東京エレクトロンCLEAN TRACK LITHIUS(塗布現像装置) CLEAN TRACK LITHIUS Pro DICE / Pro Z / Pro AP / Pro V / Pro
露光の前に感光材 (レジスト) を塗り、露光後に現像する塗布現像装置 (コータ/デベロッパ)。最新機のCLEAN TRACK LITHIUS Pro DICE はHigh NA (高開口数) を含む極端紫外線 (EUV) 露光に対応する。露光装置とつないだ状態 (インライン) での処理能力は毎時440枚。東京エレクトロン九州 (熊本県合志市) が開発・製造する。東京エレクトロンは塗布現像装置の世界シェアを90%以上、EUV露光向けは100%と説明する (会社推定)。新規装置売上の28% (2026年3月期) を占める。価格は公表していない。
詳細解説
- 製品の区分
- 300mmウエハー対応のレジスト塗布現像装置。露光装置と接続してインラインで動かす。シリーズはPro DICE・Pro AP・Pro Z・Pro V・Pro・LITHIUS (認定中古) と、200mm以下や化合物基板向けのCLEAN TRACK ACT (ACT 12 は300/200mm) tel.co.jp
- LITHIUS Pro DICE
- High NAを含む極端紫外線 (EUV)から深紫外線 (DUV、KrF・ArF・液浸) まで対応する最新プラットフォーム。Pro Z を継承し、極微細パターン向けの欠陥制御と薬液コストの低減、装置データの収集・処理能力の強化を図った。製品ページは処理速度を業界で最も速いと説明する (会社主張) tel.co.jp
- LITHIUS Pro Z
- 10ナノメートル世代以降のリソグラフィ向け。低発塵搬送でウエハーのベベル (縁) に触れず、裏面・エッジ部の欠陥を抑える。極端紫外線 (EUV)工程に拡張できる tel.co.jp
- LITHIUS Pro AP
- 高粘度材料や塗布型ハードマスク (スピンオンハードマスク)、次世代パッケージング向けに最適化。CLEAN TRACK ACT 12 の考え方を継承し、Pro Z の搬送系と薄型スピンモジュールを載せる tel.co.jp
- 事業上の位置
- 2026年3月期の新規装置売上1兆7,754億円のうちコータ/デベロッパは28%。東京エレクトロンは2027年3月期の塗布現像装置売上を前期比50%以上の増加と見込む (2026年4月30日)。DRAMの極端紫外線 (EUV)採用、ロジックのEUVマルチパターニングのほか、ほぼ全顧客の増産・微細化投資の引き合いがあると説明 tel.co.jp
- 2026年4〜9月の進捗
- 新製品Pro DICE が顧客に展開され、先端ロジック・DRAMの複数工程で量産採用認定 (POR) を獲得 (2026年7月30日)。熊本地方の地震 (2026年7月) の影響に対応しつつ、塗布現像・洗浄装置の事業部門の2026年4〜9月の売上高は2025年10月〜2026年3月に比べ50%超増えた (2026年10月30日) tel.co.jp
- 市場での位置
- 東京エレクトロンは世界シェア90%以上と説明する (2026年4月30日決算説明会の発言)。同じ説明会の付録では、米調査会社ガートナーの2025年のデータを基に会社が算出した図で91%。極端紫外線 (EUV) 露光向けは100% (統合報告書2026、会社推定) tel.com
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- 仕組み
- ウエハーを回転させながらレジストを滴下して均一に塗り (スピンコート)、ベークし、露光装置に渡す。露光後に現像液でパターンを出す。複数の塗布・現像・加熱・冷却モジュールを搬送ロボットでつなぐ tel.co.jp
- 欠陥制御
- Pro Z 以降はウエハーのベベルに触れない低発塵搬送を採用し、裏面とエッジ部の欠陥を抑える。Pro DICE は極端紫外線 (EUV)の極微細パターン向けの欠陥制御技術を加えた tel.co.jp
- High NA 極端紫外線 (EUV)対応
- High NA 極端紫外線 (EUV) 露光に対応する (製品ページ)。東京エレクトロンは有価証券報告書で高NA EUV向けレジスト材料技術を基礎研究の課題に挙げる。ベルギーの研究機関imecとの提携を2025年6月に延長し、2ナノメートル世代以降を開発する (2025年6月16日発表) tel.co.jp · tel.co.jp
- データ活用
- LITHIUS の装置データ収集・解析ソフト Ingenio を持ち、Pro DICE では収集・処理能力を強化した。会社のデジタル変革 (DX) の基盤 Epsira (2025年12月) と組み合わせる tel.co.jp
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| 対応ウエハー | 300mm (Pro DICE・Pro AP・Pro Z・Pro V)、200/300mm (Pro・LITHIUS) | tel.co.jp |
| 処理能力 (インライン) | Pro DICE 440枚/時、Pro Z 300枚/時、Pro V 250枚/時、Pro 200枚/時、LITHIUS 150枚/時、Pro AP 200枚/時 | tel.co.jp |
| 対応プロセス | Pro DICE・Pro Z: 極端紫外線 (EUV)・液浸・ArF・KrF・i線・塗布型カーボン (SOC)。Pro AP: ポリイミド・パッケージ・塗布型絶縁膜 (SOD) など | tel.co.jp |
| 販売形態 | Pro DICE〜Pro は新品、LITHIUS は認定中古装置 | tel.co.jp |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1部品調達東京エレクトロンは有価証券報告書で主要な生産拠点が国内にあり、部品の安定供給をサプライヤーに依存すると記す。東京エレクトロンは国内に構築した供給網を強みに挙げる (2026年7月30日 Q&A)。個別の供給元は公表されていない企業: 公表されていない
- 2組立・検査東京エレクトロン九州が製造し、東京エレクトロン本体が仕入れて販売する (有報「事業の内容」)企業: 東京エレクトロン九州
- 3物流東京エレクトロンBPがグループの物流を受け持つ企業: 東京エレクトロンBP
- 4据え付け・保守国内は東京エレクトロンFE、海外は各国の販売・サービス子会社 (米・韓・台・中・欧・シンガポール等)企業: 東京エレクトロンFE・海外の販売・保守子会社
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1開発・評価熊本のプロセス開発棟 (2025年10月竣工) でコータ/デベロッパ・洗浄装置のプロセスを評価する設備・企業: 東京エレクトロン九州
- 2組立合志市の工場で組み立てる。工程の詳細は公表されていない設備・企業: 東京エレクトロン九州
- 3生産能力製品別の生産能力は公表されていない。会社全体の年間出荷は約4,000〜6,000台 (統合報告書2026)設備・企業: 東京エレクトロン
💴 販売価格
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| CLEAN TRACK LITHIUS Pro DICE ほか全機種 | 公表していない。見積もり | 2026-11-01 | tel.co.jp |
🛒 購入方法
🛠️ アフターサービス・保守サービス
🌏 海外輸出
📈 販売の実績
💰 金額
解析 — 部品・製造・販売の特徴
塗布現像装置は会社推定で世界シェア90%以上を持つ製品群である。EUV露光機の出荷が増えるほど、対になる塗布現像装置の需要も増える。東京エレクトロンは2027年3月期に売上を50%以上伸ばす計画を示し、DRAMのEUV採用と先端ロジックの投資を前提に置く。新規装置売上の28%を占め、エッチングに次ぐ第2の柱である。製造は熊本県合志市に集中する。2026年7月の熊本地方の地震に対し東京エレクトロンは迅速に対応したと説明し、2026年4〜9月の売上は2025年10月〜2026年3月に比べ50%超増えた。工場への影響の中身は公表していない。High NA EUV向けの採用はPro DICE で進むが、東京エレクトロンは採用顧客名を公表していない。東京エレクトロンは部品の供給元も公表せず、国内に築いた供給網を強みと説明する。
公表されていないこと
- 製品別の販売価格・販売台数・生産能力
- 主要部品 (搬送ロボット・ポンプ・ホットプレート) の供給元
- 製品群ごとの仕向け地別売上
- 大津事業所で製造する製品
出所
- コータ/デベロッパ LITHIUS シリーズ 製品ページ (2026-11-01)
- 製品一覧 (2026-11-01)
- 第63期 有価証券報告書 (2026-06-22)
- 2026年3月期 決算説明会 書き起こし (2026-04-30)
- 2026年3月期 決算説明会資料 (2026-04-30)
- 2027年3月期 第2四半期 決算説明会 書き起こし (2026-10-30)
- Integrated Report 2026 (2026-09-15)
- Integrated Report 2026 Data Section (2026-09-15)
- グループ会社 (2026-11-01)
- エンジニアリングサービス (2026-11-01)
- 改造 (2026-11-01)
- デジタル変革 (DX) の基盤 Epsira 発表 (2025-12-17)
- 東京エレクトロンとimecが戦略的パートナーシップを延長 (2025-06-16)
出所との照合日: 2026年11月1日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
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