東京エレクトロンTELINDY PLUS・EVAROS・NT333(熱処理・原子層堆積 (ALD)装置) TELINDY PLUS / EVAROS / TELFORMULA / ALPHA-8SE i / NT333 (Batch Thermal and ALD Systems)
数十〜200枚のウエハーをまとめて酸化・熱処理 (アニール)・化学気相成長 (CVD)・原子層堆積 (ALD) する縦型バッチ炉。6枚を回転ステージに載せるセミバッチALD装置も含む。TELINDY PLUS は最大125枚、EVAROS は最大200枚を一度に処理し、TELINDYシリーズの累計出荷は1万台を超える (会社の製品ページ)。NT333 はステージ1回転で1回のALDサイクルを終える独自方式。先端パッケージング向けに深溝キャパシター (ディープトレンチキャパシター) 用の高誘電率 (High-k) 膜バッチALD装置がある。東京エレクトロンは2027年3月期・2028年3月期とも200台以上の出荷を見込む。東京エレクトロン テクノロジーソリューションズが開発・製造する。価格は公表していない。
詳細解説
- 製品の区分
- 300mm対応バッチ式熱処理装置 (TELINDY PLUS・TELINDY PLUS IRad・EVAROS・TELFORMULA)、200mm以下のALPHA-8SE i、セミバッチ原子層堆積 (ALD)装置NT333 tel.co.jp
- TELINDY PLUS
- 炉壁ごと加熱する (ホットウォール) 方式の均熱空間で酸化・アニール・成膜を行う。125枚仕様、会社独自のFTPSヒーター、ウエハーを載せる治具 (ボート) 2組の交互運用で生産性を上げる。原子層堆積 (ALD)の酸化膜 (SiO2)・窒化膜 (SiN)・高誘電率 (High-k) 膜、化学気相成長 (CVD)の多結晶シリコン、酸化、ラジカル酸化、アニールに対応 tel.co.jp
- TELINDY PLUS IRad
- バッチ炉にプラズマ源を載せ、プラズマダメージのない低温原子層堆積 (ALD)の窒化膜・酸化膜を成膜する tel.co.jp
- EVAROS
- 一度に300mmウエハー200枚を処理。新開発のマルチゾーンヒーターと大口径排気で均熱性と昇降温を改善し、TELINDY PLUS 比でウエハーあたり二酸化炭素 (CO2)排出を約25%減らした。将来の装置自律化に向けた新コントローラーを搭載 tel.co.jp
- TELFORMULA
- 投入から回収までの時間 (TAT) を最短化した小バッチ (最大50枚) の熱処理装置。高速昇降温ヒーターと高速搬送を持つ tel.co.jp
- NT333
- 東京エレクトロン初のセミバッチ式成膜装置。6枚を載せたステージが1回転すると原子層堆積 (ALD)の1サイクルが完結する。ALDサイクル内に改質ステップを組み込み低温での膜質と膜の応力を制御する tel.co.jp
- 事業上の位置
- 先端パッケージングの深溝キャパシター (ディープトレンチキャパシター) 用の高誘電率 (High-k) 膜バッチ原子層堆積 (ALD)で需要が拡大し、2027年3月期・2028年3月期とも200台以上の出荷を見込む (2026年10月30日)。統合報告書2026は拡散炉とバッチ成膜を上位シェア製品に挙げる (会社推定) tel.co.jp
- 沿革
- 河合利樹社長は2007年に熱処理装置 (TPS) の事業企画部長、2010年にTPS事業部長 (の事業部門・ゼネラルマネージャー) を務めた。アイルランドの子東京エレクトロンは磁場中熱処理装置を開発・製造する tel.co.jp
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- 縦型バッチ炉
- 石英の反応管にウエハーを積んだ治具 (ボート) を入れ、炉壁ごとヒーターで均一に加熱して酸化・アニール・減圧化学気相成長 (CVD)・熱原子層堆積 (ALD)を行う。クリーンルーム面積あたりの生産性が高い tel.co.jp
- プラズマ支援原子層堆積 (ALD) (IRad)
- バッチ炉にプラズマ源を載せ、熱原子層堆積 (ALD)の限界を超える低温・高精度の成膜を行う。装置内でその場で行うドライガスクリーニングでパーティクルを抑える tel.co.jp
- セミバッチ原子層堆積 (ALD) (NT333)
- 原料ガスの吸着空間と反応空間を遮へいガスで分け、ステージの回転で原子層を1層ずつ積む。独自のプラズマユニットとシールドで高速回転中のウエハーに均一にプラズマを当てる。膜種は酸化膜・窒化膜・高誘電率膜 tel.co.jp
- 短TAT (TELFORMULA)
- 高速昇降温ヒーター、反応炉の熱容量最小化、ガス置換の効率化、高速搬送で処理時間を短縮。炉内を全面石英化しドライガスクリーニングで清浄度を保つ tel.co.jp
- 熱制御の基礎研究
- 東京エレクトロンは有価証券報告書で熱処理装置で重要な熱制御技術を差別化のコア技術に挙げる tel.co.jp
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| 同時処理枚数 (最大) | EVAROS 200枚、TELINDY PLUS 125枚、TELINDY PLUS IRad 125枚、TELFORMULA 50枚、ALPHA-8SE i 150枚 (150/200mm)。NT333 は1チャンバー6枚・2チャンバー12枚 | tel.co.jp |
| プロセス温度 | EVAROS 室温〜800度、TELINDY PLUS 室温〜1,100度、TELFORMULA 室温〜1,000度、ALPHA-8SE i 室温〜1,250度 | tel.co.jp |
| 対応プロセス | 熱原子層堆積 (ALD)・減圧化学気相成長 (CVD)・酸化/アニール (TELINDY PLUS)、プラズマ支援ALD SiN・SiO2 (IRad)、酸化・窒化・多結晶シリコン (EVAROS)。NT333 はSiO2・SiN・高誘電率 (High-k) | tel.co.jp |
| 安全規格 (ALPHA-8SE i) | 半導体製造装置の安全基準SEMI S2と欧州のCEマーキングに適合 | tel.co.jp |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
| 部品 | 品名・型式 | メーカー | 銘柄 | 国・製造拠点 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| 石英反応管・ボート・ヒーター・温度制御系・ガス供給系・真空ポンプ | 公表されていない 製品ページは反応炉の全面石英化を記すが石英メーカー名はない |
公表されていない | — | 有価証券報告書・製品ページに供給元の記載はない A |
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1部品調達供給元は公表されていない。ALPHA-8SE i は生産中止の恐れがある部品を最新構成に刷新し300mm炉と共通化した (製品ページ)企業: 公表されていない
- 2組立・販売東京エレクトロン テクノロジーソリューションズが製造し、東京エレクトロン本体が仕入れて販売企業: 東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ
- 3物流東京エレクトロンBP。東北生産・物流センター (奥州市) が成膜装置を扱う企業: 東京エレクトロンBP
- 4据え付け・保守国内は東京エレクトロンFE、海外は各国の販売・サービス子会社企業: 東京エレクトロンFE ほか
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1開発・評価山梨 (韮崎市) にプロセス評価用設備163億円 (2024年11月〜2026年10月)・機械装置449億円 (2026年4月〜2028年8月) を投資する計画設備・企業: 東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ
- 2組立東北事業所 (奥州市) の生産・物流棟が2026年3月期に竣工。帳簿価額465億円 (2026年3月末)。機種別の分担は公表されていない設備・企業: 東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ 東北事業所
- 3出荷台数深溝キャパシター (ディープトレンチキャパシター) 用の高誘電率 (High-k) 膜バッチ原子層堆積 (ALD)は2027年3月期・2028年3月期とも200台以上の出荷見込み。他機種の台数は公表されていない設備・企業: 東京エレクトロン
💴 販売価格
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| TELINDY PLUS・IRad・EVAROS・TELFORMULA・ALPHA-8SE i・NT333 | 公表していない。見積もり | 2026-11-01 | tel.co.jp |
🛒 購入方法
🛠️ アフターサービス・保守サービス
🌏 海外輸出
📈 販売の実績
💰 金額
解析 — 部品・製造・販売の特徴
縦型バッチ炉は東京エレクトロンが上位シェアと説明する製品で、累計出荷は1万台を超える。先端パッケージング向けの深溝キャパシター用の高誘電率膜バッチALDで、東京エレクトロンは年200台以上の出荷を見込む。微細化の前工程とは別の、受動部品に近い用途で新しい需要が出た。EVAROS は200枚同時処理とウエハー1枚当たりの二酸化炭素 (CO2) 排出25%減を特長とする。NT333 は枚葉とバッチの中間を狙う独自方式だが、東京エレクトロンは採用規模を公表していない。バッチ装置単独の売上は成膜装置20%の中に含まれ、東京エレクトロンは内訳を公表していない。製造は山梨・岩手の3事業所に分かれ、東京エレクトロンは機種ごとの分担も公表していない。東京エレクトロンは山梨にプロセス評価用の機械装置449億円を2026年4月から2028年8月にかけて投資する計画を示した。
公表されていないこと
- バッチ熱処理装置単独の売上・販売台数・価格
- 機種ごとの製造事業所
- 石英部材・ヒーターなど主要部品の供給元
- NT333 の採用顧客と出荷台数
出所
- 成膜 TELINDY シリーズ 製品ページ (2026-11-01)
- 成膜 NT333 シリーズ 製品ページ (2026-11-01)
- 製品一覧 (2026-11-01)
- 第63期 有価証券報告書 (2026-06-22)
- 2027年3月期 第2四半期 決算説明会資料 (2026-10-30)
- 2026年3月期 決算説明会資料 (2026-04-30)
- Integrated Report 2026 Data Section (2026-09-15)
- グループ会社 (2026-11-01)
- 役員紹介 (2026-07-01)
- エンジニアリングサービス (2026-11-01)
- 改造 (2026-11-01)
出所との照合日: 2026年11月1日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
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