パワーエックスPowerOS(クラウド型のエネルギー管理システム) PowerX PowerOS
パワーエックスが自社で開発した、クラウド型のエネルギー管理システムである。蓄電池を置いた拠点の機器をネットにつなぐ (IoT) 基盤で、監視・制御・セキュリティー・サポートの機能を持つ。Mega Power と PowerX Cube の遠隔監視と常時の保守に使い、サーバーはすべて国内に置く。電気自動車 (EV) 用急速充電器 Hypercharger Pro の蓄電池から施設へ給電する運用も制御する。電力の需給調整を束ねる事業者 (アグリゲーター) の制御システムと、外部連携の仕組み (WebAPI) でつながる。
詳細解説
- 対象製品
- Mega Power と PowerX Cube の監視と制御に使う。Hypercharger Pro の蓄電池から施設へ給電する運用も PowerOS で自動にする。 power-x.jp
- 提供の形
- 製品の販売に付けて、遠隔監視による常時の保守・保全をする。利用者は蓄電池の状態を監視し、充放電を自分で制御できる。 contents.xj-storage.jp
- 開発の体制
- エンジニアリング・研究開発部の IT チームが、PowerOS (Mega Power 向けの運用管理システム) とアプリ「PowerX App」を開発する。 contents.xj-storage.jp
- 他社のシステムとの連携例
- 2025年2月に運転を始めたオリンピアの三室町蓄電所では、アグリゲーターの E-Flow と PowerOS が WebAPI で連携し、充放電の指令を現地に伝える。 power-x.jp
- AI との連携
- 制御を最適にする AI のソフトと連携できる。 power-x.jp
🏭 製造工場
この製品を作る工場と、それぞれの役割。会社の発表・有価証券報告書・官公庁の資料で確かめた拠点だけを載せた。
| 工場 | 所在地 | 役割 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|
| 開発の拠点 | 東京都 (東京オフィス) と東京都大田区平和島 (研究開発拠点 POWERD LAB、2025年7月開設) | ソフトウエアの開発拠点。サーバーは国内に置くが、データセンターの事業者と所在地は公表されていない。 | ソフトウエアのため製造工場はない。POWERD LAB の所在地は決算説明資料、2025年7月の開設は有価証券報告書 | contents.xj-storage.jp |
⚙️ 技術・仕組み
どう動くか。方式・構造・制御・材料を、会社の技術資料と特許・論文で確かめた範囲で書いた。
- 制御の階層
- クラウド、現地の制御装置、エネルギー管理、電池システム・ラック・モジュールの各制御装置まで、6つの階層をパワーエックスが設計する。パワーエックスは、他社はこのうち一部の層しか自社で設計していないと説明する。 power-x.jp
- AI との連携
- 蓄電池の充放電のデータを AI のモデルに学習させ、機器の制御の最適化に使う。パワーエックスは、卸電力市場の取引を自動にし、売買の時機を改めることで収益を上げると説明する。 contents.xj-storage.jp
- 国内でのホスティング
- PowerOS はすべて国内でホスティングする。制御ソフトウエアは国内で自社開発し、サーバーも国内に置く。 power-x.jp
- 遠隔制御の指針
- パワーエックスは製品ページで、情報処理推進機構の指針 (エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネスと IoT セキュリティー) に沿った遠隔制御システムだと説明する。 power-x.jp
- 通信のセキュリティー
- 製品とシステムの管理は国際電気標準会議 (IEC) の規格に沿い、ネットワーク設計から機器の通信まで暗号化と認証で守るとパワーエックスは説明する。 power-x.jp
- 24時間監視
- 自社システムで製品を24時間監視し、技術サポートの専門チームが導入後の運用と不具合への対応をする。 contents.xj-storage.jp
- 情報セキュリティーの管理の認証 (ISMS)
- ISO/IEC 27001:2022 と追補1:2024、JIS Q 27001:2025 の認証を持つ (認証番号 JP024742)。対象は東京オフィス・分室とショールーム・研究開発拠点で、製品の認証ではない。プライバシーマークも取得している。 power-x.jp
- 製品のセキュリティーの適合ラベル
- IoT 機器のセキュリティー適合ラベル JC-STAR★1 (レベル1) は、Mega Power 2700A と Mega Power 2500 が系統用蓄電システムとして2025年10月に取得した。パワーエックスは系統用蓄電所の案内で、制御装置はすべて JC-STAR★1 を取得済みだとしている。 power-x.jp
- 米国の基準への準拠の主張
- 国際規格と米国の電力向けサイバーセキュリティー基準 (NERC CIP) に沿って制御装置を設計したとパワーエックスは説明する。 power-x.jp
主要諸元
| 項目 | 値 | 出所 |
|---|---|---|
| 機能 | 監視・制御・セキュリティー・サポート、AI のソフトとの連携 | power-x.jp |
| ホスティング | 国内 | power-x.jp |
| 外部接続 | WebAPI でアグリゲーターの制御システムと連携した例がある | power-x.jp |
| 市場取引 | 充放電の制御の最適化で卸電力市場の取引を自動にする (会社の説明) | contents.xj-storage.jp |
🔩 各部品と部品メーカー
部品は諸元表と発表で存在を確かめたものを並べ、メーカーは会社か部品メーカーの発表、有価証券報告書、分解調査の報道で供給元を確かめられたときだけ社名を書いた。確かめられない部品は「公表されていない」。載っていない会社は「関与していない」ではなく「公表資料で確かめられていない」。確度 A は会社の一次資料、B は報道。
| 部品 | 品名・型式 | メーカー | 銘柄 | 国・製造拠点 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| クラウドの基盤 | 国内のサーバー クラウドの事業者名は公表されていない |
公表されていない | — | 日本 国内 |
製品ページの、PowerOS はすべて国内でホスティングするとの記載 A |
| 現地の制御装置 | 現地の制御装置、電池システム・ラック・モジュールの各制御装置 | パワーエックス 自社設計 |
— | 日本 公表されていない |
製品ページの制御階層の説明 A |
🔗 部品製造サプライチェーン
材料から部品・組み立て・販売までを、上流から下流の順に並べた。
- 1開発制御ソフトウエアはすべて国内で自社開発する企業: パワーエックス
- 2他社のエネルギー管理システム (EMS) との分担案件によっては他社の EMS を使う。ニシム電子工業の TAMERBA、関西電力の SenaSon と組み合わせた例がある企業: ニシム電子工業・関西電力
🏗️ 製造ライン
工場の中でこの製品がどう作られるか。工程の順に、ラインの構成・設備・自動化・検査・生産能力を、会社の発表と工場見学の記録で確かめた範囲で書いた。
- 1製造工程ソフトウエアのため製造ラインはない。リリースの手順や更新の頻度は公表されていない設備・企業: 公表されていない
💴 販売価格
| 型番・グレード | 税込価格 (円) | 時点 | 出所 |
|---|---|---|---|
| PowerOS | 公表していない。蓄電システムの販売・保守契約に含めて販売する | 2026-11-07 | contents.xj-storage.jp |
🛒 購入方法
| 経路 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 蓄電システムとの一括 | Mega Power・PowerX Cube の導入に合わせて付ける。単体での販売は公表されていない | power-x.jp |
🛠️ アフターサービス・保守サービス
| 項目 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 常時の保守・保全 | PowerOS の遠隔監視で異常の兆しを早く見つけ、全国のパートナー企業と現地の点検・部品交換をする | power-x.jp |
| 制度変更への対応 | 系統連系の技術要件の改訂やサイバーセキュリティーの要件の変更に合わせ、機能の更新を提案するとしている | power-x.jp |
🌏 海外輸出
| 仕向け地 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 海外 | PowerOS を海外で使う計画は公表されていない。米国向けの検討では、国内工場で作る蓄電システムを米国の懸念される外国事業体 (FEOC) の要件に合うよう設計するとしている | power-x.jp |
📈 販売の実績
| 期間 | 指標 | 値 | 単位 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年2月13日 | オリンピアの三室町蓄電所で、アグリゲーターと WebAPI で連携して運転開始 | Mega Power 3台・定格7,404kWh | 台 | power-x.jp | |
| 2025年12月〜 | JALアグリポートの農園の PowerX Cube を遠隔監視 | 運用中 | power-x.jp |
💰 金額
| 項目 | 値 | 備考 | 出所 |
|---|---|---|---|
| PowerOS の売上・利用料 | 公表されていない | contents.xj-storage.jp |
解析 — 部品・製造・販売の特徴
パワーエックスはセルとモジュールを外部から買い、PowerOS を中心とする制御を自社の付加価値と位置づける。パワーエックスは、セルの性能より制御と管理の作り込みが安全性を決めると説明する。クラウドからモジュールの制御装置までを自社で設計した点を他社との違いに挙げる。
IoT 機器のセキュリティー適合ラベル JC-STAR★1 は、Mega Power 2700A と 2500 が取得した。PowerOS の単独の認証ではない。情報セキュリティーの管理の認証 (ISMS) は、パワーエックスの東京オフィス・分室、ショールーム・研究開発拠点が対象である。米国の電力向けサイバーセキュリティー基準 (NERC CIP) や国の指針への準拠は、パワーエックスの説明で、第三者の認証は示されていない。
公表されていないこと
- PowerOS の利用料、契約の形、単体の売上は公表されていない
- 国内のホスティング先の事業者とデータセンターの所在地は公表されていない
- NERC CIP への準拠を第三者が確かめたかどうかは示されていない
- AI のソフトの開発元と、市場取引の自動化の実績は公表されていない
出所
- Mega Power 2500/2700A 製品ページ (PowerOS・セキュリティーの説明) (2026-11-07)
- PowerX Cube 製品ページ (2026-11-07)
- 会社概要 (認証一覧) (2026-11-07)
- Made in Japan Promise (2026-11-07)
- 有価証券届出書 (新規公開時) (2025-11-21)
- 有価証券報告書 第5期 (2025年12月期) (2026-03-25)
- 2026年12月期 第1四半期 決算説明資料 (拠点一覧) (2026-05-14)
- オリンピア 三室町蓄電所への納入 (2025-02-13)
- Hypercharger Pro の発表 (2026-11-07)
- JAL グループの農園の夏いちご (2026-08-31)
- JC-STAR 適合ラベル取得の発表 (2025-10-06)
- 系統蓄電所ソリューション (2026-11-07)
- 九電みらいエナジーへの納入 (2026-02-05)
- エナジーボールトとの戦略的パートナーシップ契約 (2026-11-05)
出所との照合日: 2026年11月7日。数字は出所の書類のまま。株価・時価総額は扱わない。
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