東京エレクトロンCELLESTA・EXPEDIUS・NS(洗浄装置) CELLESTA / EXPEDIUS / NS300 / ANTARES / ZETA+ (Wafer Cleaning Systems)
ウエハー表面のパーティクルや残さを薬液・純水・物理力で除く洗浄装置。枚葉式はCELLESTA-i MD (毎時650枚) など、バッチ式はEXPEDIUS-i (毎時1,000枚)。ブラシ洗浄装置 (スクラバー) のNS300Z (毎時1,000枚)、低温エアロゾルで乾式洗浄するANTARES、バッチスプレーのZETA+ も揃える。枚葉・バッチ・ブラシ洗浄の各装置は東京エレクトロン九州 (熊本県合志市) が開発・製造する。ANTARES・ZETA+ は米国の製造子会社 (ミネソタ州) の製品で、製造地は公表されていない。新規装置売上の9% (2026年3月期) を占める。価格は公表していない。
詳細解説
- 製品の区分
- 枚葉洗浄 (CELLESTA-i MD・CELLESTA-i・CELLESTA MS2)、バッチ洗浄 (EXPEDIUS-i)、ブラシ洗浄 (スクラバー) (NS300Z・NS300+ HT・NS300+ 200mm Conversion・NS300)、低温エアロゾル洗浄 (ANTARES)、バッチスプレー洗浄 (ZETA+ 200/300・Semi-auto) tel.co.jp
- CELLESTA-i MD
- 10ナノメートル世代以降の洗浄向け。洗浄後のチャンバー雰囲気制御と独自のIPA (イソプロピルアルコール) 吐出で微細パターンの倒れを防ぐ乾燥を実現。Cu露出時の洗浄にも拡張できる。2014年の半導体・オブ・ザ・イヤー (電子デバイス産業新聞主催)を受賞 tel.co.jp
- CELLESTA MS2
- 2流体スプレーとブラシで両面を同時に物理洗浄する。単位面積あたりの生産性は従来機の1.5倍以上 (会社比)。独自のウエハー保持で最外周とベベルまで洗う tel.co.jp
- EXPEDIUS-i
- 最大50枚をまとめて処理するバッチ式。従来機比で処理能力150%増の毎時1,000枚。3D NAND型フラッシュメモリーの酸化膜/窒化膜の高選択ウエットエッチングに対応 tel.co.jp
- NSシリーズ
- コータ/デベロッパのプラットフォームを踏襲したブラシ洗浄 (スクラバー)。NS300Z は最大8スピンモジュールで毎時最大1,000枚 (従来機の2倍)。NS300+ 200mm Conversion は200/150mm対応 tel.co.jp
- ANTARES・ZETA+
- ANTARES は導入ガスを低温エアロゾル化して乾式でパーティクルを除く。ZETA+ は高温薬液 (220度超) のViPR+ 技術でレジストやシリサイドを剥離するバッチスプレー装置。いずれも米国の製造子会社 (ミネソタ州) の製品 tel.co.jp
- 事業上の位置
- 洗浄装置は2026年3月期の新規装置売上の9%。塗布現像・洗浄装置の事業部門は2026年7月の熊本地方の地震に対応し、2026年4〜9月の売上高が2025年10月〜2026年3月に比べて50%超増えた (2026年10月30日)。統合報告書2026は洗浄を上位シェア製品に挙げる (会社推定) tel.co.jp
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
| 工場 | 所在地 | 役割 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| 東京エレクトロン九州 本社 | 熊本県合志市福原1-1 | コータ/デベロッパ・洗浄装置・3次元実装装置の開発・製造 (グループ会社一覧)。従業員2,219人 (2026年3月末)。2025年10月に洗浄装置を含むプロセス開発棟が竣工 | tel.co.jp | |
| 米国の製造子会社 (ミネソタ州チャスカ) | 米ミネソタ州チャスカ (東京エレクトロンは有価証券報告書で工場と記載) | 表面処理 (サーフェスプレパレーション) 装置とガスクラスタービーム装置の開発・製造・販売 (グループ会社一覧)。ANTARES・ZETA+ はこの子会社の製品。製品ごとの製造地は公表されていない。従業員266人 (2026年3月末) | tel.co.jp |
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- 枚葉ウエット洗浄と乾燥
- 回転するウエハーに薬液と純水を流し、IPA (イソプロピルアルコール) で乾燥する。CELLESTA-i MD は新しいIPA乾燥と乾燥機能SMDで微細パターンの倒れを防ぎ、薬液のリサイクルで運転コストを下げる tel.co.jp
- 物理洗浄
- 2流体スプレー (AS2) とブラシでパーティクルを除く。MS2 は両面同時処理で非洗浄面の保護用の純水・ガスを不要にした tel.co.jp
- バッチ洗浄・選択エッチング
- 複数の処理槽で薬液処理・純水リンス・乾燥を行う。EXPEDIUS-i は選択エッチングの制御性と微細パターンの倒れを防ぐ乾燥機能 (SD2) を改良 tel.co.jp
- 低温エアロゾル洗浄
- 導入ガスを低温エアロゾル化し、水も薬液も使わずに微細パーティクルだけを除く。銅 (Cu) や低誘電率 (Low-k) 膜を傷めず、乾燥むら (ウォーターマーク) や帯電を防ぐ tel.co.jp
- コンタミネーション制御
- 東京エレクトロンは有価証券報告書でパーティクルや不純物汚染を制御するコンタミネーション制御技術を差別化のコア技術に挙げる tel.co.jp
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| 処理能力 | CELLESTA-i MD 650枚/時、CELLESTA-i 650枚/時、CELLESTA MS2 800枚/時、EXPEDIUS-i 1,000枚/時、NS300Z 1,000枚/時、NS300+ HT 500枚/時、ZETA+ 300mm 230枚/時 (ハード上限) | tel.co.jp |
| 対応ウエハー | CELLESTA・EXPEDIUS・NS300Z・ANTARES 300mm。NS300+ 200mm Conversion 150/200mm。ZETA+ 200/300mm (全自動)・150/200mm (セミオート) | tel.co.jp |
| 処理内容 | 前後洗浄・ウエットエッチング (CELLESTA)、物理洗浄 (MS2)、レジスト剥離 (EXPEDIUS・ZETA+)、純水ブラシ洗浄 (スクラバー) (NS)、乾式エアロゾル (ANTARES) | tel.co.jp |
| パーティクル除去率 (NS) | >95% | tel.co.jp |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1部品調達供給元は公表されていない。東京エレクトロンは有価証券報告書で国内に生産拠点が集中し、災害時の供給停止をリスクに挙げる企業: 公表されていない
- 2組立・販売東京エレクトロン九州が製造し、東京エレクトロン本体が仕入れて販売。米国の製造子東京エレクトロンは製品の製造と販売を行う (有報)企業: 東京エレクトロン九州・米国の製造子会社 (ミネソタ州チャスカ)
- 3物流東京エレクトロンBP。熊本に物流施設100億円を2027年春〜2028年春に新設する計画企業: 東京エレクトロンBP
- 4据え付け・保守国内は東京エレクトロンFE、海外は各国の販売・サービス子会社企業: 東京エレクトロンFE ほか
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1開発・評価熊本のプロセス開発棟 (2025年10月竣工) でコータ/デベロッパと洗浄装置のプロセスを評価。九州にプロセス評価用機械装置430億円 (2026年4月〜2028年3月) を投資する計画設備・企業: 東京エレクトロン九州
- 2組立合志市の工場で組み立てる。2026年7月の熊本地方の地震の影響に対応した (2026年10月30日)。工程の詳細は公表されていない設備・企業: 東京エレクトロン九州
- 3米国での製造ANTARES・ZETA+ を含む表面処理装置は米国の製造子会社 (ミネソタ州チャスカ) が開発・製造・販売するとグループ会社一覧が記す。機種ごとの製造地は公表されていない設備・企業: 米国の製造子会社 (ミネソタ州チャスカ)
💴 販売価格
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| CELLESTA・EXPEDIUS・NS・ANTARES・ZETA+ 全機種 | 公表していない。見積もり | 2026-11-01 | tel.co.jp |
🛒 購入方法
🛠️ アフターサービス・保守サービス
🌏 海外輸出
📈 販売の実績
💰 金額
解析 — 部品・製造・販売の特徴
洗浄装置は新規装置売上の9%で、構成比は2025年3月期の13%から下がった。東京エレクトロンは製品別に構成比が下がった理由を説明していない。製品は枚葉・バッチ・ブラシ洗浄・乾式と幅広い。ANTARES・ZETA+ は米国の製造子会社 (ミネソタ州チャスカ) の製品で、この子会社が表面処理装置の開発・製造・販売を受け持つ。統合報告書2026は洗浄を上位シェアの区分に挙げるが、東京エレクトロンは順位を数字では示していない。2026年7月の熊本地方の地震に対し東京エレクトロンは迅速に対応したと説明し、2026年4〜9月の売上は2025年10月〜2026年3月に比べ50%超増えた。工場への影響の中身は公表していない。塗布現像と同じ事業部門・同じ工場で造るため、会社の業績の開示も塗布現像と一体である。東京エレクトロンは熊本に物流施設100億円を2027年春から2028年春にかけて新設する計画を示した。
公表されていないこと
- 機種別の販売台数・価格・売上
- ANTARES・ZETA+ の製造地
- 薬液供給系・ノズルなど主要部品の供給元
- 洗浄装置の世界シェアの数字
出所
- 洗浄 CELLESTA シリーズ 製品ページ (2026-11-01)
- 洗浄 EXPEDIUS シリーズ 製品ページ (2026-11-01)
- 洗浄 NS シリーズ 製品ページ (2026-11-01)
- 洗浄 ANTARES シリーズ 製品ページ (2026-11-01)
- 洗浄 ZETA+ シリーズ 製品ページ (2026-11-01)
- 製品一覧 (2026-11-01)
- 第63期 有価証券報告書 (2026-06-22)
- 2027年3月期 第2四半期 決算説明会 書き起こし (2026-10-30)
- Integrated Report 2026 Data Section (2026-09-15)
- グループ会社 (2026-11-01)
- デジタル変革 (DX) の基盤 Epsira 発表 (2025-12-17)
- エンジニアリングサービス (2026-11-01)
- 改造 (2026-11-01)
出所との照合日: 2026年11月1日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
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