公表していない。見積もり | 2026-11-01 | advantest.com |
🛒 購入方法
| 経路 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 直販・販売子会社 | テスターと同じ販売網 | advantest.com |
| 提供時期 | DFT Engineering は2026年9月末までに提供開始の予定と発表 (2026年7月16日)。予定どおり始まったかは公表されていない | advantest.com |
🛠️ アフターサービス・保守サービス
| 項目 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| ソフトウエア更新 | 装置のサポートパッケージにソフトウエア更新が含まれる。SiConic 固有の保守条件は公表されていない | advantest.com |
🌏 海外輸出
| 仕向け地 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 海外全般 | 2026年3月期の海外売上比率は97.8%。地域別の売上高は日本251億円、日本以外のアジア1兆359億円、米州445億円、欧州231億円。アジアの伸びは台湾でのSoC半導体用試験装置の販売が主因と有価証券報告書は説明する | advantest.com |
| 輸出管理 | 輸出管理の最高責任者は代表取締役兼経営執行役員社長。米国の輸出管理規則 (EAR) の域外適用に備え、特定顧客との取引では米国原産品目の含有率と直接製品規制の該当を確認し、用途に懸念があれば確約書を取る運用。製品分野ごとの一覧ページに該当・非該当判定書の発行窓口がある | advantest.com |
📈 販売の実績
| 期間 | 指標 | 値 | 単位 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年3月期 | SiConic の売上高 | 非開示 | 有価証券報告書は「業界内認知が拡大」とだけ記す | advantest.com |
解析 — 部品・製造・販売の特徴
SiConic はアドバンテストが量産テストより前の、設計検証とシリコン検証の工程に入るための製品だ。試作チップの検証は従来、各社が独自のベンチ環境を組むか量産用テスターの空き時間に頼っており、アドバンテストはここを自動化の対象にした。
強みは量産機 V93000 と同じファイル形式で動く点にある。ベンチで検証した DFT パターンをそのまま量産に移せるため、顧客は設計からテストまでアドバンテストの環境でつながる。EDA 大手3社とラウターバッハが提携先に名を連ねる。
売上と導入件数は公表されていない。2026年7月に発表した DFT Engineering は9月末までに提供を始める予定と発表したが、開始は公表されていない。
公表されていないこと
- SiConic の売上高と導入件数
- DFT Engineering の提供開始が予定どおり2026年9月末までに行われたか
- Link・D200 の製造場所
- 料金の形態と価格
出所
- SiConic 発表 (2025-02-20)
- SiConic Test Engineering 発表 (2025-05-08)
- SiConic DFT Engineering 発表 (2026-07-16)
- SiConic のページ (2026-11-01)
- SiConic Explorer のページ (2026-11-01)
- SiConic Link のページ (2026-11-01)
- SiConic DFT Engineering のページ (2026-11-01)
- SiConic 提携先のページ (2026-11-01)
- 有価証券報告書 第84期 (2026年3月期) (2026-06-26)
- 統合報告書2026 (2026-10-16)
- 保守契約のページ (2026-11-01)
出所との照合日: 2026年11月1日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
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