AI研究機関エポックAIは2026年9月4日、ファーウェイが2030年までにエヌビディアへ追いつくかを問い、「ほぼ確実に無理」と結んだ。2026年の計算資源の生産量は4%未満、国産HBMだけなら2028年に1%という推計である。

本稿はその報告書の数字を一つずつ書き起こし、ファーウェイ自身の公表値、SECの決算、EDINETの有価証券報告書、e-StatとFREDで検算した。

報告書を書いたのはエポックAIのベンカット・ソマラで、同機関がAI半導体の販売量をH100換算で集計している「AI Chip Sales」のデータを基にしている。同機関は2025年10〜12月期のAI半導体の設計企業別シェアをエヌビディア68%、グーグル19%、アマゾンAMDが各5%、ファーウェイ3%、カンブリコン1%未満と推計し、いずれの企業も2022年以降は年3.3倍前後で伸びていると見る。ファーウェイの位置は、この伸び率の競争の中で決まる。

計算資源の生産量という物差し — 1個当たりの性能と生産できる個数

報告書が両社を比べる物差しは「生産した計算資源の量」で、これは1チップの演算性能と生産個数の積である。単位はH100換算 (H100e) で、各チップのFP8の演算性能 (疎行列の加速を含まない高密度の値、以下同じ) をエヌビディアのH100の1,979 TFLOPSで割り、FP8を持たない旧世代 (アセンド910C) は高密度FP16を989 TFLOPSで割る。メモリ容量、相互接続、ソフトウェア、稼働率は数えない。エポックAI自身がこの限界を明記し、ファーウェイの実効性能はこの物差しが示す値より低いと注記している。理由はソフトウェア基盤CANNの成熟度がCUDAに数年遅れ、中国の研究機関もエヌビディア製が手に入る限りそちらを選ぶからだ。

ファーウェイの主力アセンド950は、2026年1〜3月期に推論の前処理 (プリフィル) 向けの950PR、10〜12月期に学習と推論の生成段階 (デコード) 向けの950DTが出る。演算性能はFP8で1 PFLOPS、MXFP4で2 PFLOPSと、2025年9月18日のHuawei Connectで徐直軍副会長が公表した。H100の高密度FP8は1,979 TFLOPSなので、アセンド950は2022年出荷のH100の半分にとどまる。エヌビディアのB300は高密度FP4で13.5 PFLOPS相当、アセンド950の6.75倍で、報告書はこれを「約7倍」と丸めた。世代の差は3〜4年である。

6.75倍の内訳 — 製造プロセス1.6倍、面積2倍、トランジスタ当たり2.1倍

報告書はこの6.75倍を3つの係数に分けた。第1は製造プロセスの密度で、SMIC (中芯国際) のN+3とTSMCのN4Pの1mm²当たりトランジスタ数の差を1.6倍と置く。第2はロジック回路の面積で、1パッケージ当たりのロジックダイ面積を950DTの約800mm²に対しB300の約1,600mm²として2.0倍。第3は残りの差分としての「トランジスタ当たりの性能」で2.1倍、ここに動作周波数、FP4の演算経路、テンソルコアの設計、電力枠、演算コアの面積比が混ざる。1.6×2.0×2.1がほぼ6.75になる。

B300とアセンド950DTの性能差の内訳
B300とアセンド950DTの性能差の内訳

図1 — FP4ピーク性能の6.75倍を3つの係数に分けた階段図と、両チップの公表・推定仕様の照合

係数を一次資料と突き合わせると、密度の1.6倍は幅のある数字である。TechInsightsは2025年12月11日、キリン9030の解体解析でSMIC N+3の密度を約113 MTr/mm²と計測し、TSMCのN6 (107.7) を上回るがN5級には届かないと結論した。一方でB300が使うN4Pの密度を、ブラックウェルの公称2,080億トランジスタを約1,600mm²で割ると約130 MTr/mm²になり、113との単純比は約1.15倍にすぎない。報告書の1.6倍は高性能ロジック向けセルの密度差を見ていると読める。もし密度差が1.6倍より小さければ、残りの差分である「トランジスタ当たりの性能」の係数はそれだけ大きくなる。すなわちファーウェイの遅れの大半は製造装置ではなく設計側にある、という解釈が強まる。

演算性能当たりの価格と帯域幅当たりの価格の対比は示唆に富む。報告書はB300の演算性能当たりの価格を0.34 TFLOPS/ドル、950DTを0.10 TFLOPS/ドルと見積もり、差は3.4倍。ところが帯域幅当たりの価格は両者とも0.2 GB/s/ドルで並ぶ。ファーウェイの弱点は演算性能の価格であり、帯域幅の価格では既に追いついている。HiZQ 2.0と名付けた自社HBMの帯域4 TB/sはB300の8 TB/sの半分だが、価格差を織り込むと帯域当たりの費用は等しい。

毎年2倍の計画と、年次刷新の計画 — 2029年までに差は9〜25倍へ

ファーウェイの計画は明快で、「1年1世代、世代ごとに演算を2倍」と徐副会長が述べた。アセンド960 (2027年10〜12月期) はFP8で2 PFLOPS、FP4で4 PFLOPS、メモリは288GB・9.6 TB/s。アセンド970 (2028年10〜12月期) はFP8で4 PFLOPS、FP4で8 PFLOPS、帯域は14.4 TB/s、相互接続は4 TB/sに達する。システム単位ではAtlas 950 SuperPoDが8,192個の950DTでFP8 8 EFLOPS、Atlas 960 SuperPoDが15,488個の960でFP8 30 EFLOPS、SuperClusterは52万個超、2027年には100万個超のNPUを1台のコンピューターとして動かすという構想である。

高密度FP4性能の道筋 2025〜2029年
高密度FP4性能の道筋 2025〜2029年

図2 — 両社のFP4性能を同じ対数目盛に置いた階段図。矢印は同時点での1チップ当たりの性能差

エヌビディアの伸び方は違う。B200が9 PFLOPS、B300が13.5 PFLOPSに対し、2026年後半のルービンは学習で35 PFLOPS、推論で50 PFLOPS。ルービン・ウルトラ (2027年後半) は4つのダイで疎行列処理時に100 PFLOPSを掲げ、2028年のファインマンはTSMCのA16 (1.6nm級) を2層以上積層すると同社は説明した。エポックAIはルービン・ウルトラの高密度FP4を35〜76 PFLOPS、ファインマンを70〜190 PFLOPSと幅を持たせて見積もる。HBM不足でエヌビディアが低い仕様を試しているとの情報を織り込んだからだ。

この幅で計算すると、同時点の1チップ当たりの差は2026年の7倍から、ルービン出荷後は35÷2で17.5倍、2028年は35〜70÷4で8.75〜17.5倍、2029年は70〜190÷8で9〜25倍になる。ファーウェイが毎年2倍を守っても、相手も毎年2倍前後で進むため差は縮まらず、むしろ上限の想定では広がる。報告書は「アセンド970 (2028年) がほぼB200 (2024年) に並ぶ」として、遅れを4年と見た。

システム全体で勝つというファーウェイの主張には、報告書は留保を付ける。SuperPoDの利点は専門家混合モデルを広く並列化する処理の形とソフトウェアの調整に依存し、実運用の結果が不足している以上、基盤の差を消す証拠にはならないという評価である。

150万個の中身 — HBMを使わない75万個と、備蓄に頼る43万個

個数の推計が報告書の核心にある。2026年にファーウェイが作れるアセンドは約150万個 (90%信頼区間で約120万〜190万個) で、内訳は950PRが75万個、旧世代の910Cが43万個、950DTが国産HBMで24万個、密輸HBMで8万個である。

2026年のアセンド生産150万個の内訳
2026年のアセンド生産150万個の内訳

図3 — 4つのメモリ供給源ごとの生産個数と信頼区間、個数を決めているHBM供給の仮定

半分を占める950PRはHBMを使わない。HiBL 1.0と名付けた低価格のメモリはLPDDR系で帯域は1.6 TB/s、HBMの輸出規制の外にある。ファーウェイは2026年3月20日のパートナー向け会議でこのチップを載せたAtlas 350を公開し、H20の2.8倍の性能とうたった。報道ではバイトダンスアリババテンセントが直後に発注し、バイトダンスは2026年に56億ドル超をアセンドに充てる。カード価格はDDR版が約5万元、HBM版が約7万元とされる。ディープシークがV4をアセンド向けに最適化したことが需要を押し上げた。

残る75万個はHBMの供給に左右される。43万個の910Cが使うのは2024年12月の規制発効前に積み上げた外国製HBMの備蓄で、SemiAnalysisは2025年9月8日、サムスン電子が中国へ1,140万スタックを出荷し、そのうち700万スタックは規制発表 (12月2日) から発効 (12月31日) までの1か月に集中したと推計した。外国製の合計1,300万スタックは910Cで160万個分に相当する。エポックAIはこの備蓄の80%がファーウェイに渡り、910Bを30万個、910Cを61万個作るのに使われた分と実装歩留まり80%を差し引いて、残りは910Cで28万〜43万個と見る。TSMCが作ったアセンドのダイ在庫290万個は2026年前半に枯渇する見込みだった。

国産HBMで作れる950DTが24万個にとどまる理由は、CXMT (チャンシン・メモリー) の能力にある。報告書はCXMTのHBM向けウェハー投入を2025年末の月5,000枚から2026年に月3万枚、2027年に月5.5万枚、2028年に月10万枚と仮定し、うち75%がファーウェイへ、残りがカンブリコン、ビレン・テクノロジー、バイドゥ、アリババへ回るとした。XMC (武漢の半導体企業) の供給はCXMTの10分の1。950DTは1個に8段のHBMを4スタック (96GB) 搭載する。ウェハー投入から出荷まで5か月の遅れを織り込む。裏付けとして、SemiAnalysisはCXMTの8段HBM3の総合歩留まりを約25% (前工程35%×後工程70%) と6月に推計し、韓国紙は2026年9月1日、CXMTがHBM3Eの小規模生産を始め、アリババ傘下の半導体設計会社T-Headとカンブリコンが評価中と報じた。サムスン、SKハイニックスマイクロンは既に1世代先のHBM4を量産している。

国産HBMだけなら1% — 2026年24万台、2028年100万台、2030年1,200万〜1,800万台

個数に性能を掛けると計算資源の生産量になる。エヌビディアの生産量はH100換算で2026年に2,300万台 (90%信頼区間 1,900万〜2,900万)、2027年に5,800万台、2028年に9,800万台 (同 5,400万〜1億6,500万)。ファーウェイが国産HBMだけに頼る場合は2026年に10万〜24万台、2027年に40万台、2028年に100万台で、比率は0.5%、0.8%、1.0%と推移する。

国産HBMだけの場合のH100換算生産量
国産HBMだけの場合のH100換算生産量

図4 — 2026〜28年のH100換算生産量の対比と、想定を変えた場合の値

「4%未満」という数字は、備蓄と密輸を含めた2026年の上限である。950PR 75万個はFP8で1 PFLOPSなので約75万台のH100換算、910C 43万個はFP16換算で約33万台、950DT 32万個で約32万台、合計約88万台で、エヌビディアの2,300万台の3.8%になる。密輸が国産供給の10倍という極端な想定でも2028年に1,100万台、11%にとどまり、報告書はこの想定に必要な年400億ドル規模のHBMの闇取引を「非現実的に大きい」と評する。

2030年についても報告書は数字を示した。CXMTDRAMウェハー投入が年末に月200万枚へ達し、その3割をHBMに回すという強い想定で、ファーウェイの生産量は1,200万〜1,800万台。エヌビディアの2028年水準1億台を据え置いて比べても5.5〜8.3分の1で、追いつく姿は描けない。

積層という賭けの仕組み — 銅と銅を直接つなぎ、歩留まりを掛け合わせる

報告書が「ファーウェイの賭け」と呼ぶのは、平面の微細化ではなく垂直方向に回路を重ねるLogicFolding (論理回路の折り畳み積層) である。ファーウェイのHiSilicon (海思) を率いた何庭波が2026年7月に公表した論文は、デジタル回路、アナログ回路、メモリ回路を垂直方向の層に振り分け、層間をハイブリッド接合でつなぐ設計と定義した。ハイブリッド接合は銅パッド同士を直接接合する手法で、はんだのマイクロバンプに比べ単位面積当たりの接続数は約44倍、配線はmm単位の水平方向からµm単位の縦方向に変わる。スマホ向けのキリン2026で試した結果は密度155から238 MTr/mm²へ54%増、電力41%減、動作周波数13%増だった。5nm級を2層重ねれば1.4nm級の密度に相当するとエポックAIは換算する。

積層 (LogicFolding) の仕組みと歩留まりの計算
積層 (LogicFolding) の仕組みと歩留まりの計算

図5 — ハイブリッド接合の断面、2層積層の歩留まりの掛け算、積層の時間軸、1mm²当たりトランジスタ数の位置関係

問題は歩留まりの掛け算にある。2層積層では2枚とも良品でなければ1個にならず、歩留まりは層数の累乗になる。約137mm²のキリンのダイで1層70%なら2層で約50%。同じ欠陥密度で約400mm²のアセンドのロジックダイを作ると1層で約10%、2層で約1%になり、レチクル限界の約800mm²ではさらに落ちる。歩留まりは面積に対して指数的に落ちる (ポアソン近似でY = e^(−DA)) ため、ファーウェイはまず小さく発熱の少ないスマホのチップで工程を成熟させ、2027〜29年のキリン3世代で習熟してからAI向けに移す順序で進める。報告書の時間軸では、アセンドで初めてLogicFoldingを載せるのは2030年の990で、2層、384GBのメモリを想定する。

相手も同じ手を打つ。エヌビディアのファインマンは2028年にTSMCのA16を2層以上積層し、換算密度は約500 MTr/mm²に達する。ファーウェイの積層は2年遅れで、2031年に1.4nm級の密度へ到達しても、TSMCはA14 (2029年) で400 MTr/mm²超を平面で実現する。積層は追いつく手段ではなく、3〜4年の差をこれ以上開かせない手段に近い。装置面ではウェハー接合のEV Groupとダイ接合のBesiが輸出管理の対象外で、北方華創は2026年3月にハイブリッド接合装置を発表した。YMTCNANDで既にハイブリッド接合を使う。TSVを使わない積層手法の特許もファーウェイは公開している。

金の流れで確かめる — エヌビディアの962億ドルとH200の二つの関門

計算資源の差は決算に表れる。エヌビディアの2026年4〜7月期 (2027年度第2四半期) は売上高962億2,100万ドル、うちデータセンター890億ドル、営業利益637億3,400万ドル、純利益596億8,800万ドル、在庫は315億7,500万ドルに積み上がった (SEC XBRL)。7〜10月期の売上見通し1,080億ドルには「中国向けデータセンター売上を含めない」と8月26日の8-Kに明記している。マイクロンの2026年3〜5月期は売上高414億5,600万ドル、営業利益333億1,800万ドルで、HBMの供給が誰の手にあるかを示す。

金の流れで確かめる
金の流れで確かめる

図6 — SEC XBRLの決算、H200の対中販売の経過、EDINETの語数、日本の装置各社の4〜6月期、e-StatとFRED

エヌビディアの中国向けにはH200という抜け道があるが、関門は二つある。米政府は2025年12月、出荷ごとの許可と売上高の25%を米政府へ納める条件で対中輸出を認めた。ところが北京は2026年1月、一部企業に発注の停止を指示し、税関が搬入を止めた。3月中旬に特定顧客への販売を認めたものの、用途は学習に限り、国産チップとの抱き合わせを求める案が伝えられる。中国側の発注は200万個超、エヌビディアの手元在庫は70万個、初回出荷は82,000個と報じられた。ワシントンが開けた門を北京が細く絞り、その絞り方がアセンドの需要を作っている。

ファーウェイの懐事情は苦しい。2026年上半期の売上高は4,678億元 (前年同期比9.6%増) だが純利益は238億元と36%減り、研究開発費は1,214億元、売上の25.9%に達した。2025年通期は売上8,809億元、研究開発1,923億元 (22%)、クラウドの外部売上は321.6億元と3.5%減った。報道ではAIチップの2026年売上目標は120億ドル (60%増) で、HiSiliconは需要増を受けて値上げした。米商務省は2026年6月17日、CXMTやディープシークを含む100社超のエンティティリスト追加を貿易交渉を理由に保留しており、国産HBMの供給を止める最後の一手はまだ打たれていない。

日本の装置と材料は誰に売っているか — 中国比率45%から26%へ

ファーウェイの計算資源を増やす装置と材料の一部は日本から出ている。ただしその流れは細っている。装置5社 (東京エレクトロンアドバンテストSCREENディスコKOKUSAI ELECTRIC) の中国向け売上比率は2024年4〜6月期の45.0%から2026年4〜6月期に26.3%へ下がった。東京エレクトロン (8035)の2026年3月期の中国比率は34.1%で、4〜9月期の純利益見通しは3,280億円 (36%増)。アドバンテスト (6857)は4〜6月期の売上高3,675億円 (39.3%増)、営業利益1,900億円 (53.3%増) で、通期の純利益を6,600億円へ上方修正した。ディスコ (6146)は売上高1,143億円 (27.1%増)、営業利益490億円 (42.2%増)、出荷額1,165億円で、HBM向けの研削装置が好調と説明した。

EDINETで2026年6月提出の有価証券報告書を機械集計すると、各社が何を重く見ているかが分かる。KOKUSAI ELECTRIC (6525)は「中国」を22回、「輸出規制・輸出管理」を20回記載し、米エンティティリストと2023年7月23日施行の日本の装置輸出規制を明記する。SCREENホールディングス (7735)は「中国」24回、東京エレクトロンは9回、アドバンテストは「地政学」を14回使った。東京精密 (7729)は「3次元・積層」を11回、「HBM」を2回記載し、HBM向けプローバとAIパッケージング工程向けグラインダの引き合いが底固く、中国における高精度装置の要求が継続したと記した。積層とHBMの工程は、日本の装置がいまも売れている領域である。

e-Statの鉱工業指数 (2020年=100) で半導体製造装置の生産は2018年度の100.7から2024年度172.5、2025年度170.1、2026年1〜3月期には185.2と四半期として最高に達した。モス型IC (メモリ) は2025年度156.1から2026年1〜3月期143.3へ、ロジックは123.5から130.3へ動いた。FREDでは米国の半導体・電子部品の生産指数 (2017年=100) が2026年7月に191.9と2025年10月の169.1から伸び、対中輸出は月97億ドル前後で横ばい、対中輸入は270億ドルである。日本の装置生産は最高圏だが、その伸びの向かう先は中国から韓国、台湾、米国へ移り、ファーウェイの計算資源を増やす装置は以前ほど日本から届いていない。輸出管理は2023年7月23日施行の23品目に加え、2026年8月18日に省令正が施行された。中国側は2026年1月6日に日本向け軍民両用品目の輸出管理を強化し、2月24日に日本企業40社を管理・監視リストに載せており、各社の有報の「地政学」の回数はこの応酬を映している。

本稿が7月31日に書いた中国のAI半導体を良品の数で数え直す記事投資7分の1・設置量6割の記事は、月18万枚のウェハー投入と稼働率3割という数字を示した。エポックAIの推計はその続きで、ウェハーではなくHBMのスタック数が個数を決め、個数に性能を掛けた計算資源で差が100倍になることを示している。

2030年までに確かめる五つの数字

報告書の結論が揺れるかどうかは、これから出る数字で追える。第1にCXMTHBM向けウェハー投入が2026年に月3万枚へ達するか、歩留まり25%がどこまで上がるか。第2にアセンド950DTとAtlas 950 SuperPoDが2026年10〜12月期に出荷され、8,192個の系統が実運用で何を示すか。第3に2027年のキリンで積層の2世代目が出るか、その歩留まりが400mm²級への移行を許すか。第4に米商務省が保留したCXMTのエンティティリスト追加が実行されるか。第5にH200の対中出荷が200万個の発注のうちどこまで進み、北京の抱き合わせ案がアセンドの需要をどれだけ作るか。エポックAIの「ほぼ確実に無理」は、この五つのうち三つ以上が同時にファーウェイへ有利に動かない限り、崩れない。