アドバンテストT6391(ディスプレイドライバーIC テストシステム) T6391 Display Driver IC Test System
スマートフォンやテレビの表示を制御するディスプレイドライバーIC (DDIC) とタッチ機能一体型の TDDI を試験する装置。アドバンテストは T6300 シリーズを世界で3,700台以上の設置台数を持つ DDIC テストの業界標準機と説明し (会社主張)、T6391 はその最新機種。液晶測定は最大3,584チャンネル、MIPI C-PHY は最大4Gsps に対応する。価格は公表していない。
詳細解説
- 製品の区分
- SoCテストシステムのうちディスプレイドライバー用。T6300 シリーズの最新機種で、従来と同じテスト記述言語 TDL の環境を引き継ぎながらデータ処理と伝送速度を上げた advantest.com
- 対象デバイス
- 液晶・有機EL 用の DDIC と TDDI 全般。モバイル向けの TDDI (タッチ機能一体型ドライバー IC)、拡張現実 (AR)・仮想現実 (VR) 向けの高精度・小振幅 DDIC、高速 DDIC advantest.com
- 設置台数
- T6300 シリーズは世界で3,700台以上 (会社発表) advantest.com
- 売上区分
- SoCテストシステムの「車載・産業機器・民生・DDIC」に含まれ、2026年3月期は約5% advantest.com
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
| 工場 | 所在地 | 役割 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| 群馬工場 | 群馬県邑楽郡邑楽町 | 有価証券報告書の「主要な設備の状況」で唯一「製造設備」と区分される国内拠点。テストシステム事業とサービス他の両方に属し、従業員349人 (2026年3月31日現在)。どの機種をここで造るかは公表されていない | advantest.com | |
| 外部委託先 (EMS) | 公表されていない | 統合報告書2026によると、品種が少なく数量が多い製品や、組み込む基板に応じて仕様を変えられる製品は EMS (電子機器受託製造サービス) の提携企業に生産を全面委託し、少量で構造が複雑な製品は自社で造る併用方式 (アドバンテストは「ハイブリッド生産」と呼ぶ)。委託先の社名と所在地は公表されていない | advantest.com | |
| 群馬R&Dセンタ | 群馬県邑楽郡明和町 | 開発設備。従業員1,212人 (2026年3月31日現在)、土地19万5,617平方メートル。統合報告書はドイツのボブリンゲンと並ぶ主要開発拠点と位置づける | advantest.com |
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- 多ピン・高速インターフェース
- P2P・MIPI・eDP などの高速インターフェースに対応し、マイクロボルト単位の高精度グレースケール試験モードを新たに搭載 advantest.com
- 同時試験
- 複数機能を同時に動かすコンカレントテストで DDIC のテスト時間を短縮 advantest.com
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| 液晶測定 | 最大3,584チャンネル、各ピンにデジタイザー (DGT) 搭載 | advantest.com |
| デジタル I/O | 最大1,024チャンネル、1.6Gbps | advantest.com |
| 高速インターフェース | MIPI C-PHY 最大4Gsps、MIPI D-PHY・P2P・eDP | advantest.com |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
| 部品 | 品名・型式 | メーカー | 銘柄 | 国・製造拠点 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 液晶測定モジュール・デジタルモジュール | T6391 用測定モジュール | アドバンテスト | 6857 | 日本 公表されていない |
製品ページ A |
| 筐体・CPU | 公表されていない | 公表されていない | — | 製品ページは「進化した CPU、アーキテクチャ」とだけ書く A |
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1製造EMS 委託と自社製造の併用。T6391 が自社製造か EMS 委託かは公表されていない企業: アドバンテスト・EMS
- 2販売親会社と海外販売子会社。DDIC メーカーが多い台湾・韓国・中国は アドバンテスト台湾・アドバンテスト・コリア・アドバンテスト中国法人 が窓口企業: アドバンテスト各社
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1製造製造拠点は公表されていない
💴 販売価格
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| T6391 (構成により異なる) | 公表していない。見積もり (相対取引) | 2026-11-01 | advantest.com |
🛒 購入方法
| 経路 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 直販 (国内と韓国・中国の一部) | 有価証券報告書によると、販売は主に親会社が国内と一部の海外顧客 (韓国・中国など) を担当する | advantest.com |
| 海外販売子会社 | その他の海外顧客は アドバンテスト・アメリカ (米カリフォルニア州)、アドバンテスト・ヨーロッパ (ドイツ)、アドバンテスト台湾 (台湾新竹)、アドバンテスト・シンガポール などが担当する | advantest.com |
| リース | 顧客に半導体テストシステムを1〜3年のオペレーティング・リースで貸し出す契約がある。契約はすべて解約不能 | advantest.com |
| 認定中古 | 子会社のアドバンテスト プリオウンド ソリューションズが、使わなくなった装置を買い取り、メーカーの技術者が仕様変更・動作確認・ライセンス切り替えをして再販する | advantest.com |
🛠️ アフターサービス・保守サービス
| 項目 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 保守契約 (カスタマ・サービス契約) | 専任エンジニアの技術支援、モジュール交換、ソフトウエア更新、校正、予防保守を含む支援パッケージ。必要なときに届くスペア部品や現地での支援を追加でき、対応可能時間の拡大や応答の迅速化のオプションもある。保証の年限は公表されていない | advantest.com |
| 校正・スペア・ソフトウエア更新 | 校正サービス、交換修理、顧客先にスペアボードを常備する仕組み、ソフトウエア更新を提供する | advantest.com |
| 遠隔保守 (ADVANTEST CONNECT+) | 半導体業界で使われる安全な遠隔接続の規格 secureWISE を使ったオンライン支援。xR (仮想現実・拡張現実の総称) を使うデジタル支援と遠隔操作に対応する | advantest.com |
| コールセンター | 日本 (0120-588-872) のほか米国・中国・欧州・シンガポール・韓国・台湾などに窓口を置く | advantest.com |
🌏 海外輸出
| 仕向け地 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 海外全般 | 2026年3月期の海外売上比率は97.8%。地域別の売上高は日本251億円、日本以外のアジア1兆359億円、米州445億円、欧州231億円。アジアの伸びは台湾でのSoC半導体用試験装置の販売が主因と有価証券報告書は説明する | advantest.com |
| 輸出管理 | 輸出管理の最高責任者は代表取締役兼経営執行役員社長。米国の輸出管理規則 (EAR) の域外適用に備え、特定顧客との取引では米国原産品目の含有率と直接製品規制の該当を確認し、用途に懸念があれば確約書を取る運用。製品分野ごとの一覧ページに該当・非該当判定書の発行窓口がある | advantest.com |
📈 販売の実績
| 期間 | 指標 | 値 | 単位 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年3月期 | SoCテストシステム売上のうち車載・産業機器・民生・DDIC 向けの比率 | 約5 | % | T6391 単体の売上は非開示 | advantest.com |
💰 金額
| 項目 | 値 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|
| T6300 シリーズの設置台数 | 3,700台以上 (会社発表) | advantest.com |
解析 — 部品・製造・販売の特徴
T6391 はディスプレイドライバーICという成熟分野の専用機だ。売上規模は AI 向けの V93000 より小さい (分野全体で SoC テスター売上の約5%)。それでも T6300 シリーズの設置台数3,700台以上が更新需要の土台になる。
技術面では、有機EL の高解像度化と AR・VR 向けの小振幅化に測定機能を合わせた。マイクロボルト単位のグレースケール試験と MIPI C-PHY 4Gsps への対応を加えている。従来機と同じ TDL 言語を使えるため、顧客は既存のプログラム資産を引き継げる。
一方、DDIC は価格競争が激しく、会社自身がテスト効率の向上を不可欠と書く。売上と生産拠点は開示されず、2026年3月期は車載・産業・民生・DDIC 向け全体で SoC テスター売上の約5%にとどまった。
公表されていないこと
- T6391 の売上高・出荷台数
- 製造拠点
- 発表・発売の時期
- 販売価格
出所
- T6391 製品ページ (2026-11-01)
- 有価証券報告書 第84期 (2026年3月期) (2026-06-26)
- 2026年度第2四半期 決算説明会資料 (2026-10-28)
- 統合報告書2026 (2026-10-16)
- 保守契約のページ (2026-11-01)
- 輸出管理のページ (2026-11-01)
出所との照合日: 2026年11月1日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
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